3度目の正直?

昔々、ある所に老夫婦が住んでいた。ある冬の雪の日、夫が町に薪を売りに出かけた帰りに、罠にかかった一羽の夜雀を見つける。可哀想に思った彼は、
夜雀を罠から逃がしてやった。夜、美しい娘が夫婦の家へやってきた。道に迷ったので一晩泊めて欲しいと言う娘を、夫婦は快く家に入れてやった。
そして、娘が「出汁を取りたいので鍋を買ってきて欲しい」と言うので爺は鍋を買ってきた。作業を始める時、娘は「絶対に部屋を覗かないで下さい」
と夫婦に言い残した。

                                               r' ゝ'"´,     ,   ,  ヾ.-Y
      -''"´     `'                                  !7´  ハ_ ハ  ハ-‐!-ハ   i  i
   ,'´ ,. -‐ァ'" ̄`ヽー 、 `ヽ           ,. '"´ ̄ ̄`"'' ヽ、/ヽ、__       i / i/i´ゝ/ レ' .!/ノ !ハ!  ',   
   ゝ//         `ヽ`フ         /          //`ー∠     .レヘ ハ .(ヒ_]    ヒ_ン )!  i  ヽ.  
   / .,'  /! /!   ! ハ  ! ',ゝ       /     ,      ヽ!_/ヽ> ズ   !/Y !""  ,___,   "".ハ ハ  i_r〉 
  (    ! ノ-!‐ノ ! ノ|/ー!、!ノ  ,.ゝ ズズー  .i / i !__ ハ ハ-‐i- 「__rイ´',  ビ    7 ハ ゝ、  ヽ _ン   イ! / .! _rン  
  ヘ  ,ノレ' rr=-,   r=;ァ ir /! ノ      ! i  /.ゝ、 レ' /ハ |/   .i  ズ   〈Lレ'ヘ ハ>.、. __,..イ/、.レ'ヽ、レ-'
  (  ノ !''  ̄  '   ̄'' ! ヘ(       レヘ/ i (ヒ_]    ヒ_ン ) ! |   |  バ    ´ヽ./_,.イ´ .! ./ /  `'ァ'、
    ) ,.ハ ''"  、_____,  " !',ヽ(   )    | !7""  ,___,   "" | .|   | |  .ヾ\ ,ィ7´  ヽ!_/./   / (  )  i=ョ=ョ=ョ=i r──‐‐‐'i
   )__'__'!ト.、    | ||「´ イ  i .ノ、      _.| 人.   | ||「    |  |  i |_    ,r'-、ヽ!   /ムヽ.   ,' ( ) . ', i=ョ=ョ=ョ=i r──‐‐‐'i
   r'"ヽ  Y`⌒ヽ|||l‐´レ(    )     (、/ ̄|>.、.|||l_   ,.イ ̄ ̄ ̄/つ ). ,ィ' ヽ. ヽ !),.}><{' {!ヽ}> ,. -.-、r-、,、_ハ i=ョ=ョ=ョ=i r──‐‐‐'i
  / 、、i /゙\,ィ\|||| (   )ヽ       ~ヽ    .||||V ノ i___|/   . ゝ,ヽ,_!、ィヾ.\'  !}.  ,:' ;'  :; ';  `ソ i=ョ=ョ=ョ=i r──‐‐‐'i
  /  /   ゙i=ョ=ョ=ョ=(^ヽ、)     .     ̄i=ョ=ョ=ョ=i ヽi         | l`__i=ョ=ョ=ョ=i r'─‐─‐'i`ヽr_! \ ____ / r──‐‐‐'i
  {      ノ \ ____ /,) i.|     .      \ ____ /ノ ゝ       ヽ!  \ ____ / ヽ.___,. -‐'   ,!/! └‐─‐┘  ヽ.___,/

娘がとった出しは大変美味しく、たちまち町で評判となり、老夫婦は長者になった。初めのうちは辛抱して約束を守っていた老夫婦だが、ついに好奇心に
勝てず覗いてしまった。娘の姿があるはずのそこには、一羽の夜雀がいた。

        ,.へ. ,.--、ノL
      Σ____,.>'-‐'ー-'─- 、.,_
     ,..::''"´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`':,
    ,:'´::::::::::::::::::__,.:::::-r::::ー-::::、__:::::::〉
    ';:::::_,.::-:_,ゝ -‐''"´ ̄ ̄`"'' <イ┐
   r>,ゝ'"   ,    ;  !   ヾ7
   Y´ /  ,'  /-‐i‐ /| ,イ__ハ  ! ',
    |. ,' ,.ィ|  ,' __,. !、/ レ'、__ ハ`Y ハ|
  _!_レi.-‐!'7 (ヒ_]     ヒ_ン ',!/',フ
  `.iヽ、__ハ.ヽ'"U  ,___, U"' ,' ヽ.
   .! ! `, ヽ、   ヽ _ン  ,.イ ! ',    グツ
   ', ',  i  !>,.、 _____, ,.イ l ハ リ     グツ
    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
     | : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |
     \,,__________,,,,/
     :: :: :: :: :: :: ::
     | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|

夜雀は汁に自分の肉汁を織り込み、それを夫婦に売ってもらっていたのだ。出汁を終えた娘は自分が爺に助けてもらった夜雀だと告白し、別れを惜しむ老夫婦
に見送られ空へと帰っていった。


       iヽ、
     ____」____ゝ'´/':\ /|       ゆっくり昔話 ver.1009
     ヽ. _/___/___::\/        ____________________________________
      <Y---r二二二二ハ.フ.     |
       ,.L__:::::|::::i::::L-」::l::7>       | 夜雀はその後、森の王者になったとさ
     /     ̄' 'ー---─' `ヽ.     | ―――というお話があるんだよ
    ./   ,.      ⌒ヽ.     ',     |
   ,'  / / ‐/- i:::::::::::i   `ヽ!.    |
    i   i  !/ア!-;!、ハ:::::::ハ-!、.i . i.   |
   |  ハ .! (ヒ_]'  レ'ヒ_ン;!、i i |   |
   |  i レ' !""  ,___, ""/レ'ヽ!  <
   |  ! .|ハ、   ヽ _ン  /:::| .|     l___________________________________
    | ./i  |::::!>、._  _,,.. イ .|::::| |  ,.、    __
   .| ./ !,..-|::::|'´/ヽ二ン`7ー、|:::|. | i !,,.-''" ノ
   |/ /  .|::::|〈 イ::::V:::::::::!〉:`i:::ト、! .! ヽ -=ニ__
  .!r〈_   !,ヘ!:::ヽヘハ::::;イノ:::::;ヽ! ヽ,!   !  ‐--,' 「`ヽ_/`i
  !.ゝr、__r、i::::::::::::/ ハ Y::::::::::i  r/ ヽ   ー,--'  ,'ゝ-^ー‐'´ヽ. イイハナシダナー
  !/  、/ヽ;::::::〈  ハ ',:::::;イ、_ /!   7`  ̄    L!_!ハ!_ハ_i.」 i
  .〈    ヽ、/:::::::::ヽ/Vヽ、〉::::! !`ー,ヽ-'       从゚ ー ゚く」 | |
  .レ\ ,.イ`ヽ:::::::::::::ハ::::::::::::ハ、 |ノ          }>!|,イ〒イヽ! |<{

―――というお話を、またまたまた車内で盗み聞きしていた僕は、早速実践してみる事にした。
何、実際にきたら覗きはしないさ。それに出汁を取らせるなんて事はするもんか
何だってしよう。
しかし、今時、罠にかかっている野良ゆっくりなど、探す方が難しいだろうというこのご時世。おまけに季節は春。
仕方無しに公園に行ってみても、殆どいない。
さて、どうしたものかと思案していると夜中になってしまった――――ら、近所の田んぼの近くで遭遇した。

   i:::::::i /// ,___, /// ソ:::::::::::i
   i:::::::ヽ、  ヽ_ ノ    ハ:::::::::::/
    /ヽルイ≧.、.,_____,,...ィ´::::ハ_ハ\
 ,イ:::::::::/  {  ヽ   ノ  } ヽゝ:.:.:|
〃|、:::::::{    ヽ  ゝく   /   }:::::::lヾ:,
{{ ト.ヽ:::、  、  `´  `¨´   ,:::::/:l、 }}
V l:::ヽヽV ,-- 、      __// イヾリ
  l:::::::::::l`{_{ {`}二ニ二{´} } }ノl´::::l
   !:::::::::l::::::` `l:::::::::::::::l`:´´::::l::::::l

おお おお 気の毒に。もうこんな所にはまってしまうんじゃないぞ。それにしても、暗くて種類はわからなかった。

その日の夜。就寝2時間後―――人間が一番起きるのが苦痛な頃に、それは訪れた。
そういえば、この前れみりゃやらんしゃま助けた時にも似たようなことが………
しずはの等身大チョコレート、食べるの大変だったなあ

「どちら様ですか?」
「外は大変な吹雪なのです。一晩泊めていただけませんか?」
「(春なのに……)まあ、かまいませんが………」
「あ、それから、台所を貸してもらえないでしょうか? いえ、決して正体が昼間のゆっくりだなんてことは断じて
ありません。この家に居座り、こっそり自分の身を 削って、生計を立てようなんて微塵も思っていません。それで、
正体がばれてもそのまま帰るなんて事も絶対にしませんから安心してください」
「あ……大丈夫…………たとえあなたが虫だろうと宇宙人だろうとセブンだろうとダンだろうと、大丈夫です」
「ありがとう………!! それじゃあ、台所お借りますけど、のぞいたりするなよ、絶対のぞくなよ!!!」
 wktk ―――3度目の正直。ついに、期待していいのかな?

「美味しい カレエ を作りますね!!!」

 ――え?


        ||        |     _人人人人人人人人人人人人人人人_
.          n     |      >    八雲紫、女子高生です!  <
      fヽ  | l  _  |      ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
     __\`┘ V´/. | バンッ! _γ´  ̄ ̄, ==ヽヽ、
     `ー-、 て  {         //⌒ヽ、 //   `))  ' 、
     fニニ -、 -‐イ)ヽ.       ,〈(__,イノu<ゝ____ノノ,. , . }
         `rf彡く.: .\     'ァ^し‐y'ヽfソーrーt_fヽr-'^`イ
、      :|l    \: : : :  \     〃 {__,.V i/ V__ハ リ| i〈〈i
:.\      ||     \ : : : : . \   レ!l rr=-,   r=;ァ イ、 ハ ヾ
  \    ||        \ : : : :  \ ヽ|l  ̄    ̄〃i,〉イイ〉ヽ
    \  ||     ミ  |: \: : : : . \\\ 'ー=-'  ハj イイ〉i
      \||        |.  \.: : : : . \\\、 __, イァイイ〉,r'^/〈 
              |     \: : : : . : \\ヾ>レぐ从ハ ( >=、Y
              |      \: : :ヽ: : :\\ヘ _jヽ, イイ/   ヽ
              |       \: : : : ..: :\ヽ: H:7‐< : : :/
              |         ヽj: : : : : : :ゝ V/: :| : ヽ: :/
              |          |: : : __に{}こ}:k;__;/
              |          ゙ヾtf´-┴ /ムヽィ'
              |          r'´  , / l Xヽ
              |        /    / 〈_/  :Ll
              |       /      /       l
              |      /      ∧ :...    .::ヘ
              |    /      /::::::',    ..:::. \
              |   ヽ⌒7ヽ __ /::::: :::l__ -┬=≦>
              |    ヽ/     { :::: :/       |::::::Vl


                  ――完――

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最終更新:2009年03月21日 22:30