「最近、優曇華は調子に乗っている!」
「いきなり何言ってるのよ。」
博麗神社の昼下がり、突拍子もない事を言い出したゆっくり霊夢に
博麗霊夢はそんなツッコミを入れた。
「いや、だって時期になったし、深秘録にも出るし、
何よりアルバムのパッケージが調子に乗っている!」
「…何言ってるのか解らないけど、私にはいつも通りに見えるわよ。」
そんな霊夢の言葉を受けて、ゆっくり霊夢は悲しい顔になる。
「…やっぱり君の目は節穴なんだね、れいむは悲しいよ。」
「節穴って何よ、失礼ねぇ。」
「優曇華が調子に乗っている証拠が目の前にあるって言うのに!」
「目の前?」
霊夢は目前の光景を眺めてみた。
目の前にはたまたま来紡していた優曇華、
そして…。
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その後ろにはやたらとでかいゆっくり優曇華の亜種、きもんげの姿があった。
「うわ!?」
びっくりして思わずコケそうになる霊夢。
「…解った?今の優曇華は調子に乗っているんだよ!」
ゆっくりれいむは迫真に迫る顔で霊夢にそう言ってきた。
「いや、解らない…解らないけど…今の優曇華が普通じゃないのはわかったわ。」
優曇華の後ろに居るやたらドデカイきもんげ。
そしてそんなのが後ろに居ると言うのに優曇華はたまたま来ていたレミリア相手に呑気に薬を売ろうとしている。
ちなみにレミリアの視線は明らかにきもんげの方に向いている。
あのきもんげが霊夢だけが見ている幻覚のようなものじゃないのは間違いないのだろう。
「早くどうにかしないと、あのきもんげはドンドン大きくなるよ!」
ゆっくりれいむの言うとおり、きもんげは少しずつだが大きくなっているように見える。
優曇華自身は気づいていないが、放っておいたらとんでもない事になりそうな気はする。
「でもどうにかするって、具体的にはどうすればいいのよ。」
「…霊夢とれいむとレミリア三人掛りでフルボッコ?」
普通に外道の所業だった。
「いや、もう少し穏やかな方法で。」
「いつも妖怪を問答無用でボコるくせに何を躊躇ってるのさ!」
「私だってTPOは弁えてるわ!」
やる気満々のゆっくりれいむを霊夢が諌めていたその時だった。
「うどんげちゃ~~~ん!」
そんな声を上げながらこっちに向かっくる一つの影。
「あ、あれは。」
「げ。」
霊夢達も見間違えようがない。
背後に見える5つの尻尾のようなオーラ。
「やっと見つけたァ~どこに行ったのかと思ったのよぉ~。」
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東方シリーズ史上最大級にメンドくさい粘着質メンヘラ仙霊、純狐ちゃんである。
彼女はオーラだけでレミリアを吹き飛ばすと優曇華の前へと現れた。
つーか近い、マジで近い、勢い余ってキスしそうなくらいに優曇華と純狐の顔が大接近。
。c?s。 。c?s。
ζ τ∬ ∬χ χ f三ミ、
χ ∬::::∬-ー-∬ ∬、 ゚?。 jッ 抂!
χ χ∬.: ∬ χ ゚?s。 厶*生ミ
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;; : }_i,ィ徊Ξ三ニ- - ヘ7スi十+古+十+十+j.: i! :i! i!
,; .: | ,洳Ξ三ニ- - - `'寸+土土斗イ(窕挑メl.: i! i!: i!
;; :i |嫦Ξ三ニ- - - - - ̄-| {《 《,《| |挑挑fl.: i! :i!: i!
;i :: ,娥Ξ三ニ- - - - - - | ヽ》 》 | |挑i挑l.: i! i!:. i!
「あ、アハハ純孤さん、今日も無駄に元気ですねぇ?」
「そうかしら、優曇華ちゃんが突然全力疾走するから見つけるのに随分体力使ったんだけど。
と、言うか何で急に全力疾走なんかしたのぉ?」
「あ、アハハ…急にランニングがしたくなっちゃって。」
「まさか私と離れたくてあんな事を…。」
「そ、そんな訳ないじゃないですか!」
「そうよねぇ~~そんな訳ないよねぇ~~。」
「あ、アハハハハハハ…。」
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'r ´ ヽ、ン、
,'==i/ イ人レ\_ル==', i
i イi (ヒ_] ヒ_ン ) ヽイ i |
レリイ"U ,___, U" .| .|、i .||
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L.',. L」 ノ| .|
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レ ル` ー--─ ´ルレ レ´
「こぇええええええ!粘着質こぇえええええ!」
ゆっくりれいむは顔面真っ青の優曇華と目が全然笑ってない純狐を見て、
恐怖の表情でそう叫んだ。
「全く、私もあれに懐かれる可能性があったのかと思うと、ゾッとするわね。」
妖怪にやたらと好かれ慣れてる博麗霊夢でも、質の悪い悪霊はお断りである。
「でも、優曇華がアレに好かれるのはある意味ちょうど良かったのかもしれないね。」
冷静になったゆっくりれいむは優曇華を見ながらそう呟く。
「なんでよ?」当然の霊夢の問いかけ。
「だって見てよ。きもんげが萎んでる。」
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く__,.ヘヽ. / ,ー、 〉
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イ / /-‐/ i L_ ハ ヽ! i
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レ'| | / k_7_/レ'ヽ, ハ. |
ゆっくりれいむの言うとおり、あれほどデカくなっていたきもんげはしぼみ果てていた。
有頂天だった優曇華のテンションが、純狐の登場により萎え果ててしまったのだ。
「これからも優曇華が大人しくなるまで、純狐さんには頑張ってもらわないと!」
「そ、そうだね。」
優曇華頑張れ、霊夢は恐怖に怯えまくる優曇華を見ながら心の中でそう思った。
最終更新:2016年10月25日 07:00