幻想興に来て1年がたった。ちまちまと素材を集め、家も作った。
そして夏祭りの帰り、あの悲劇が起こったんだ…
夏祭りの
ゲームで当たった花火セット。
しかし俺は一人暮らし、花火で喜ぶ歳でもない
でも、もったいないのでちょっとやってみる。
シュゴー
シュゴー ブンブン
残像が見えて楽しい…!!
「はははは!!クリティカルオブエターナルファイアー!!」
ほう、意外と楽しいじゃないか!!
「両手に持って暗黒邪龍火炎双派!!」
よーし、次はこの手持ち花火で…
「おにいさん楽しそうだね!!!」
ビクッ
見られた…俺の中二病発祥中の超格好悪い姿を見られた…
しかし、振り向くとそこには誰も居なかった。
「ゆっくり楽しんでね!!!」
声のするほうを見てみると、なんと生首が!! 稲川順二もびっくりなホラー!!
って、なんだゆっくりか。
「れいむにもゆっくり見せてね!!!」
うーん、なんとも保護心と加虐心を煽る言葉に顔。いぢめたい守りたい。
よし、この9連発手持ち花火を顔面に食らわせてやるぜ!!
「じゃあ、そこから動かないでね」
「ゆっくり待ってるよ!!!」
くっくっく、これからどんな事が起こるとも知らずに…
俺は手持ち花火に火をつけ、ゆっくりを狙う
パシュン!!
しかし、一発目はゆっくりに当たらなかった。
「ゆ、きれーい」
ふ、そんなゆっくりしてられるのも今のうちだぜ!!
パシュン!!
二発目も外した!!発射されるたびに発射角度が変わるようだ。
パシュン!!パシュン!!パシュン!!
くそっ!!当たらない!!
「ゆっゆっ!!もっともっと!!」
パシュン!!パシュン!!
数撃ちゃ当たる!!はず!!
パシュン!!パシュン!!
結局全弾外してしまった。しかし大丈夫、花火はまだある…
「ゆっ、終わり?もっと楽しませてね!!!」
「じゃあ次はこれだよ」
ふっふっふ、ねずみ花火に追いかけられてゆっくりできなくしてやる。
パシュルルルルルルr
うわっ、ちょっ、こっちくんな!!
「おにいさんがんばって、ゆっくり逃げてね!!!」
ゆっくりは嬉しそうに飛び跳ねる。ちくしょう!!
しかも逃げてる間に花火セットを蹴飛ばしてしまった。
俺はしばらくネズミ花火から逃げた後、次の花火を取り出した。
ロケット花火だ
「これで最後だよ、ゆっくり楽しもうね」
「ゆっ、まだ残ってるよ?」
「また明日やるからね、明日もまたおいで」
ふふふ、明日があったらな。
俺はロケット花火をダンボールの隙間に入れてゆっくりの方を向いた。
ゆっくりはまさか自分が狙われているとは思いもしないだろう。
さらばだ、ゆっくり。
そう思い、ロケット花火に火をつけてゆっくりに向けた。ところで悲劇が起こった。
ぽとぽとぽと。
火のついたロケット花火が地面に落ちた。
よく考えればわかった事だ。下向けたら落ちるわなぁ…
ヒューン ヒューン ヒューン ヒューン ヒューン ヒューン
花火は思い思いの方向へ飛んでゆく。あぁ…
「ゆーーーっ!!」
パン!! パン!! パン!! パン!! パン!! パン!!
あぁ、結局ロケット花火も無駄になってしまった…
こいつとの決着は明日つけることにしよう。
「さぁ、ゆっくりできただろう?また明日おいでね」
「ゆぅぅぅぅぅ」
ゆっくりは上の空でこっちの話を聞いていないようだ。
視線の先に何があるというのだ。俺はゆっくりれいむの見ている方を向いた。
げえっ!かんう!!
じゃない!!火事だ!!
「ゆっゆっ。きれーい」
なんてこった、俺の家が燃えている…
消さなければ!!そう思い駆け出したとき、足元にあった打ち上げ花火を蹴飛ばしてしまう。
そしてそれは見事に燃える俺の家へ。そして パシュン!!
俺に向かって、打ち上げ花火が、飛んできて
パーーーーーン!!
「ふもっふ!!」
俺の前で炸裂し、その反動で俺は気絶してしまった。
気絶していた時間は10分ほどだっただろう。
しかし、俺の藁葺きの家が全焼するには十分な時間だった。
もう、柱くらいしか残っていない…
「楽しかったよ!!また明日も来るからゆっくりさせてね!!!」
俺は家を失った衝撃で、放心状態だった。
俺は、泣いた。
教訓:花火をするときには回りに燃えやすいものが無いか注意して、水を用意してやりましょう。
- なに、幻想郷ではよくあることさ -- 名無しさん (2009-02-05 14:44:07)
- なんというストレスマッハw -- 名無しさん (2009-04-24 21:38:45)
- かわいいゆっくりを虐待しようとするから天罰がくだったんだね。 -- 名無しさん (2010-11-27 15:03:18)
- 続きのイラストみると悲しすぎる・・・ -- ちぇん飼いたい (2012-02-28 18:52:37)
最終更新:2012年02月28日 18:52