時は正月
参拝客も一段落つき、特にすることが無くなったそんな朝
楽園の素敵な巫女と素敵なゆっくりは暇をもてあましていた
「ぷくぅぅ!」
「で、あんたは何やってんの?」
「もちのまね!!」
呆れ顔でため息をつき、七輪の上からゆっくりを退かす巫女
竹林の兎たちから送られてきた大量の餅
それを年明けから三日間、三食食べ続けた巫女に突っ込みを入れる
余力は残っていなかった
「あんたは元気そうでいいわねぇ・・・」
「ゆんっ!!」
「・・・はぁ、もう餅は見たくない・・・」
「げんきだしてね!! おちゃのよういをするよ!!!」
台所の奥に消えていくゆっくりを横目で見つつ、視線を前に戻す
目の前の七輪ではいくつかの餅が網の上で焼かれていた
元旦の参拝客に雑煮を振舞ったが捌ききれず、余った餅を
三食ずっと焼いては食べ続けた
醤油、海苔、味噌など一通り試してみたが、もはや飽きが見えてきた
「今日は何で食べようかしら・・・、大根おろしと醤油・・・」
いやいや葱とすりゴマに麺つゆも美味そうだ、などと考えているところに
お茶を淹れ終わったゆっくりがやってきた
「はい、おちゃ!!」
「あぁ、ありが「I Love The Smell Of Green Tea In The Morning.」」
「・・・それ、私のお茶なんだけど?」
お茶を飲み干した魔法使いが、気にするなと笑う
呆れ顔の巫女がため息をつきながら、炬燵にもぐる
ゆっくりは笑いながら、魔法使いの周りをはねている
そして今日も、神社の騒がしい朝がこうして始まっていった
~おわり~
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リハビリがてら小ネタ投下
- いいね! -- 名無しさん (2011-01-08 19:01:06)
最終更新:2011年01月08日 19:01