気分転換に
ある晴れた日の昼下がり、遊びに来たかせんにれいむはこう問いかけた。
「ねぇねぇかせん、その頭の飾りはどこまで伸びるの?」
「さあ、試してみれば分かるんじゃないかしら?」
と、言うことで試してみることになった。
「それじゃあいくよっ!せーの!」
みょーんっ!
かせんの頭の飾りは一メートルまで伸びた。
しかしまだまだ伸びそうだ。
「まだまだ引っ張るよ!」
れいむはさらに頭の飾りを引っ張った!
「うわぁ・・・思いのほか私の頭の飾りって伸びるのね・・・。」
あっという間に見えなくなったれいむと頭の飾りを見て
かせんは驚きの言葉を漏らす。
そんなこんなで一時間後・・・
かせんの頭の飾りはれいむが引っ張っても引っ張っても
まだ伸び続ける。
「う~ん、だいぶ伸びた気がするんだけど
一体れいむは今どの変に居るのかな?」
「さあ、そんなの解らないわよ。」
と、れいむの背後からかせんの声が聞こえて来る。
「え?」
れいむは驚いて後ろを振り向いた。
その後ろにはかせんの姿があった。
なんとれいむは下線の頭の飾りを伸ばしているうちに地球を一周してしまったのだ。
「うわ!?何でかせんが後ろに居るの!」
れいむはかせんが後ろに居ることにおどろて思わず
頭の飾りを話してしまった。
れいむの元を離れたかせんの頭の飾りはすごい勢いで来た道を戻っていく。
戻って、戻って、そして元のかせんの頭の位置に戻った瞬間。
「どごおんっ!」
という、何かを殴りつけたような音とともに
かせんはすごい勢いで飾りが戻ってきた方向とは反対側に吹っ飛んでいく!
飾りが戻ってきた反動で吹っ飛んでしまったゆっくりかせんは
そのまま大気圏脱出を果たし・・・。
三日後
「ハイ!今日の天気予報!気象衛星『かせん』お願いします!」
『ハイ、こちらかせん!本日は本島に雲ひとつかかっていません!
本日は一日中晴天でしょう!』
「…かせんちゃん、新しい仕事よっぽど気に入ってるみたいだね。」
せんべいを食いながらテレビの天気予報を見てれいむはそんな事を呟いた。
大気圏を脱出したかせんは、その後、衛星軌道上に乗って地球を周回する事になった。
そこで、この現状を利用して、新しい仕事を始めることになった。
それが気象衛星『かせん』。肉眼で雲の動きを直接確かめて
予報するかせんの天気予報は予報的中立が高く、
今ではありとあらゆるテレビ局から引っ張りダコだとか。
「…人間、何がきっかけで天職を見つけるか解らないよね…。」
お茶を啜りながられいむはそんな事を考えた。
- スケールでかいな -- 名無しさん (2010-12-02 05:40:17)
- オールレンジ攻撃も出来そうだな -- 名無しさん (2011-06-09 14:50:29)
最終更新:2011年06月09日 14:50