※ 地霊殿ネタバレアリ注意
※ 下ネタ注意
※ 過去作の設定流用してます
「「ゆっくりしていってね!」」
「・・・・・・・・・・・・・」
僕、森近 霖之助は少し困っている。
仕事の合間に少し外に出ていて、店の中に返ってみたら得体の知れない生き物が二匹いる。
得体の知れないって言うのは少し語弊があるかもしれない。
なぜならその二匹は僕の知人の博麗霊夢と霧雨魔理沙と似た特徴を持っていた。
幻想郷の少女達の特徴を持つこの子達は『ゆっくり』と呼ばれている。
「ゆっくりしていってね!」という言葉を投げかけてくる生きた饅頭だ。
目の前の二匹はゆっくりれいむとゆっくりまりさの一組だ。
「君達はここで何をしているのかな?」
「「ゆっくりしてるよ!」」
「ここは僕の店なんだけどね・・・」
「「おにいさん!ゆっくりしていってね!」」
「いや、だから・・・・・・」
「「ゆっくりしていってね!」」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
どうするべきかと少し悩む。つまみ出すか、ほうっておくか。
今のところこの子達はここにいるだけで特に問題は起こしていない。
まぁ、本人に比べればましか。特に魔理沙ときたら人の店から持っていくだけ持っていって、
御代はいまだに払っていない。たぶん彼女は死ぬまで払わないだろう。
それに比べたらゆっくり達はその辺りに転がっているだけ。無害にも等しい。
ちょっとした置物のようにしていればいいか。
勝手に人の家に入ってきた訳のわからない生き物をつまみ出さないあたり我ながら甘い。
だから魔理沙に付け込まれるんだろうな。
「君達に少し言っておくよ」
「「ゆ?」」
「お店が終わるまではここにいていいけど、時間になったら帰るんだよ。」
「「
ゆっくりできるね!」」
ゆっくり達は僕に眩いばかりの笑顔でお礼を言ってくる。
「「ゆっくりさせてくれてありがとう!」」
あぁ、彼女達がこの二匹くらい素直だったら僕の苦労も減るんだろうなぁ。
なんでモデルの方が問題のある正確をしているのだろう。
でも、一応釘はさす。そこはしっかりとしないといけない。
「あくまでもこの場を貸すだけだからね。邪魔をしたり、店のものを持って行ったら放り出すよ。」
「「ゆっ!」」
良い返事だなぁ。これも彼女達が絶対にすることがないことだ。
結局ゆっくり達は僕の店の中でじっとしているか、たまに訳のわからないことを口走るだけで、
店の中はいつもと変わらない。ただ、今日はお客さんが全く来ない。
まるでゆっくりという奇妙なお客さんが来たこととバランスをとるかのように、何も起こらない。
持ち込んだ本を読破してしまった僕は少し暇になってしまった。
ゆっくり達は相変わらず床の上に転がっている。
「ゆっ!」
かと思ったら、二匹がいきなり飛び跳ねると、僕の方を向いてきた。
ただ事ではない雰囲気、一体どうしたというのだろう?
「「ゆっくりできたからおれいするよ!」」
ゆっくり達はぴょこぴょこと近づいてくる。
「「おにいさん!」」
「どうしたんだい?」
「「おさらある?」」
「お皿ねぇ、ちょっと今はないかな。何でお皿が必要なのかな?」
「「おれいするよ!」」
お礼といわれても、この店の中にお皿や食器はない。
売り物のお皿やお椀は先日魔理沙が持っていったからだ。
この間の地震で食器が全部壊れたからだと去り際に言っていた。
僕自身の分はどうかと言うと、今日はお昼を外で食べてきたからない。
「ごめん、今切らしているんだ。」
「「ゆっくりできないね!」」
ゆっくり達は目を伏せて寂しそうな顔をした。
何故か悪いことをしてしまった気になってしまい、ちょっと心が痛む。
お皿があったら何をする気だったんだろう?
そう聞こうとすると
「「ゆっ!ゆっ!」」
いきなりゆっくり達二匹がはっとした顔になって、ほほをくっつけあった。
「「す~りす~り、ゆっくりのほっぺたきもちいいね~♪」」
一体どうしたのだろう?僕がいぶかしんでいると、いきなりゆっくり達は僕に向かって話しかけてきた。
「「おにいさん!」」
「ど、どうしたんだい?」
「「れいむとまりさのあいだにはさまっていいよ」」
「!?」
「「ゆっくりさせてくれたおれいだよ!」」
ああ、なるほどね。ゆっくり達なりのお礼ってことか。
人間で言うところの握手や抱擁に当たるのかもしれない。
そういえばゆっくりの頬って柔らかそうだな。ゆっくり達は饅頭でできているって言われているけど、
目の前の二匹の頬はぽよぽよと弾力があり、お互いの頬に当たるたびに餅のように形を変えている。
「ちょっと失礼・・・・」
ゆっくりれいむの頬を少しつまんでみる。
「うわ・・・・・・これは・・・・・・」
柔らかい・・・・・。しかもただ柔らかいだけじゃない・・・・。柔らかさの中に程よい弾力があり、
ほんのりと温かい。擦るように撫でてみるとそのすべすべと滑らかな手触りに驚く。
子供の頬の感触ってこんなものだったような気がする・・・。
人間からしてみても自分の頬を見ず知らずの相手に無防備にさらすことはない。
なるほど、この子達なりの信頼の証って言うことか。
「「さぁ、どうぞ!」」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
柔らかそうで気持ちよさそうだな。そういえば魔理沙も子供の頃は素直で可愛かったな。
ああ、子供のままでいてくれたらどれだけよかったか・・・・。
よし、せっかくだからたっぷり挟んで気持ちよくさせてもらうとしようかな。
「お邪魔します・・・・・・え?」
「・・・・・・・・・・・・・・あ」
いきなりお客さんがやってきた。はじめて見る顔の子だ。
僕は二匹の頭をそれぞれ掴んで固まっていた。
それだけなのに彼女は顔を真っ青にして、怯えるように後ずさりしている。
唐突過ぎる。
「あの・・・・・挟むって・・・・・・・柔らかそうで気持ちよさそうだって・・・・・・・
子供のままが一番いいって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうかしたのかい?」
僕の言葉が聞こえていないかのように、僕の姿が見えないかのようにぶつぶつと何かつぶやいている。
何かおかしいことをしたかな?僕はただこの子達からお礼をもらおうとしていただけなのに。
「お礼ですって・・・・・・・・。お礼と評して何も知らないこの子達になんてことを・・・・・・」
なんで目の前の女の子はゆっくり達からお礼をもらうってことがわかったんだろう。
そういえばはじめてみる顔の子だな。
そういえばこの子の着ている服って似たものが前に外の世界から流れて来たことがある。
あれだ、幼稚園児だっけ?外の世界で幼い子供が服に似ているな。
この子もちょっと子供っぽくって可愛いな。
「ひっ!今度は私まで!」
「?」
もう彼女は僕の方を見ていない。ゆっくり立ちの方に尋ねるような目を向けている。
ゆっくり達に一体何をする気だったのかと、目で訴えていた。
それを察したのか、ゆっくり達は目の前の少女に答える。
「「おにいさんのだいじなところをはさむよ!!」」
それが引き金だった。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
獣姦魔ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「ちょっと待ちなさい!いったいどうしたんだい!」
何事かと思って僕は少女に近づいて手を伸ばす、けれども少女は脱兎の如く逃げ出す。
「やっぱり地上怖いぃ!おうちかえるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
そしてあっという間に僕から離れると、遠くに飛んでいってしまった。
「待って・・・・・・行っちゃった。」
一体どうしたんだろう。何か悪いことをしたのかな?
「「ゆっくりしていってね!」」
「ゆっくりしていってね!」
そう思っていると、また新しい客が来た。ゆっくり達が歓迎しているようだ。
客は博麗神社の巫女博麗霊夢、彼女と一緒に暮らしているゆっくりれいむ、天狗の新聞記者の射命丸文だ。
霊夢は僕の事を刺すような目で睨んでいる。隣の射命丸はうきうきとした顔で僕の事を見ている。
一見相反しているが、二人に共通しているのは僕から距離を置いているということだ。
そんな二人を霊夢に抱えられているゆっくりれいむはきょとんとした顔でみている。
「霖之助さんがまさかそんな人だったなんて・・・・」
「「はい、清く正しい射命丸です。店主も人に言えない趣味を持っていたのですねぇ。」
二人の言っていることがわからない。一体何が?
得体の知れない焦燥感に襲われていると、射命丸が事情を説明してきた。
「地下にあるといわれる地霊殿。その主に異変を起こされたお詫びとして、
私達の知人が普段何を考えているのか調べていただいているのです。良いネタができそうですし。」
「私は反対したんだけどね。けど、今になってよかったって思うわ。霖之助さんがそんな人だってわかったから。」
霊夢の抱えているゆっくりれいむが霊夢のただごとではない雰囲気を察して霊夢に尋ねる。
「れ~む、どうしたの?おに~さんといっしょにゆっくりしないの?」
霊夢はぴしゃりとゆっくり霊夢に声をかける。
「れいむ、よく聞きなさい。あのお兄さんはゆっくりできない人よ。絶対に近づいちゃ駄目。」
まるで幼女に対して変質者から離れろといっているような様子だ。
冷や汗がたらりと垂れる。
何か取り返しの付かないことをしてしまった気がする。
じ、事情を聞かないと・・・。
「・・・・・・・・・な・・・・・・・・・何を言っているんだい?」
声が裏返ってしまった。情けない。だけど声が出るだけましだったのかもしれない。
射命丸が説明された後、僕は文字通り声を失った。
「彼女、古明地さとりはあらゆる生き物の心を読めます。」
「!?」
霊夢が続く。
「つまり、霖之助さんの歪んだ欲望に耐えられなくなって彼女は逃げ出したのよ。彼女って動物がすごく好きみたいなの。
そんな動物に対して卑猥な考えを持った人には近づきたくもないでしょうね。」
心が読める
心が読める
こころがよめる
ぼくってかのじょにあったときなにをかんがえていたっけ?
そうだ、ゆっくりたちにはさんでもらいたいっておもってたんだ
こどもってかわいいなっておもってたんだ
やべぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!
つまり彼女に何を挟むのかを誤解されたってことだ!
思わず何を挟むのかまで考えずに掴んでいた。殆ど本能のようなものだ。
僕はただゆっくり立ちの間に自分の頬をはさんでもらおうとしていただけなのに、
彼女はちょっとしたら別のとんでもないところをはさんでもらおうとしているように
誤解したのかもしれない!
すぐに誤解を解かないとゆっくりに欲情した男として社会的に抹殺されてしまう!
「ちょっとまて!違う!誤解だ!僕はただ」
「言い訳なんて聞きたくないわ。」
「すいませんねぇ、新聞記者をやっている分人の二面性には慣れているとはいえ、まさかここまでとは思わなかったです。」
霊夢の圧倒的な迫力の前に言葉を失う。
射命丸が続く。その手にはメモ。一心不乱に何かを書いている。
「私は人の趣味にとやかく言うつもりはないけど、二度と私に近づかないで。私はもう絶対にここには来ないから。
あと、もしうちの子に手を出したら殺すわよ。」
霊夢からの死刑宣告。射命丸が追い討ちをかける。死んだ後に地獄に叩き落すように。
「良いネタをありがとうございました。お礼に私の新聞には先ほどのやりとりを一語一句正確に載せますね。
途中で私の主観も入りますが、できる限り面白くなるようにします。」
「僕の話を聞いてくれ!話せばわかる!話せば」
「変態と話すことなんて何もないわ。さよなら。」「ゆっ!」
「心配要りません!誰もが見るような素晴らしい新聞にします!それでは別件が入っているので失礼します!」
霊夢はゆっくりれいむをかかえて逃げるように、射命丸は次のネタを求めて僕の言葉を聴かずに去っていった。
後に残ったのは二匹のゆっくりのみ。
でも、二匹は帰り支度をしているみたいだ。
ぺこりとおじぎをするように体を傾けると、僕の店を後にする。
「「ゆっくりさせてくれてありがとう!」」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そして誰もいなくなった店で一人たたずむ。
・・・・・・・・・・・・・もうやだ、ぼくもおうちかえる。
6スレ
- …ッッ!!(青年笑い堪え中…) 写命丸に弁明文の手紙出せば…って無駄か? さとりに本心見て貰えb…絶対に会いたくないって断られる罠('∀`;) どう考えてももう香林はゆっくり出来そうにないのがヒドすぐるww -- 名無しさん (2008-12-09 15:09:17)
- 悪魔やッ!このゆっくり達は可愛い顔した悪魔やぁ! -- 名無しさん (2010-10-08 21:36:27)
- こーりん・・・悲劇や・・・ -- 名無しさん (2010-11-25 17:34:29)
- こーりん虐めスレww -- ちぇんと(ry 飼いたい (2012-03-29 20:11:42)
- wwwwwwww -- 愛で好きの人 (2012-12-06 16:22:59)
最終更新:2012年12月06日 16:22