ゆっくり愛で小ネタ16 博麗神社とゆっくりの日常

ここは博麗神社の境内。



「ゆっ♪ ゆっ♪」
「ゆゆっ!!」
ゆっくりれいむとゆっくりまりさ(以下れいむとまりさ)がじゃれあっている、
そしてその後ろには、数歩分引いた位置で見守る魔理沙とアリスの姿があった、
飼いゆっくりたちの嬉しそうに遊ぶ姿を見て二人はとても満足そうに笑っている。


霊夢は縁側でその様子をお茶をすすりながら眺める、
足の先には水の張られたたらいがあり、座っている位置の近くには文々。新聞が置かれている、
そしてそのすぐ横にはゆっくりアリス(以下ありす)が居た。

ありすは二匹のゆっくりの方をじっと見ている、
霊夢はそれに気付くと
「ありす、あんた、あの子たちと遊びたいんじゃないの?」
と訊いた、するとありすは頬を少し赤らめながら
「……とかいはのありすは、ああいうどろくさいあそびはにがてなのよ…。」
と答えた、そして次は霊夢に質問を返す。
「…れいむはこんなにあついのに、どうしてそんなあっついおちゃをのんでいるの?」
霊夢は返す。
「煎茶がこの世でいちばん美味しい飲み物なのよ、熱くないお茶なんてダメ。」
「でも、あせだくになっておいしいどころじゃないんじゃないの?」
「その為に足を冷やしてるんじゃないの。」
その言葉を聞いてありすは霊夢の足元のたらいに目を向ける、たらいの中は水の他に氷で一杯だった。
「……ずいぶんめんどくさいことするのね、にんげんって…。」
「美味しいものには変えられないわ。」
なんだか面白くないといった表情で、ありすは目下の文々。新聞に目を向ける。
「………ほとんどよめないわ…。」
文句を言いつつ必死に新聞を読むありすを見て、霊夢は吹き出しそうになった。
「…ちょっとれいむ、『てる』さんってだれ?」
霊夢はありすの目線の先を追う。
『てゐさん行方不明。』
「あはは、ありす、それは『てい』さんって読むのよ。」
「…ふーん、へんなの…」
さらに憮然とした表情で、ありすはつぶやく。
「……ほんとにめんどくさいわ、にんげんって…。」



それからしばらく時は過ぎた、日は少々かげってきたが、れいむとまりさに疲れた気配は無い。
元気よねーとか思いながら眺めていた霊夢だったが、ふと隣のありすの様子がおかしい事に気付いた、
二匹のゆっくりを穴が開きそうな勢いで凝視したかと思えば、霊夢の方をちらちら横目で見ている。
そうか、この子は我慢していたのか…、霊夢はありすに言う。
「…我慢しなくていいのよありす、仲間に入れてもらいなさいよ。」
するとありすは驚きつつ霊夢に向き直り、こう言った。
「だめよ、ありすがあそびにいったられいむがひとりになっちゃうじゃない…!!」
そしてありすは頬を林檎みたいに赤く染めると、うつむいてしまった。
あら、この子私に気を遣ってるの?
霊夢は心の中で小躍りしつつありすに言った。
「私の事はいいのよー、いつでもゆっくりできるんだし、いいから遊んできなさいよ、ね?」
「……そうね、いってくるわ。」
と言うが早いか、ありすは猛スピードで二匹のゆっくりのもとに跳ねていった。
「ゆっ! ありすもいっしょにゆっくりするの?」
「まりさ!れいむ!ゆっくりしましょう!!」
「ゆっゆっ♪ ゆゆっ♪」
(まったく素直じゃないんだから……。)





ありすは最近の霊夢のお気に入りだ。
他のゆっくりみたいにべたべた寄ってこないし、割と小食だし、
何より寂しがりの癖して意地っぱりなところが可愛くて仕方がないのだった。




  • のほほんとしてるw -- 名無しさん (2008-07-30 18:51:22)
  • ありすを家にもらいたくなる。 -- 名無しさん (2008-07-30 19:48:02)
  • やべえ -- 名無しさん (2010-06-27 18:44:30)
  • 綺麗なありすはいいなあ。気のせいかありすは汚れ役が多い気がする。 -- 名無しさん (2011-02-18 18:02:24)
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最終更新:2011年02月18日 18:02