『ゆっくりプレイス』

『ゆっくりプレイス』

キノコ採りから魔理沙が家に帰ると、ゆっくりありすが何事かをしていた。
見れば、ガラクタやら何やらをベッドの下に集めているようだ。
「ゆっ♪ゆっ♪ゆー♪」
歌まで歌っている。かなりご機嫌のようだ。
「楽しそうだなー、ありす。」
「ゆゆ!?お、おねえさん、いつかえってきてたの!?」
ありすは、声を掛けられて初めて魔理沙の存在に気付いたらしく、
文字通り飛び上がって驚いていた。
「ついぞさきほど。それより、随分と楽しそうだな。なにしてるんだ?」
魔理沙がそう尋ねると、ありすはもじもじとし始めた。
「は、はずかしいわ、まりさおねえさん……。」
「恥かしい、って。お前どんな変なことをしてたんだよ。」
「ゆっ!ち、ちがうわ!へんなことじゃないの!
ゆっくりぷれいすをつくってただけよ!……はっ!!」
魔理沙はにやりと笑った。
「ほんと単純だよなー、ありすは。」
「ゆ、ゆぅぅ……。く、くやしくないわ!!」
ありすは顔を真っ赤にして強がる。
「はいはい。それより、「ゆっくりぷれいす」ってのは具体的に
どんなのなんだ?ちっと見せてくれないか?」
魔理沙がそう言うと、ありすは慌てて、「ゆ!だめよ!ありすのゆっくりぷれいすみないでね!!」
と言って、ベッドの下に陣取った。
「ふふ、甘いなありす。好奇心ってのは、
止められれば止められる程膨れ上がるもんだぜ?」
魔理沙はそう言うと、ありすが塞いでいない方からベッドの下に潜り込んだ。
「おねえさんのばかー!!」
ありすは魔理沙に体をぶつけているが、魔理沙は当然ダメージを受けていない。
「にしても、ほんとガラクタばかりだなー。瓶の王冠とか、小石とか。」
「ゆぅぅ、と、とかいはのこれくしょんは、
おねえさんにわからないみたいね!!」
魔理沙にはありすの表情は分からないが、顔を赤くして頬を膨らませる
ありすが容易に想像出来て、少し頬が緩んでいた。
「まぁ、そんなにムキになるなよ。
集めてるものの価値なんて当人にしか分からないさ。……ん?」
「どうしたの、おねえさん?」
魔理沙は無言でベッドの下から出てきた。


その手には、一枚の写真。
幻想入りしたインスタントカメラで撮った、ありすと魔理沙の写真だった。
「……捨てといてくれって渡したやつだけど、取っておいてくれたんだな。」
「ゆ!あたりまえよ!おねえさんとありすのおしゃしん、すてるわけないじゃない!」
胸を張るありす。
「ふふ、ありがと、な。」
魔理沙はしゃがんでありすの頭を撫でた。
「ゆ!ごまかされないんだからね!!まりさおねえさんはありすのゆっくりぷれいすを
のぞいたんだから、ばつとして、こんやはありすといっしょにねてね!!」
「分かった分かった。じゃ、取っておきの怪談話を聞かせてやるぜ。」
「ゆ~!おねえさんのいぢわる!!」
今日も1人の魔女と一匹のゆっくりは、楽しく過ごしていた。

――
ゆっくり怪談の人



  • ニヤニヤが止まらないんですが・・・ -- 名無しさん (2008-11-14 03:34:15)
  • ↑に同じく。(・∀・)ニヨニヨ -- 名無しさん (2008-12-09 03:18:37)
  • 2828 -- 名無しさん (2011-09-04 12:36:09)
  • 28282828282828282828 -- 名無しさん (2012-07-26 07:02:54)
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最終更新:2012年07月26日 07:02