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 ──強くならなければ。

 それは半ば、呪いだった。
 人造人間が世界を滅ぼして以来、後悔していない瞬間など一瞬とてなかった。

 自分がもっと強ければ。
 父も、師も、仲間達も、死なずに済んだ。
 そんな自責の念が、常に頭の中にあった。

 重大な局面を迎える場合、人は得てして過去に戻りたいと思う。
 あの時ああしていれば、こうしていれば。無駄だと分かっていながらも、そう思わずにはいられない。
 今の青年──孫悟飯が、まさしくそれだった。

「オレが、強ければ……!」

 孫悟飯は地球を救える可能性があった。
 けれど、力が足りないことを悟り後継の戦士を育て上げることに専念した。
 それが最善だと理解していたからだ。

 けれど、割り切れるわけがない。
 まだ幼いトランクスに戦いを強いることなど、最善だなんて思いたくない。
 だから自分が力を付けなければと、常日頃から藻掻き苦しんでいた。


 そんな折に、この殺し合い。
 あのベリアルの演説が行われていた会場でだって、拘束を解く力があれば少女を救えたかもしれない。

 人造人間のことでも手一杯なのに、また目の前で命が奪われようとしている。
 孫悟飯の力への渇望は、ピークを迎えていた。

「……オレに、もっと力があれば……!」

 鬼神の如く険しい形相を浮かべる悟飯の胸元にて、紫色の宝石が妖しく輝く。
 明滅を繰り返すそれは目の錯覚などではなく、悟飯の心に呼応するかのよう。
 力が欲しい、強くなりたい──そんな渇きを満たすかのように、悟飯の筋肉を増強させてゆく。

 強くならなければ。
 敵を打ち倒さなければ。
 もう誰も◾︎ななくて◾︎む◾︎うに。

「……っ、……!」

 頭が痛い。
 確かに力がついている感覚があるのに、何故だか違和感が拭えない。
 酩酊状態に似た感覚に深く息を吸い直し、思考を改める。

 ──自分がやるべき事は、決まっている。
 元の世界と同じく、強くなることだ。
 力をつけて、敵を◾︎し、◾︎◾︎を◾︎る。

「……そうだ、強くなるんだ」

 自分は強くならなければならない。
 世界に残された◾︎望なのだから。
 力を付けて、◾︎を殺◾︎◾︎◾︎◾︎。

「見ていてください、お父さん、ピッコロさん」

 こんな馬鹿げた殺し合い、終わらせてやる。
 何かに掻き立てられるように、何かから逃れるように。
 隻腕の戦士、悟飯は疾走する。










 強くならなければ。


 何故──?


 力を付けなければ。


 何故──?


 そんなもの、決まっている。





 ────あの憎い人造人間を殺すため。






【孫悟飯(未来)@ドラゴンボール】
[状態]:左腕欠損、力への渇望(中)
[装備]:エイリア石のペンダント@イナズマイレブン
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2
[思考・状況]
基本方針:力をつけて、ベリアルを倒す。
1:殺し合いを終わらせる為、強くなる。
2:人造人間が参加しているのなら破壊する。

[備考]
※本編死亡前からの参戦です。
※エイリア石の影響により身体能力が上がっています。
 代償として、力を得ることへの執着心が爆発的に上昇しており、時間と共に精神が汚染されていきます。

【支給品紹介】
【エイリア石のペンダント@イナズマイレブン】
孫悟飯に支給されたペンダント。
持ち主の身体能力を上昇させる効果を持つが、同時に力への渇望が際限なく湧き上がる。
付属された説明書には「身体機能を上げる」としか書かれていない。
最終更新:2026年03月12日 22:01