『とある忙しい日の午後』

『とある忙しい日の午後』

今日も机に向かい書類をまとめている。どうにも余裕の無い忙しい日々が続いた。

「「ゆっくりしていってね!!!」」

そんな重なり合う二つの声を始まりにして、幾つもの声が隣の部屋から聞こえだした。
ああ、そうか、そうだった。

「「「♪♪♪~」」」
「ちぇんかわいい!ちぇんかわいい!!」
「らんしゃま~」

こんな愉快な存在の事を忘れてしまうほどに俺は忙しかったのか。

「とってもとかいはなじかんね!!」
「ぉぅぃぇ」「zzz・・・。」「むきゅー・・・。」

思い思いに遊んで、動いて、喋って、のんびりゆったり。

「れいむがおいかけるよ!!」
「はやくにげるぜ!!ちびたちはあっちだぜ!!ほーら、れいむこっちゃこーい!」
「「「「「ゆっくちしないで、にげるょ!!!」」」」」

呼ばれる名とその象徴の挨拶言葉すら気にせず。

「もうすぐおいつくよ!!まりさ!ゆっくりしててね!!」
「ゆふふ・・・。あまいぜれいむ!!」
「ゆっ?!ゆべっ!!・・・おとしあなはひきょうだよ!!ぷんぷん!!」
「わるかったよ!おこらないでね、れいむ!!すりすり♪」
「まりさつかまーえた!!」「ゆげげっ!!」

一つのカタチに収まる事を知らない、いや収まることなどない。

「おお、ゆかいゆかい」
「中睦まじく・・・。おお、よいことよいこと」
「ゆっくりおさけのんでね!!!」
「お!!きめえ丸も、きめら丸も酒飲むんかいな!!なら今度わいの店にも寄ってや!!
 ・・・とかいうたけど、きめら丸が来たら店潰れるからあかんがな!!!ワッハッハ!!」

ちょっと小憎たらしくて、だけど、気が付けばなんだか可愛らしくも思えてくる。

「みょーん、ゆゆさま!!きょうもとってもぴんくです!!」
「ようむ~おなかすいたー」
「うふふ・・・。すぐおいしい。ずるるー」
「「うーうーうあうあ☆」」
「ああ!!おぜうさまも、いもうとさまもきょうもらぶり~!!!」

そんな、ゆっくりと言う存在の事を。

「ああ、そうだったな。たまにはゆっくりしないとな。」
俺は仕事部屋を出て、その途中にある部屋の中とそこから見える中庭の
メチャクチャさ具合に愉快になりながら、一休みのために台所に向かった。

「うふふ、そんなこともわすれるおばかさ~ん」
「ん?なにか聞こえたような?」
「やくもゆかり、15さい!!!」
                                              即興の人





  • 15さ・・・え? -- 名無しさん (2011-10-27 22:04:21)
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最終更新:2011年10月27日 22:04