ゆっくりはとても柔らかい。
ほっぺを突っつくと、ぶにょーんと気持ち良い感触が伝わってくる。
私は、この感触がたまらなく好きだ。
そのため、近くにいたゆっくりにお願いして、触らせてもらう事にした。
「ゆっくりさわってね!」
「もちろんさ……おぉ、柔らかい……気持ち良いよ」
ぶにょんむにょんと、上等のマシュマロの様な手触りを楽しむ。
「あー、たまらん……あっ!」
少々強く突きすぎたのか、びくんとゆっくりの体が跳ねた。
「すまん! ……大丈夫か?」
「ゆ”っ……いたい、でもへいきだよ! こんどからゆっくりきをつけてね!」
なみだ目になりつつも、軽く叱るだけで許してくれるゆっくり。
心の広さに感服しつつ、もちもちのほっぺを心行くまで楽しませてもらった。
突っついて肌触りを堪能していたら、いつの間にか日が暮れていた。
「もう日暮れか……ありがとう、堪能させてもらったよ」
頭をなでると、嬉しそうに飛び跳ねるゆっくり。
その様子を微笑ましく見やりながら、良い事を思いついた。
「良かったら、私の家でご飯を食べていかないか?」
私には子供がいる。子供達とも一緒に遊んでくれたら、きっと大喜びだろう。
どうかな? と聞く私に対して、軽く頭を振るゆっくり。
「ごめんね! わたしおかあさんだからこどもたちにおいしいりょうりをつくってあげなくちゃだめなの!」
母ゆっくりだったのか……少々残念に思いつつも、改めて提案する。
「じゃあ、子供たちも一緒に家に招待するよ。どうかな?」
ちょっと考える母ゆっくり。だが、やはり頭を振った。
「うれしいけど、こどもたちがめいわくかけちゃうかもしれないから……やっぱり、えんりょしておくよ! さそってくれたのにごめんね!」
「そうか……分かったよ、無理に誘って悪かったね」
「そんなことないよ! さそってくれてありがとう! こんどは、わたしのこどもたちといっしょにゆっくりしようね!」
じゃあ、またねーと飛び跳ねるゆっくりに、私も手を振って返した。
――今度は、子供達も連れてこよう。
きっと、お互いの家族同士で仲良くなれる。私は、そう実感していた
- おちびちゃんも登場する次回作ほしいね。
-- 名無しさん (2010-11-27 13:23:25)
最終更新:2013年08月06日 23:12