『がちゃがちゃ』

いわゆる古き良き時代風景な即興。

『がちゃがちゃ』

平屋が並ぶ町並みをゆっくりれいむの親子がぴょんぴょん跳ねながら進む。
「ゆっくりしていってね!!!」
「「「「ゆっくちちていっちぇね!」」」」
「おや、ゆっくり達。お使いかい?」
目的地の駄菓子屋のお婆さんが優しい微笑みでれいむ親子を迎えた。

「おやつちょーだい!!!」
「「あみゃいのがいい!!!」」「「かりゃいのちょーだい!!!」」
「おやおや、どっち何だい。」
「ごめんねおばーさん!!このかみをみてね!!!」
そういって顎の部分に紐のような物でくくりつけたポシェットを
器用に身体を動かし前に持ってくると、それを口で開け中から何かが書かれた紙を咥えて
お婆さんに差し出した。

「おかねもだすからゆっくりまってね!!!」
「ひい、ふう、みい・・・。毎度ありがとうねえ。用意してくるからまっててね。」
ポシェットの中から咥えて取り出したお金を、お婆さんの手に渡す。
母れいむがお婆さんとそういったやり取りをしていると、ちび達は退屈なのか母れいむの頭の上に乗ったり
頬に擦り寄ったり、暇そうに転がったりしていた。そんな中、気ままなちびれいむ達の内一人が

「これにゃにぃ?」

と、有る機械の前で身体を傾けて不思議そうにしていた。
ちび達をあやしながら、お婆さんを待っていた母れいむと残りの子もその声に気付き機械の前に集まると

「これは“がちゃがちゃ”っていうんだよ!!!」
「がちゃぎゃちゃっちぇなに?」「「「ゅ~?」」」
「これはね、こうするんだよ!!」

“がちゃがちゃ”に興味をもった子供達のために、「余ったお金は好きに使っていいよ。」
そう言われている母れいむは、ポシェットから小銭を咥え出してコイン投入口に入れると
機械にはハンドル型の丸に咥える用の棒がついて有り、その棒を横から口に咥えて回し始めた。
頭だけのゆっくりにも回しやすいように、その特殊な形状にレバーを改良されたこの機械には
メイドインきもんげの名が刻まれていた。

「がーちゃがーちゃ」

「がーちゃがーちゃ」と言っては回し言っては回しを続ける母の掛け声に楽しくなったちび達も一緒に
「「がーちゃがちゃ」」「ゅっゆ~たのちぃ~!」「ゅっくち~!」
と騒ぎながら何が起こるのか興味津々にしている。

ポロン!!
「ゆっちゅ~!」「なにかでてきちゃよ!」「「ゅ~?」」
「いまあけるからまっててね!!!」

こちらも開けやすいように改良された球体の凹んだ部分に歯を立てるとパカッと開き、中から

「ゆ~!かっこいいまりさだよ!!!あたりだね!!」
「「「「ゅ~かっこいぃ~・・・。ぽっ」」」」

そんなあたりを引いた親子が喜ぶ中、母れいむにお婆さんがお菓子の入った袋を頭にくくり付け
その姿にまたはしゃぐちび達。母れいむも何だか誇らしげな態度だ。
そんなゆっくり達親子の姿をにこにこと笑顔で見つめるお婆さんに
「ありがとー!!」「「「「ありがちょー」」」」
とお礼をいい、引き当てたかっこいいまりさをポシェットの中にしまい込んで
楽しげに家路に着くれいむ親子だった。                                即興の人           




  • 微笑ましい光景ですね~♪読んでるとゆっくり出来そうです -- 名無しさん (2008-10-28 12:56:37)
  • ゆっくりのフィギュアあるといいなー
    -- 名無しさん (2008-11-29 18:15:25)
  • 良い下町風景だ。平和っていいな。お婆さんも何か微笑ましい -- 名無しさん (2009-05-02 20:33:01)
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最終更新:2009年05月02日 20:33