小ネタ422 【2012年GW企画】宝塔を求めて3千里

「ナズーリン…ナズーリン……!」
「なんですか、ご主人のゆっくり」
そう言いつつもゆっくりナズーリンはまたかという顔を隠せない。
「宝塔を無くしてしまいました…ナズーリン探してきてください!」
そう”> <”の涙目で助けを求めるゆっくり星を見るゆっくりナズーリンの表情は
「しょうがないなあ」言いつつ何故かニコニコしていた。
「ナズーリン…?」
「ゆっふっふっふ、ジャーン!」
そう言ってナズーリンは尻尾の先にぶらさげているカゴから黒い板上のものを取り出した。
「これこそ最近幻想入りした最新アイテム!これさえあれば宝塔も簡単に見つけられるよ!」
「すごーい!」
ナズーリンはその板状のアイテムに尻尾をナズナズナズとすべらせると
「見つけたよ!」
「はやっ!」
さっそくゆっくりナズーリンと星はスィーに乗るとアイテムの指し示す場所に直行した。

ナズーリンと星がたどり着いいた昔ながらの民家には”ほうとう”と書かれた看板が掲げられていた。
「ここだよ!間違いない!」
「中に入ってみよう!」
2頭が中に入ると置くからいい匂いが漂ってきた。
「なにかおいしいにおいがするね」ゆっくり星が言うと
「いらっしゃいませ~ゆっくりしていってね!」と声が帰ってきた。

声の主は和服を着た胴付きのゆっくり、おかみすちーだった。
「どうぞ、ほうとうです」
「やったー!」
大喜びの星の前に湯気の立った鍋が置かれた。
「え……」とまどう星にナズーリンも困惑顔だ。
「もしかしたら食玩みたいに鍋の中に宝塔が入っているかもしれません。とにかく食べてみましょう。」
鍋の中にはニンジンや白菜、玉ねぎなどの野菜類、ゆっくりにはお馴染みのしめじやしいたけ、甘みを出すかぼちゃ、そしてゆっくりが大好きなおうどんが入っていた。

つーるつーる、しあわせー!

「ほうとうイエー!」
ハイテンションなナズーリンをよそ目に
「おいしいんだけどなにかが違う気がします…早く探してください!」
「そんなことよりおうどんたべたい!」
「ナズーリィィィン!!!」

結局鍋の中に宝塔が入っているなんてこともなく2頭は会計を済ませて民家を出た。
「おかしいなあ」
小首を傾げながらナズーリンは再び板状のアイテムに尻尾を滑らせる。
「新しい場所が出てきたよ!」
「ゆっくりしてないで早く行ってください!」
2頭はスィーに乗り再び走りだした。


「ここは……?」

”宝当神社”

「いかにもお宝が当たりそうな名前ですね」
「ゆっくりできそうな名前ね!ここに宝塔があるのかしら?」
境内に入って探してみたがどこにも宝塔はない。代わりにいっぱい手紙が置いてある場所があった。
「なにかしら」
「宝くじの高額当選した御礼の手紙みたいですね。もしかしたらここにお祈りすれば宝塔が当たるかも」

とか何とか言いつつ2頭は宝塔が当たることをお祈りしつつ神社を出た。

神社を出たすぐそばに駄菓子屋があった。くじびきもあるようだ。
「もしかしたら一等の景品が宝塔かもしれません!引いてみましょう!」
店番のゆっくりマミゾウおばあちゃんにくじを貰うと一等の当たりが出た。

「「やったあああああああ!」」

「はい、一等の当たりチョコ!」

「良かったですね!これ食べきれるかな?」
「ナズーリン宝塔……」

結局ここでも宝塔は見つからなかった。
「おっかしいなあ。この機械壊れてるのかな?いつものダウジングロッドを使ってみよう」
ナズーリンは尻尾のカゴからロッドを取り出すとダウジングを始めた。

「ゆっ!この方向は!」
「どこ?」
「家の方角ですね」

結局収穫なしで帰宅の路につくと向かいからゆっくりにとり・アリス・パチュリーと
山のような荷物を載せたゆっくりまりさのスィーとすれ違った。
そういえばまりさはパチュリーの本を無くしてしまって弁償のため一文無しのはずだったはずだが?

「どうしたの?そんなにいっぱいのお菓子やお野菜?」
「いや~川で選択してたらこれが流れ来て拾った途端無くした本は見つかるわ、彼女にはモテモテ、パチンコには勝ちまくでもう手放せませんね」

そう言ってまりさが見せたのは星の宝塔だった。

「「あああああ~っ!!!」」

ナズーリンは先程の特大当たりチョコとゆっくり式土下座で宝塔と交換してもらった。

「それにしてもおかしいなあ?これっれ幻想入りした最新のアイテムなのに」
板状のアイテムを見るナズーリンに
「結局なにそれ?」と星が尋ねると
「Ipad」と答えた。
しかしそれを見たにとりは
「それ”Iped”よ。こーまかんでめーりんが作ってる奴」

「ええええええ!!!」

「しかしよくできてるわねこれ」


「結局いつものダウジングロッドが一番かあ。無駄足させてすいません」
「ナズーリンもこういうこともあるわよ。宝塔は世界で一つだけの宝なんです、そしてナズーリンはそれを見つけ出してくれる大切なゆっくりなんだよ!」
「ご主人のゆっくり……」
そうして2頭はすりすりするのだった。



夜、眠りにつくと星の鼻ちょうちんで宝塔が倒れて転がっていってしまったのだがそれはまた別のお話。

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最終更新:2012年06月05日 01:09