「きょうはくりすます!」
れいむが頭の上で突然叫ぶ。
何故頭の上にいるのかというと、戦闘の度に抱えたり降ろしたりするのが大変な為だ。
「クリスマスなんて良く知ってるな、れいむ」
頭の上のれいむは心なしか、いつもの表情より誇らしげだ。
まあ、世界が崩壊した今、クリスマスも糞もないけれど……。
「かっぷるのちでそまったふくをきたおじいさんが、あらたなえものをもとめてはいかいするひだね!」
「ちょっと待った」
「こーどねーむはさんたくろーす!」
「サンタはコードネームじゃないぞ、多分!」
「さんたくろーすにはきをつけろ!」
「とりあえず人の話を聞くんだ!?というか、誰にそんな話吹き込まれた!」
「いつもあおいふくをきて、よくきたなとかいってるおじさんだなんて、くちがさけてもいえないよ!」
「教えてくれてありがとな!」
とりあえず、ハァハァと乱れた息を整える。
しかし、俺も含めて今日は妙にハイテンションだ。
お空に爛々と輝いているアレのせいかもしれないな。
まあ、それは置いといてだ……
「ゆ?どうしたの、おにーさん?そっちにいくともどっちゃうよ!」
「良いんだ。殺らなきゃいけない事ができたから」
……ジジイ、今度は右フックだけじゃすまさんからな。
覚悟決めて待っとけよ。
そう心に誓いながら、れいむに正しいクリスマスの説明を始めたのであった。
ちなみにずっと一緒にいる妖精は、終始爆笑していた事を追記しておく。
最終更新:2009年01月14日 06:40