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島を歩む壮年の足取りは、処刑場へ向かう裁判官のように重く、容赦がない。
その面持ちは昭和の名俳優を彷彿とさせ、肩に羽織った『正義』のコートが、この不浄な島において異様なまでの緊張感を放っていた。

「海軍元帥を捕まえて殺し合いとは……。ええ度胸をしちょるのぉ、ベリアル。貴様のような『不純』、このサカズキが一人残らず焼き尽くしてくれよう」

 低く響く声は、もはや怒りを超えた宣告に近い。
 彼にとって、この「ゲーム」への回答は一つ。主催者の抹殺、およびこの狂った催しに加担する全不備者の殲滅である。たとえ首輪によって力の大部分を封じられようとも、その覇気までを殺すことはできない。

ルールだと……? 笑わせおる。わしが正義。わしの往く道が法じゃ。……そのためには、多少の『掃除』も必要か」

 単身で主催者へ至るのが困難であるならば、利用できるものは全て利用する。たとえそれが、一時的に手を組むことになった「対主催」の協力者であってもだ。

 彼らが正義のために殉じようが、あるいは盾となって散ろうが、サカズキの心が痛むことはない。悪を根絶するという大願の前では、些末な犠牲に過ぎないのだから。

「主催を殺すための戦力……いや、使い潰せる『駒』が必要じゃのぉ。さて、どこのどいつがわしの目に適うかの……」

 独りごちた彼の周囲で、草木が熱気によりチリチリと焦げ始める。
 この島に降り立った者たちは、やがて知ることになるだろう。背後の主催者が「地獄」であるならば、目の前の正義もまた、逃げ場のない「灼熱」であることを。
【サカズキ@ワンピース】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~3
[思考]:ベリアル、及びマーダーのせん滅
1:使える駒探し

サカズキが去った後、静まり返った森の物陰から、生まれたての小鹿のように足をガクガクと震わせた男が這い出してきた。

「ひ、ひいいぃぃ……! サ、サカズキまでいんのかよ……! 冗談じゃねぇぞ、あのマグマ野郎……!」

 高く、どこか間の抜けた声。赤い大きな鼻をひくつかせ、冷や汗を滝のように流している男の名はバギー。
 つい数分前、この島に降り立った直後は「ぎゃはは! 宝も願いも全部俺様のモンだ!」と派手に勝ち名乗りを上げるつもりでいた。だが、最初に出会った(見かけてしまった)のが、あろうことか「絶対的正義」の名の下に海賊を塵も残さず焼き尽くす、あのマーダーキラーだったのだ。

「……あ、危ねぇ……。あと一歩、出るのが早かったら今頃俺様は焼きバギーになるところだったぜ……」

 完全に腰が引けている。だが、彼には長年の修羅場で培った「逃げ」と「世渡り」の才能があった。
 バギーは震える手で、支給されたデイパックを抱え直す。

「どう動く……? 決まってんだろ、あんな怪物とは絶対に出くわさねぇように……いや待てよ? サカズキが『対主催』の連中を集めるっつーなら、その裏をかけば……。いやいや、あいつの『駒』になんてされたら、それこそ死ぬよりひでぇ目に遭わされる……!」

 自問自答を繰り返すバギーの視線が、ふと自分の『支給品』へと向いた。

「……こいつが『当たり』か『外れ』かで、俺様の運命が決まっちまう……。頼むぜ、神様仏様ロジャー船長……!」

 祈るような気持ちで、彼はデイパックのジッパーに手をかけた。

【バギー@ワンピース】
[状態]:健康、恐怖
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~3
[思考]:どう動けばいいんだ……
1:支給品の確認
最終更新:2026年02月28日 19:37