「ゆ!! おふりょ!! おふりょ!!!」
最近飼い始めた元の野良霊夢が、目を放した隙に俺のお猪口に入り込みやがった。
小さいからって、お猪口で風呂に入れてたのが不味かったな。
「ゆ~♪ ゆっくり~♪ ゆっゆゆ~♪」
あーあ、完全に出来上がっちまってるよ。
麦焼酎25度。
やっぱりゆっくりにはきついよな。
「ゆ~♪ おに~さんがよにんいるよ~♪」
……。
っと、いけないいけないこのままじゃ不味い!!
「こら。それはふろじゃないぞ! 大丈夫か?」
お湯で体を洗いながら聞いてみる。
「ゆ! ごめんなさい!! まちがってはいっちゃった! でもゆっくりきもちいいよ~!!!」
そうか。
翌日、俺は二日酔いの霊夢を会社を休んで看病する事になった。
自分が二日酔いで、といったら大将怒鳴ってきたなァ……。
「ゆ~!! あたまがいたいよーーー!!!!」
俺も頭がいたいわ!
ちなみに、それからお猪口風呂を怖がって入らない霊夢は俺と一緒に風呂に入るようになった。
「ゆゆ!! おーきいおふろはきもちいいね!!!」
「そうだな。歌でも歌うか?」
「ゆゆ!! なに、うたうの」
サライから始まった俺たちの持ち歌は日に日に増え続けていった。
最終更新:2008年07月20日 15:38