小ネタ389 振り返れば奴がいる

小ネタ。

「最近目を怪我したんだけどなんか怪我したほうで変なものが見えるんだよ」
左目をパンダのように腫らした友人がそんなことを言い出した。
「変なものって単純に目傷めてるだけなんじゃないか? とりあえず病院いけ病院」
「目傷めてるだけなら生首のような奴なんて見えないっつぅの!!」
「目だけでなく頭も痛めていたのか……」
「人の話を聞け、頼むから……」
茶々入れる雰囲気では無いようなのでまじめに話を聞いてみる。
「怪我して以来、何か別のものが映りこんでるような感じなんだよ、
 それで街中歩いてると色々別な奴がいたりするんだ。
 右で見たら人間なのに、左で見たらこの世のものとは思えない姿だったりなんてザラにあった」
「まぁそれはともかくその生首ってのはなんなんだ?」
「そいつらはなんというか街中を跳ねて回ってるんだよ、大体そうだな……バスケットボールぐらいか?
 それで妙に忙しそうにカリカリしてる奴らに近づいて、何か二言三言ぐらい言ってるんだよ。
 そしたら、次の瞬間カリカリしてた奴が急に脱力したようにすわりこんじまってるんだよ。」
「……なんじゃそりゃ。 脱力させるだけって気味悪いなオイ。  ってどうしたんだオイ、急に顔青くして」
「い、いる……」
「いるって何がだよ?」
「だからいるんだよ、アレが! ここに!! しかもこっちきやがった!!」
何かボールのようなものが跳ねて近づいてくる音が私の耳に聞こえた。
後ろを振り向いたその時に聞こえた声は―――

   _,,....,,_  _人人人人人人人人人人人人人人人_
-''":::::::::::::`''>   ゆっくりしていってね!!!   <
ヽ::::::::::::::::::::: ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
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_,.!イ_  _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7   'r ´          ヽ、ン、
::::::rー''7コ-‐'"´    ;  ', `ヽ/`7 ,'==─-      -─==', i
r-'ァ'"´/  /! ハ  ハ  !  iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |
!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ  ,' ,ゝ レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .|、i .||
`!  !/レi' (ヒ_]     ヒ_ン レ'i ノ   !Y!""  ,___,   "" 「 !ノ i |
,'  ノ   !'"    ,___,  "' i .レ'    L.',.   ヽ _ン    L」 ノ| .|
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直後、私達は意識を失い、次に目覚めたのは病室だった。

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最終更新:2010年08月14日 20:30