今日も俺はヘトヘトになって家に帰って来た。
やたらとキツい仕事だが、この就職難に贅沢は言ってられない。
第一、俺には……
「ゆ!おかえりなさい、おじさん!!」
このゆっくりまりさがいる。こいつを路頭に迷わせる訳にはいかない。
「おしごとおつかれさま!ゆっくりしていってね!!!」
「ああ、ゆっくりしていくよ……」
いつもの会話を交わすと、俺は簡単に食事を済ませた。
これから始まる、俺とまりさのひとときの為だ。
テレビを見てはしゃいでいるまりさの後ろで、そっと
――俺のウインナーを出す。
「まりさ、こっち見ろ。」
「ゆ!?おじさん!?」
まりさの目線は俺自慢のウインナーに釘付けになった。
「こいつを見てくれ。こいつをどう思う?」
「すごく……おおきいよ……。」
まりさはだいぶん興奮しているようだ……。涎までたらしてやがる。なんていやしいんだ。
「ハァハァ、おじさん……、もういい?」
「ああ。存分に味わえ。」
俺のその一言でまりさのたがが外れたようだ。すごい勢いでむしゃぶりついてきて……
ぱき!
「うんめ!これめっちゃうめ!!」
「だろ?なんてったってこいつは、
黒毛豚の肉で作った特製ウインナーだからな。」
「おかわりー!!」
「おいおい、大した量はないんだから、食い過ぎんなよ。」
精肉場の仕事は過酷だが、良い肉を譲って貰える役得もあるんだよな。
すげぇたまにだけど。
「味わって食えよ。もうこんな美味いもん食えないぞ。」
「ゆっくりたべるよ!」
――
ゆっくり怪談の人
- 「えろほん」読んだ後だと投棄場じゃなくてもいい気がしてくるw -- 名無しさん (2009-02-18 22:16:33)
- いい話(^_^;) -- 名無しさん (2009-05-30 23:57:18)
最終更新:2009年05月30日 23:57