れみえもん

※ドラえもんのパロディです
※なんか色々と酷いです












れみえもん





ゆ~~~んこ~~~んか~~~んこ~~~ん

「ゆっくりしていってね!」
「「「「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!!!!」」」」」」」」」」」」」

けーね先生の「ゆっくりしていってね!」の挨拶にクラス全員が返します。
ゆっくり小学校の5年2組のゆっくり達はこれから放課後を迎えるようです。

「ゆふふふふ…」

危なそうな笑い声を発しながら、帰路をゆっくり急ごうとする一匹の黒髪ゆっくり。
れいむちゃんです。
れいむちゃんはテストは0点、運動もクラスでビリというダメダメゆっくりでしたが、ゆっくり眠ることは誰よりも早いのでした。
それでもいつもポジティブにゆっくりしているれいむちゃん。
今日は不気味に笑っておりますが、何かいい事があったのでしょうか?

「きょうは『げっかんゆっくり12がつごう』のはつばいびだよ!ゆっくりいそぐよ!」
大きな声で独り言を言うれいむちゃん。
ですが誰も気にしません。
ゆっくりが独り言を大きな声で言うのは当たり前だからです。

「ゆ~~~~~~~~~~~~ん♪」

そうして、れいむちゃんは学校を出て本屋さんに急ぐのでありました。

「ゆっへっへ…」
後を付けられている事も知らずに…。



「ゆっくりこれください!」
いつもマンガを買っている『こーりんどう』の店主さんに大きな声で話しかけるれいむちゃん。
その口には『げっかんゆっくり12がつごう』が咥えられています。
どうやら、お目当てのマンガが見つかったそうです。
良かったですね。


会計を終えたれいむちゃんはまだ家にもついていないのに、マンガを読み始めます。
良いゆっくりの皆さんは歩きながら読むのはゆっくりやめましょうね!
と、そこに…

「ねえ…れいむ…?」
「ゆっへっへ…いいものもってるのぜ!」
「ゆゆっ!!?」

突然、後ろから誰かから話しかけられて驚いてしまうれいむちゃん。
誰だろうと振り返ってみると…
そこにはクラスメイトであるゆっくりふらんちゃんとゆっくりまりさちゃんがおりました。

このゆっくりふらんちゃんはゆっくり小学校の5年2組のガキ大将をしておりまして、『ふらにずむ』という自身の決めごとをクラスの皆に押しつけているゆっくりです。
その『ふらにずむ』というのは

1:みんなのものはわたしのもの!
2:わたしのものはわたしのもの!
3:そしてれみりゃはわたしのよめ!

という周りから見れば傍迷惑なものばかりです。
この『ふらにずむ』に従わないゆっくりには「ゆっくりしね!」と言って、その翼で叩いてくるのです。

そして、ふらんちゃんの隣にいるゆっくりまりさちゃん。
この娘はいつもふらんちゃんに付いて回っていて、皆に威張り倒しています。
皆から多少迷惑がられているのですが、皆はこのまりさちゃんにも手を出せません。
何故なら、このまりさちゃんのお母さんは、ドスまりささんという名前で、ゆっくり小学校のある町内会の会長さんなのです。
まりさちゃんを泣かせてしまうゆっくりには、ドスまりささんから

「おちびちゃんをなかせるゆっくりしてないゆっくりはゆっくりでていってね!」

と、町から追い出されてしまうのです。
なので実は社会的にふらんちゃんよりずっと立場が強いゆっくりなのでした。

「ゆっへっへ…れいむ、そのごほんさんをよこすんだぜ!」
まりさちゃんがれいむちゃんの持っている『げっかんゆっくり12がつごう』を渡すように要求します。

「ゆっ…いやだよ!これはれいむのだもん!」
当然、れいむちゃんはその要求を拒否します。
少ないお小遣いで毎月楽しみにしているマンガなのです。

「そう…なら…」
ふらんちゃんの目付きが恐くなっていきます。
そして、ふらんちゃん自慢の虹色の翼を広げて叫びます。

「ゆっくりしねぇっ!」









「ゆっ…ゆっ…」
れいむちゃんは痛む体を引きずるように家に帰ります。
結局、あの後、『げっかんゆっくり12がつごう』はふらんちゃんとまりさちゃんに取られてしまいました。

「ただいま~~~~…」
「おちびちゃん!ゆっくりおかえりだよ!」

お母さんれいむの言う事も、今のれいむちゃんには馬の耳に念仏です。
返事もそこそこに、れいむちゃんは自分の部屋へ真っ直ぐに行きます。

「ゆ~~~~ん!れいむの『げっかんゆっくり12がつごう』がぁ~~~~~!!!」

部屋に付いた途端、れいむちゃんは泣き出してしまいました。
それも当然です。
れいむちゃんは『げっかんゆっくり』を毎日のように楽しみにしているのです。
それをまだほとんど読んでもいないのに、こわいこわいふらんちゃんに取られてしまいました。
れいむちゃんはどうすることも出来ずに泣き続けています。

「くやしいよぉ~~~~!!だれかたすけてぇ~~~~!!!」
「よばれてとびでてじゃじゃじゃじゃ~~~~んだっぞぉ♪」

おや?
れいむちゃんの声に誰かが返事したようです。
不思議に思ったれいむちゃんも部屋の中を見回してみますが、当然誰もおりません。
…と、思ったら、れいむちゃんの部屋にある机の引き出しがいきなりガタガタと揺れ始めました。

「ゆっ…!?」

これにはさすがにれいむちゃんも涙を忘れて驚きます。
ポルターガイストか何かでしょうか。

「う~…でられないぞぉ…」

引き出しから何か困ったような声が聞こえます。
どうやらポルターガイストではないようです。

「ゆっ…だぁれ…?」

不思議に思ったれいむちゃんは、引き出しの取っ手を口で引っ張ります。
そして、引き出しから出てきたのは

「うっうっう~♪れみえもんはれみえもんだっぞぉ~♪」

ピンク色の帽子にピンク色の洋服、ふくよかな四肢にふとましい胴体、背中には可愛らしい黒い翼、そして下ぶくれのある満面の笑顔を浮かべたゆっくりがれいむちゃんの前に現れたのでした。






「うっう~♪れみえもんはぁ♪れいむをたすけにぃ♪こ~まかんからぁ♪やってきたんだぞぉ♪」
満面の笑顔でれいむちゃんに話しかけるれみえもん。
これにはれいむちゃんも呆然としてしまいます。
一番驚いたのは、れみえもんの体です。
なんと手と足が付いているのです。
れいむちゃん達には顔と頭しか付いていないのにです。
れいむちゃんは何も言う事が出来ずにぽか~んとしてしまいます。

「うぁ♪れいむぅ♪なにかこまってることないない~?」

れみえもんは首をちょこんと傾げながられいむちゃんに話しかけます。
れいむちゃんは先程の『げっかんゆっくり12がつごう』のことをれみえもんに相談します。
何とか『げっかんゆっくり12がつごう』を取り返せないものかと。
それを聞いたれみりゃはふとましい胴体を揺らしながら、満足そうに満面の笑顔で踊り始めます。

「れみえもんにぃ♪まかせるんだっぞぉ~♪うぁうぁ♪」

そのまま踊り始めます。


「うぁうぁ♪」


「うっう~♪」


「れみ☆えもん☆う~!」


れみえもんはそのまま踊ったままです。
れいむちゃんはどうすればいいのかわかりません。
自分を助ける、と言ってもらったのは良かったのですが、れみえもんはそのまま踊り続けたままです。

「ねぇ、れみえもん…」
「うぁうぁ♪」

「ねぇ…」
「うっう~♪」

「ねぇ!」
「れみ☆えも…」
「れみえもん!」
「…」

れいむちゃんが大声を出した途端、れみえもんが踊るのをやめました。
れいむちゃんの言うことを聞いてくれる気になったのでしょうか。
と、改めてれいむちゃんがれみえもんを見て驚きます。

先程のふとましい体はいつの間にかほっそりとした姿になっており、四肢も先程はふっくらとしていた筈ですが、今は色白ですらっとした綺麗な四肢をしています。
下ぶくれのある顔もいつの間にか小さくなっており、先程までは満面の笑みだったはずですが、今は深紅の眼が一切笑っておりません。

「あのねぇ…」
れみえもんがれいむに話しかけます。
その声からは、何故かカリスマを感じます。

「私だって好きで踊っている訳じゃないのよ」
「ゆっ…?」
「でも3分間踊っていないと秘密道具を出せないのよ」
「ゆ…そ、そうですか…」
「わかったら邪魔をしないで頂戴」
「は、はい…」

れいむちゃんは何も言えません。
目の前のれみえもんが非常に怖かったからです。
逆らったら弾幕を飛ばされてしまいそうな雰囲気だったのです。
そして気が付くと、れみえもんは出会った時の姿にいつの間にか戻っておりました。

「うっう~♪」
そして、改めて踊り始めます。

「うぁうぁ♪」
今度はれいむちゃんは何も言いません。
先程のカリスマれみえもんが恐かったからです。

「れみ☆えもん☆う~♪」








ようやく、3分が経ちました。

「うっう~♪」
れみえもんが帽子の中に手を入れ始めました。
どうやらその帽子の中に何かが入っているようです。

「じゃっじゃじゃ~ん!」
れみえもんが誇らしげに叫びます。

「すぴあ☆ざ☆ぐんぐにる☆だっぞぉ~!」
それは2m程もある深紅の槍でした。
そんなものがどうやって帽子の中に入っていたのかはれいむちゃんにはわかりません。

「ゆっ…れみえもん、それ、どうするの?」
「うっう~♪これはねぇ~♪」
れみえもんが嬉しそうに解説をはじめます。

「これはねぇ♪すぴあ☆ざ☆ぐんぐにるといってねぇ♪」
いや、それはわかってます。
しかし、れいむちゃんは何も言えません。
先程のようにカリスマ化されるのが恐かったんのです。

「これをぽぉ~~~~い♪ってなげるとぉ♪」
相変わらず満面の笑みを浮かべたれみえもん。

「いじめっこのからだをつらぬいちゃうんだぞぉ~♪うぁうぁ♪」
「うぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~い!!!!」
れいむちゃんは思わず叫びます。
その声はどこかのモンゴリアンのようでした。

「つらぬいちゃだめだよ!れいむはさつゆんはんになりたくないよ!」
慌てるれいむちゃん。
そんな物騒な武器をもらってもどうしようもありません。
れいむちゃんの言葉に可愛らしく首を傾げるれみえもん。

「う~…すぴあ☆ざ☆ぐんぐにるいらないのぉ~?」
何が悪かったのかれみえもんにはわからないようです。

「う…うん…もっとちがうものがほしいかな…」
カリスマ化が恐かったれいむちゃんはオブラートに包んだ断り方を披露します。

「う~…じゃあしかたないぞぉ…」
れみえもんは苦笑しますが

「ちっ…我儘な奴め…」
横を向きながらぼそっとれみえもんが呟いた言葉をれいむちゃんは聞き逃しませんでした。






その後、『ふやじょうれっど』や『ぜんせかいないとめあ』というスペルカードを出してもらったのですが、どれも威力が強すぎて使えそうもありませんでした。
相談した2匹はれみえもんを連れてふらんちゃんの元へ一緒に行くという折衷案を取ることにしました。

「うぁうぁ♪」
先程は少々不機嫌だった様子のれみえもんですが、家の外に出るといきなり踊り始めます。
どうやら外に出るのが嬉しいようです。

「ゆっ…こっちだよ…」
れいむちゃんはふらんちゃん達がいると思われる空き地にやってきます。
「うっう~♪いじめっこなんてぇ~♪れみえもんがぽぉ~~~~い♪しちゃうも~~~~ん♪」
その姿にれいむちゃんは若干不安になりました。



れいむちゃんとれみえもんは空き地に着きました。
「ゆっゆっゆっ…」
「う~!う~!」
空き地の中央にある土管の上で、ふらんちゃんとまりさちゃんが『げっかんゆっくり12がつごう』を読んでいるのが見えました。
その姿を見て、れいむちゃんは悔しがります。
本当なら自分があの『げっかんゆっくり12がつごう』でゆっくりしていたのに…と。
その姿を見てれみえもんは優しげに声を掛けます。

「うっう~♪れみえもんにぃ~♪おまかせだっぞぉ~♪」

満面の笑みをれいむちゃんに向けるれみえもん。
特に根拠はありませんが、何故かその姿に安心をおぼえるれいむちゃんでした。

「うぅ~~~~!!まりさにふりゃぁん!」
れみえもんが土管の上にいるいじめっ子2匹に向かって叫びます。

「ゆっ…れいむと…あれはだれなんだぜ…?」
「う~?」
れいむちゃんとれみえもんがいるのに気付いた2匹が『げっかんゆっくり12がつごう』を読むのを一度中断して、顔を上げます。
そして、見慣れないゆっくりを見て疑問に思うのでした。

「うっう~♪れみえもんはぁ♪れみえもんだっぞぉ~♪」
自己紹介をするれみえもん。
一体どのように『げっかんゆっくり12がつごう』を取り返すつもりなのでしょうか。

すっ…と、れみえもんが両手を頭上に上げます。
何かのポーズなのでしょうか。
そのポーズを見て、れいむちゃん・ふらんちゃん・まりさちゃんが思わず息を呑みます。


そうして、れみえもんの取った行動とは…





「うっう~♪うぁうぁ♪」


踊り始めました。


「うっう~♪れみえもんのかりしゅま☆だんすぅ♪をみてぇ♪ゆっくり『げっかんゆっくり12がつごう』をかえしてねぇ~ん♪」
れみえもんは自身のダンスに絶対の自信を持っておりました。
このダンスを見せれば、いじめっ子達もれいむに『げっかんゆっくり12がつごう』を返す!
れみえもんはそのような結果になるということを疑ってませんでした。

「なんなんだぜ…あのうごきは…」
と、そのダンスを見て少々不快そうなまりさちゃんでしたが、ふらんちゃんの反応は違いました。

「ああ…なんてかりっすまなうごき…」
なんと!ふらんちゃんはれみえもんのダンスに惚れてしまったようです!
これには隣にいるまりさちゃんも、そして離れて見ているれいみちゃんも唖然としてしまいました。

ふらんちゃんは『げっかんゆっくり12がつごう』を咥えたまま土管を降り、れみえもんの傍まで跳ねて行きます。
「あ、あの…」
ふらんちゃんは顔を赤くしながらもじもじしてます。
それはまるで恋する乙女のようでした。

「こ、これ…『げっかんゆっくり12がつごう』です…」
ふらんちゃんはれいむちゃんから奪ったマンガをれみえもんに返します。
「うっう~♪ふらんちゃんはいいこだっぞぉ~♪」
『げっかんゆっくり12がつごう』を左手で受け取ったれみえもんは、空いている右手でふらんちゃんの頭をな~でな~でします。
「ああっ…♪」
ふらんちゃんは非常に嬉しそうです。
なんだか悶えています。
「あっ…あの…おねえさまとよんでもいいですか…?」
「うっう~♪れみえもんはぁ♪かわいいいもうとはぁ♪だいかんけいなんだっぞぉ~♪」
「おねえさま~~~~~~!!!!」
れみえもんとふらんちゃんはその場で抱き合います。
それはまるで生き別れた姉妹の再会のような光景でした。






「なにこのオチ…」
「ひどすぎるんだぜ…」

付いて行けないれいむちゃんとまりさちゃんなのでした。








後書き
こ れ は ひ ど い
カカッと1時間くらいで書きあげた結果がこれだよ!

  • おもしろかったぞー!とってもゆっくりしてるんだぞぉ! -- 名無しさん (2010-12-26 02:40:09)
  • さつゆん犯w -- 名無しさん (2011-05-01 15:11:58)
  • なんて可愛いんだ・・・・!! -- 名無しさん (2012-02-26 18:08:36)
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最終更新:2012年02月26日 18:08