状況を整理しよう。
1昨日は残業で遅くなった
2今日が休みなんでそのまま飲みに行った
3泥酔はしてなかったし記憶もある
4一人暮らしで彼女もいない
よし、問題ない。少し悲しくなっただけで何も問題はない。
何も問題はない筈だ、現実に隣に女が寝ている以外は。
「うーむ・・・」
うなりながら体を起こす。
どうみても自分の部屋の自分の布団だ、ラブホテルですらなかった。
やはり昨晩は記憶が飛ぶほど泥酔していて、そうでなかったのは夢の中出来事なのだろうか。
そもそも自分は酔った勢いで女を連れ帰る人間なのだろうか。
しかし女は現実に頭まで布団をかぶって眠っているようだ。
「頭まで被ってか・・・」
ふと女の顔が気になり布団をめくって見る
ーωー
どうやらまだ寝ぼけているらしい。
まずはコーヒーを飲もう、コーヒーを飲んでから考えよう。
ふすまを開けて隣の部屋に入る
ーωー
やっぱり寝ぼけてるみたいだ、布団で寝てたテルヨフがテーブルの上で寝てるように見える。
振り返ればまだテルヨフは布団の中に・・・中に・・・居ない
ーωー
カラン、トクトク
テーブルの上のテルヨフは無視してインスタントコーヒーを煎れる。
とりあえずはこれでいい、これで無問題。
そうだ、疲れがたまっているのも悪いんだ。気晴らしにサイクリングにでも出かけよう、そうだそうしよう
カップを洗い場に浸けると身支度を済ませた。
クローゼットや靴箱にまでテルヨフが見えたが気にすることはない、ただの幻覚だ。
今日一日のんびり過ごせば見えなくなるさ。
私は意気揚々と玄関を開け、
きちんと施錠し、
ーωー
自転車の前でうなだれた。
施錠時までは靴箱で寝ていたはずだが・・・今はハンドルに頭を乗せてサドルの上でで眠っている。
痛くないのか、いや・・・今日は一日眠っていよう。
私は部屋を開けて服を着替え、
やはり布団に先回りしていたテルヨフのとなりへ潜り込んだのだった。
今日はゆっくり眠ろう。
fin.
- これはいいですね、ゆっくりできました テルヨフのあどけない顔が可愛いです -- 名無しさん (2009-04-02 14:59:15)
- 始まりが唐突過ぎる・・・ -- さまよう人 (2009-12-29 23:30:13)
最終更新:2009年12月29日 23:30