ミルキーウェイ

『ミルキーウェイ』



「今回のテーマは『俳句』だよ!」
「はあ…」

うちのれいむさまが、突然そんな事を言い出した。

「よくわからんが、とにかく俳句を詠めばいいのか?」
「ただの俳句じゃないよ!ゆっくりに関する俳句だよ!」
「いつも通りね」

時々、だいたい季節に1回くらい、こいつはこういう事を言う。何が目的かはわからないが、俺にゆっくり関係の絵とか文章とかを作らせたがるのだ。たぶん、かまってほしいのだろう。

「しかし今回は随分風変わりだな。期限は?」
「来年の1月末くらいだよ」
「なんだ、結構あるな。じゃあなんか考えとくよ」
「ゆっくり考えてね!」


―数日後


「れいむさんや」
「ゆ?なに?」
「こないだの俳句のことなんだけど」
「俳…句…………?」





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   ネ  _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ、_''
  , ン 'r ´          ヽ、
  i ,' ==─-      -─== ;
  | i イ ルゝ、イ;人レ/ルヽイ  i
  ||. i、|. |  (ヒ_] :::::::::::::ヒ_ンi リイj  …………………
  | iヽ「 ! "          "!Y.!
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  ヽ |イ|| |ヽ、        イ|| |
   レ レル. `.ー--一 ´ル レ



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  ||. i、|. | (ヒ_]    ヒ_ン) i リイj   !!!
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  ヽ |イ|| |ヽ、  ヽ/    イ|| |
   レ レル. `.ー--一 ´ル レ


「忘れてたろ」
「忘れてないよ!けっして!」
「嘘つけ。まあとにかく、今日仕事をサボっている時にちょっと思いついたんだが」
「お仕事してね!」
「だまれ。こういうのが出来た」


『リグル舞い 天と地上の 川つなぐ』


「どうよ?」


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  ||. i、|. |  rr=-,   r=;ァ i リイj   チッ チッ
  | iヽ「 !  〃 ̄    ̄" !Y.!     チッ チッ
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  ヽ |イ|| |ヽ、        イ|| |
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「その顔やめろ。ムカつく」
「お兄さん、お兄さんは大事な事を忘れているよ…」
「大事な事?」
「ふふふ…お兄さんは…」

れいむはこちらに一度背(後頭部)を向け、やや振り向きながら言う。

「大事な事を…忘れてるんだよ!」
「さっさと言え」
「アアン」

みかんぶつけてやった。

「お兄さんの俳句は、確かに5・7・5でゆっくりも入ってるけど…季語が無いんだよ!」
「入ってるじゃん」
「どこ?」
「ここ」


『リグル舞い 天と地上の 川つなぐ』
  ↑


「リグルは蛍にまつわるゆっくりだろ?だから蛍と同列に考えて、夏の季語と解釈できる。ゆっくりと季語が一体になってるんだよ」
「ゆぐぐ………いや…違うよ!それでも違うよ!」
「意地になってないか?なんでそんなに否定するんだ」
「否定するよ!たとい世界中の人がみんなお兄さんを支持しても………れいむだけは、絶対に否定するよ!」
「俺なんか悪い事したか!?」

ぶつけたみかんは美味そうに食ってたし。

「で、何が違うって?」
「リグルは蛍なんかじゃないよ!」
「蛍じゃない?」
「リグルはあの、『ゴ』のつくアレだよ!」
「『ゴ』のつくアレ…ああ………」



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    トiヘヘ「ト〈      `X  トレi7__|
   〉ト:トハj`! i.    /  トー┤lルj,リ
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「ゴッグか」
「それも違う!」

-おしまい-



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「リグル舞い 天と地上の 川つなぐ」
季語:リグル(夏。ここではゆっくりリグルを指す)
解説:無数のゆっくりリグルの発光を星の煌きに見立て、川辺を舞う彼らがまるで天の川と地上の川を繋げているようだという様を詠った一句。
   これだけ書くとロ~~~マンチックに見えなくも無いが、飛んでいるのが人の頭の大きさで顔面のあるゆっくりリグル(それも多数)である事を思い返して想像すると、物凄く不気味な光景となりさっきまでの気分が台無しになる。


  • 生首大でもリグルの光を見たいよ! -- 名無しさん (2012-08-28 08:58:51)
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最終更新:2012年08月28日 08:58