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清水幸利は大量の魔物を率いて槍の勇者――北村元康を襲撃していた。
 彼にとって異世界召喚は憧れであり夢だった。
 それなのに異世界召喚された際に「勇者」に選ばれたのは自分じゃなかった。
 だから彼は自分は勇者だと思い込んだ。魔人族の勇者になるために先生の愛子を殺そうともした。

 その結果として勇者とは程遠いがある種のカリスマ性を備えた男――南雲ハジメに殺されたのだ。
 そして今、再び生き返りこうして猛威を奮う。……猛威を奮う、はずだった。

「お前、どうなってるんだ!」

「んん?俺はただ単にフィーロたんを愛し、お義父さんやフィーロたんのために突き進む愛の狩人――北村元康ですぞ!」

元康は当たり前のようにわけのわからないことを言いながら、しかし圧倒的な強さで清水が洗脳した魔物を殺していく。
 北村元康。色々とふざけたような存在だが、腐っても槍の勇者だ。その強さは凄まじく、清水如きでどうにかなる相手ではない。

 ただただ槍を振るうだけで、大量の魔物が死滅する。魔物に対する容赦?そんなものは一切ない。
 彼はある意味だと規格外の存在だ。フィーロや尚文に対して異常な情を持つ反面、それらに敵対するか敵対しかねない者は平気で殺す。
 ゆえに魔物達はあっさり、槍の勇者に対して為す術なく殺されていく。

 清水の顔は焦りに満ちていた。

「ふざけるな!俺は勇者だ!このデスゲームに優勝して勇者になるんだよ!!」

「ああ、そういうことなら――」

 元康は得意げにニッと笑う。

「――俺は既に槍の勇者ですぞ!残念だったな、小悪党!はっはっはっ!」

 清水を愚弄するような言葉を容赦なく浴びせ、槍を振るいながらも元康は高笑いする。
 元康にとって清水など雑魚同然だし、こんな危険人物に遠慮をする必要もない。

 そもそも元康のこういう性格はビッチのせいで色々と改心した頃からあまり変わらない。その傲慢ともいえる性格が尚文と亀裂を生んだのだが、今ではそんな尚文をお義父さんと慕っているのでなかなか人生よくわからないものだ。

「ふざけるんじゃねぇ!」

 清水は辺りをキョロキョロと見回すと金髪ツインテールの少女が見つかった。
 そして迷うことなく彼女を魔物に襲わせる。

「きゃああああ!」

 金髪ツインテールの少女――伊地知虹夏は当然、魔物から逃げようと走る。
 普通ならば虹夏が魔物から逃れるなんて不可能だ。しかし清水は意図的にゆっくりと魔物の動きを制限しつつ、彼女が自分の居る方角まで逃げ出すように仕向け――虹夏を捕まえた。

「ヒャハハハ!これ以上動いたらこいつごと殺すぞ!」

 清水は虹夏の喉元にナイフを仕向ける。虹夏の首筋に当てるだけで血が流れ、彼女は絶叫した。

「た、助けて――!私、まだこんなところで死にたく――」

 バンドをやっていただけの少女の叫びを聞き――しかし元康は槍を手放さなかった。

「ははは!そんな豚を人質にして何の意味があると思ってるか理解しかねますな!バーストランス!」

 そして元康は容赦無く虹夏ごと清水を槍で突き刺し――バーストランスにより二人の支給品諸共、爆殺した。
 からん、からん――。
 二つの首輪が転がり落ち、ひとまず元康はそれを回収した。

 ちなみにこの光景。
 常人から見ればあまりにも惨いが、元康から見たら実はそうでもない。
 何故なら元康には虹夏が本当に豚にしか見えないからだ。助けを求める彼女の声も、元康にはブヒブヒ言ってるようにしか聞こえなかった。

 ゆえに人質だろうと豚は容赦無く殺す。
 これはベリアルによる呪いとかではなく、元康がビッチに裏切られたショックで遍く女性を豚としか認識できなくなる認識障害を患ってしまったせいだ。

「フィーロたんやお義父さんの命を脅かす奴や平和を乱す輩はこの俺が情け容赦なく倒しますぞ!」

 槍の勇者・北村元康。
 仲間に優しく、愚直で性格の良い好漢ではあるのだが……認識障害や危険人物なら容赦無く排除するという危険要素や過激な思想を持ったまま、彼は勇者の道を征く。



 【清水幸利@ありふれた職業で世界最強 死亡】
 【伊地知虹夏@ぼっち・ざ・ろっく! 死亡】

【北村元康@盾の勇者の成り上がり(アニメ版)】
[状態]:健康
[装備]:伝説の槍@盾の勇者の成り上がり(アニメ版)
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~2、首輪(清水、虹夏)
[思考]:危険人物を排除しつつ、ベリアルを倒しますぞ
1:お義父さんやフィーロたんが参加してたら真っ先に合流して守りに行きますぞ!
2:どうしてあの男(清水)は豚を人質にしたのか謎ですな
3:この首輪は何か首輪を外す研究に使えそうですな。それにしても豚に首輪……?
4:仲間を集めたいですぞ

[備考]
※ 参戦時期は少なくとも錬が闇堕ちして改心した以降
※認識障害により人間の女性は豚に見えます。人外はそうじゃないようです

【伝説の槍@盾の勇者の成り上がり(アニメ版)】
元康の装備する伝説の武器。
「槍」と言われているが、信じることで様々な「柄の長い武器」に変化させることが出来る。
性能は防御寄りで攻撃力は剣、弓の下の3番目、防御力は盾に次ぐ2番目。
近・中・遠全てのスキル(槍なので中距離が多め)を覚える事ができる。
攻撃のできない盾、防御面が不安な弓、射程の短い剣など、わりかしピーキーな勇者武器の中では万能な性能を持ち、
そのため壊れる前の元康は自分一人で戦い、女性陣は後方から黄色い声援だけという所謂『姫プレイ』をしていた。

魔法適正は『火』と『回復』。
勇者専用魔法はアブソーブ系で、相手の放った魔法を無効化・吸収し、そのまま自分の魔力として使用することが出来る。
(ただしその場から動いてしまうと吸収した魔力は霧散してしまう模様)。
何らかの制限がある可能性もあります。
最終更新:2026年03月11日 01:08