「おねぇさんおねぇさん、くりすますってなぁに?」「なぁに?」
「クリスマスってのはなぁ、どっか遠い所で十字教の偉い人が生まれた日なんだよ」
「十字きょうってなぁに?」「なぁに?」
本当はミトラ教だかの祭りを吸収したときに取り入れただけらしいが、知らなくても問題は無い。
「いろいろと名前を出すと危ないご時勢だからなぁ、まぁ続けるけど元々は外国の
お祭りだったんだが、それが日本でも行われるようになったんだ」
「どういったことをするの?」「するの?」
「あぁ例えば、皆で集まってパーティをしたりプレゼントを交換したりするな」
「プレゼント!」「ぷれぜんと?」
「あっちの国では新年より大事なイベントらしいからなぁ、ああ、あと」
「あと?」「なぁに?」
「良い子には寝ている間にプレゼントを届けに来るサンタ、ってのがいる、まぁだからそのなんだ?
今日(24日)は早く寝なさい」
「「ゆっくりわかったよ! Zzz………」」
「って、もう寝んのか!」
さて、寝てしまったからこいつらが気に入りそうな物を買いに行こう。
猫じゃらしは問題無いとして……
コンコン
うん? 窓の方からか、ってうぉ!?
「うー!」
体付きれみりゃ!?
なんだなんだ、こんな寒空に……っていつもと服が違うな
真っ赤なモコモコとしたコートに真っ赤な帽子……ってこれは
「うー! ほしいプレゼントはなぁに?」
……もうなんでもありだな、ゆっくり。
「あ~まぁなんだ……、ちょっと待ってて、紙に書くからそこに座ってて、あ、ちぇん親子食うなよ?」
「たべないよぉ!プンプン!!」
「念のためだ念のため」
「たべるとしてもしっぽぐらい」
「食うな!」
「じょ~くですごめんなさい!」
そういった軽い騒動もあったが、れみりゃには以前ちぇんが欲しいと言っていたキャットウォークを頼んでみた。
「わかったぁ。さっそくつたえにいくね」
「え?お前じゃないの?」
質問も聞かずにれみりゃは飛んでいった。
「あんまり期待せずに待ってますか……」
まぁ、一応自分から贈るためのプレゼント(猫じゃらしならぬちぇんじゃらし)も買いに行き、そして夜。
シャンシャンシャンシャン……。
「うん?」
ふと窓を見ると
「おぉめりぃめりぃ」
サンタルックスのれみりゃときめぇ丸がいた。
「な、なななな……」
「おや、貴方はいつぞやの。娘がお世話になりました」
相変わらずヒュンヒュンと首のシェイキングは止まらない。
「お、お前はいつぞやのきめぇ丸。なんでんな格好してるんだ」
「そんな格好とは失敬な。私はただ殺人的スケジュールで毎日が過労死のさんたの仕事を手伝っているだけです」
サンタホントにいたのか……。
「あ、プレゼントです」
ガン。
「窓から入れようとするな、入らない入らない!」
キャットウォークをホントに持ってくるとは思わなかった。とりあえずドアから入れてもらう。
「うー♪」「おぉ重い重い」
「初めから入らないってわかってるんならそっちからこい!」
「おぉ様式美様式美」「うー♪ ようしきびぃ!」
もういいや……。
「まぁ、持ってきてくれてありがとうな。 あ、そういえばあややはどうなった?」
「おかげさまで立派な娘になりまして」
「きめぇ丸?」
「いえいえ、立派な体付きゆっくりあややですよ」
「そうか、まぁこれ餞別。お土産に持って帰ってくれ」
「うー♪」「おぉ、これはこれは」
さなづらを渡し、サンタ?は帰っていった。
「しかし……、あんなに騒いでたのによく寝てれるなぁコイツら………」
なんか悔しかったのであたしはちぇんの帽子の上にサンタ帽を更に被せ、猫ひげの落書きをして、寝ることにした。
明日は帰郷だ。
書いた人・猫が飼えない人
最終更新:2009年01月03日 09:24