木曜の 晩には誰も だいぶせず

 今日は木曜日。
 明日も仕事があるのだが、なにかお酒を飲みたい気分だったので、仕事帰りに歓楽街をフヨフヨと歩いていたところ、1軒のバーを見つけた。
 「…『ゆっくりバー』…か…」
 中に入ってみると、私の大好きなあのバンドの曲が流れており、数人の客が机に突っ伏して寝ていた。
 カウンターに座り、カクテルを頼もうとして、私はその生首…というか、顔のついた饅頭を見つけた。
 「ゆっくりしていってね!!!」
 なんだこいつ。
 「ゆっくりしていってね!!!」
 …あれ、なんか…
 「ゆっくりしていってね!!!」
 …力が抜けていく…気持ちいい…
 「ゆっくりしていってね!!!」
 …あ~体がとろける~…

 気がつくと、どうやら床に倒れてしまっていたようで、目線が床の上にあった。
 床には饅頭のようなものがいくつか転がっている。
 起き上がろうとして気づく。おかしい。体が動かない。というか、体がない。
 声を出してみる。
 「ゆっくりしていってね!!!」
 …あれ?
 「ゆっくりしていってね!!!」
 …なんで?
 「ゆっくりしていってね!!!」
 …どういうことなの…?
 そうこうしているうちに、床の饅頭が同じように奇声を発し始めた。これってもしかして…。
 「ゆっくりしていってね!!!」
 後ろの方で、昨夜見つけた饅頭の声が聞こえた。
 どうにかして振り返ってみると、そいつはそこにいた。
 「ゆっくりしていってね!!!」
 …一体何がどうなっているというんだ…あ~なんか考えるのが面どうくさくなってきた…のうがとろけていく…

以下作者の言い訳など
  • 「涼しげな、夏の終わりを想起させる、打ち立ての新蕎麦のような」話を目指しました(嘘)
  • カケガワさんから一言。「Don't think. Feel. And you'll be yukkuri...」
  • え~、全国のthe b(ryのファンの皆様、本当に申し訳ありません。自分も大好きです。
  • 似たようなネタがあった気がするけど気にしない。
  • 感想、質問、誤字報告等あれば下のコメント欄へ。閲覧ありがとうございました。
尻尾の人

  • こうしてゆっくりにされたのが東方キャラなどの
    版権キャラなのでしたって感じですかね。 -- 名無しさん (2008-11-22 23:12:26)
  • 感想ありがとうございます。

    その辺りはご想像にお任せします。 -- 作者 (2008-11-23 12:39:36)
名前:
コメント:

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2008年12月16日 21:16