【作者当て】もりやのさんにんひとりたび

  • あいきゃっち。



「「「「ゆっくりしていってね!!!!」」」」



(照明が消える)
(しばらくして明かりがつく)
(黒い部屋の黒い台の上に、2つの首がのっている……)



  • ここはようかいのやま、もりやじんじゃ。
  • ゆっくりすわことゆっくりかなこがおうたをうたっています。



すわこ「かーえーるーのーうーたーがぁ、」
かなこ「かーえーるーのーうーたーがぁ、」
すわこ「きーこーえーてぇくぅーるーよぉー」
かなこ「きーこーえーてぇくぅーるーよぉー」

すわこ「ぐわぁ♪」
かなこ「ぐわぁ♪」

すわこ「ぐわぁ♪」
かなこ「ぐわぁ♪」

すわこ・かなこ「「けろけろけろけろぐわぁ♪ ぐわぁ♪ ぐわぁ♪」」

すわこ「やったぁ、かんぺきだね、かなちゃん♪」
かなこ「……そうね、けろちゃん♪」
すわこ「けろけろ♪」



  • すると、じんじゃからゆっくりがもういっぴきやってきました。



すわこ「あっ、さなえ~。けろけろしていってね!」
かなこ「していってね!」

さなえ「おふたりとも、お上手です! これでパーティーもばっちりですね!」



  • "こ~まかんでくりすますぱ~てぃ~だぞぉ~"があるので、
  • かなことすわこは、そのだしものをれんしゅうしていたのでした。



すわこ「これでふもとの"しんこ~"もげっちゅだよ!」
かなこ「でも、ちょっぴりふあんだね!」



  • さんにんはやまにおひっこししたばかりで、やまのふもとのことはあまりしりませんでした。
  • みんなにうけいれてもらえるかな?



さなえ「おまかせください。こんなこともあろうかと!(パサリ)」
かなこ「ゆゆ? それはなに?」
さなえ「しんぶんです! これでおべんきょうすれば、"ひゃくせんあやうからず"です!」
すわこ「"ヒミツの紅魔館特集号"だって!」
かなこ「それはいいね!」
すわこ「おもしろそうだね!」
さなえ「では、いきますよぉ」
すわこ「どきどき」



  • こーまかんのばあい。



さなえ「じゃじゃん! "第一問"」
かなこ「あ、問題形式なのね」
さなえ「"紅魔館では人口の9割以上をあるものが占めていますが、それはいったいなんでしょう?"」

すわこ「なにかな~?」
かなこ「ゆゆっ、知ってるよ! "妖精メイド"だね!」
すわこ「な~る! 1000にんはくだらないってきいたことがあるよ!」



ぼうし「ぶっぶー!」
すわ・かな「えー!?」
さなえ「せいかいは、"れみりゃ"でした~♪」
かなこ「そうなのかー」
すわこ「れみりゃってたくさんいるんだねっ」
さなえ「ちなみに残りの1割が」
かなこ「それが妖精メイドなのかー」






さなえ「いいえ。れみりゃザウルスです」
かなこ「れみりゃ率たかっ!!!」
さなえ「あ、でもあんしんしてください! 9割っていうのは"胴付きと胴無しをあわせた数"ってかいてあります!」
すわこ「それはあんしん」
かなこ「できるかいっ!」



すわこ「で、かなちゃんおきにいりのめいどさんはどれくらいなの?」
さなえ「えーと、"妖精メイドは1厘程度、その他の住人は誤差範囲"、だそうです」
かなこ「あるじが誤差範囲……;」






さなえ「ではつづいて"第2問"!」
ぼうし「じゃーじゃん!」
さなえ「"紅魔館はあるものの消費量が世界一ということで有名ですが、それは一体なんでしょうか?"」
かなこ「ゆーめいって、はじめてきいたわ」
すわこ「なんだろう? むずかしいよう」
かな・すわ「ひんとちょうだいね!」
さなえ「じゃあひんとです! "れみりゃが好物"」
かなこ「ゆゆ! わかった! こたえは"ぷりん"だね!」
すわこ「どうして?」
かなこ「だってれみりゃがたくさんいるから、ぷりんもたくさんたべるんだよ!」
すわこ「なるほど~れみりゃはぷりんだいすき!」
さなえ「(にっこり)」



ぼうし「ぴんpぶっぶー!」



さなえ「おしいです!」
かなこ「え~?」
すわこ「きっと発音がちがうんだよ! "ぷっぢ~ん"だね!」
ぼうし「ぶっぶー!」
かなこ「じゃあ"ぷっでぃーん"!」
ぼうし「ぶっぶー!」
かなこ「じゃあ"ぷっでぃ~ん"!」
ぼうし「ぶっぶー!」
かなこ「じゃあ"puddiiiiine!!!!!"!」
ぼうし「ぶっぶー!」
ぼうし「いやはつおんのもんだいじゃないんだよ! いいかげんきづいてね!」
かなこ「なんだよさっきからどさくさにまぎれて"ぼうし"とか登場してるし! けろすけの帽子の中の人は黙っててね!」
ぼうし・すわこ「「なかのひとなどいない!」」



さなえ「えーと。じゃ、"正解"いきま~す!」
なかのひと「ねえさん、まいぺーすやね」
さなえ「"正解は、鼻血"でした~」
すわこ「はなぢ?」
さなえ「"世界の鼻血の9割はメイド長から出ている"」
かなこ「さくやさんじちょう!」
さなえ「"おもにれみりゃを召し上がるとき"」
かなこ「"好物"ってそっちかよ!」



さなえ「あ、ちなみに"プリン消費量1位は白玉楼"だそうです!」
かなこ「百万単位のれみりゃより食ってるって亡霊姫どんだけー!」
ぼうし「まぁれみりゃは"しょうしょく"ってせっていもあるし」
かなこ「なかのひとはもういいですkara」
さなえ「ちなみにさいごのもんだいでした」
かなこ「そうすか」






さなえ「どうです? 勉強になりましたか?」
かなこ「いや、れみりゃがそんだけいるってきくと、かえって不安になったような」
すわこ「(ぶんぶん!)だいじょうぶだよ! れみりゃだっておうたをうたえば仲良しになれるよ!」
すわこ「れみりゃはトモダチ、こわくない!」
さなえ「その意気です! ともだちひゃくにん目指しましょう!」
かなこ「……ふふっ」



  • こうしてさんにんは、こうまかんめざしてげざんするのでした。



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すわこ「あ、そうださなえ~」
さなえ「なんでしょう?」
すわこ「こうまかんまでの準備でひとつきくのわすれてたんだけど」






すわこ「ちるのはおやつに入りますか?」

さなえせんせい「大ちゃんがオカズにするので入りません」

かなこ「おあとがよろしいようで」



『もりやのさんにんひとりたび(こーまかんへん)』 お・わ・り
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「はい、リハしゅ~りょうで~す」



「ふぅ、みんなお疲れ様~」
「みんなゆっくりがんばったね! ほんばんもこのちょうしでよろしくね!」
「はいっ、カントク!」
「いよいよ明日は本番ね……なんか複雑だわ」





神奈子は台本を見返すと、一息ついた。






――きゃすと



  きゃくほん・えんしゅつ・かんとく・なれーたー・こうかおん・なかのひと:れいむ(ゆっくり)


  ゆっくりかなこ:かなちゃん(かみさま)
  ゆっくりすわこ:すわちゃん(かみさま)
  ゆっくりさなえ:さなえちゃん(にんげんさん)






「しっかし首だけ出してゆっくり劇ってどうなのよ?」



「黒タイツも似合ってるわよ~」
「かなちゃんがいちばんゆっくりっぽいよ! じしんもってね!」

「……痩せよう」





※参考:ラーメンズ第15回公演「ALICE」
    小林賢太郎脚本「不思議の国のニポン」

  • すてきだ -- 名無しさん (2010-12-31 02:47:45)
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最終更新:2010年12月31日 02:47