「おにいさんおにいさん」
「おやどうしたね、まりさ」
「おともだちのありすがはがいたいっていうからみてあげてね!」
「どれどれ……と、溶けてる!」
ありすの歯はなぜか溶けてしまっていた。これでは歯が痛いのも道理である。
嫌な予感がしてありすに聞いてみる。
「ときにつかぬことを聞くが……おまえさん熱すぎる紅茶とかを飲んだりしたりはしてんよな?」
「ぎくり!!」
「あぁ、それでか……」
ゆっくりの歯を構成する飴細工は人間の歯に似た頑丈さを誇るのだが
人間のそれよりやや耐熱性が低い。
「つ~ま~り~だ、熱に歯が負けて溶けちゃったんだな」
「ど、どうすればいいのおにいさん!」
「どぉするもこぉするもとりあえず歯医者行ってコーティングしてもらいなさいな」
こうしてまた菓子屋からゆっくりの悲鳴がきこえたそうな。
店員「あ、あれは店長の刹那五月雨撃(溶かした飴をコーティングしてる)!!」
連れてきたありすの同居人「し、知っているの店員A!!」
ありす「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
やはり翌日見に行ったら、そこには見事に歯がなおったありすが!
「もうあつすぎるこうちゃはこりごりだわ!!」
最終更新:2009年01月26日 21:47