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DirectAttack(ダイレクト・アタック)。
通称DA。
明治政府の発足と同時期に影の組織『八咫烏』を前身とした秘密警察。
犯罪者やテロに対する強制執行と統制を旨とした少女で構成された暗殺部隊(リコリス)。
黄色みがかった白色の髪をボブカットにそろえた少女、錦木千束はその中でも史上最高の逸材とされていた。
殺しの天才と目され、ファーストの称号を与えられ。
弱冠七歳にして旧電波塔というランドマークを舞台としたテロを解決に導いた。
だが、ベリアルに招かれた殺し合い。逃げ場のない空の牢宮で、そんな肩書に何の意味ない。
その事を、彼女自身はそう痛感していた。


「帝具も持たず私にそれなりに食い下がった事は誇っていい。私も帝具を使う事になるとは思わなかった」
「お褒めに預かり光栄至極。でもこんな氷タイプの超能力は反則じゃないっスかねー、お姉さーん」


赤い制服やスカートの裾部分を氷漬けにされて押し倒され。
肩口を鋭いヒールで踏みつけられた痛みを笑みで誤魔化しながら、千束は見下ろす女性に軽口を叩く。
通り魔めいたその女は殺し合いを宴に招かれた以上楽しまなければ損だと公言し。
それなりに"できそう”だと見染められた千束は哀れにも狩りの獲物に選ばれてしまった。
身体能力では人と猛獣程差がある相手だと見抜き、ベリアル与えられた接着銃でそれなりに立ち回ったのだが…
まさか相手がX-MENに出てきそうな超能力者とは。


「いやー……私、どうせほっといても後二か月後くらいに死んじゃうんですよ。
だからできれば見逃してくれるとめっちゃ嬉しいなーって思うんだけど……やっぱダメ?」
「ああダメだな。知らなかったか?命を乞う時に弱者が行うべき事は二つ。
強者を納得させる理由を吐くこと、そして強者を楽しませること以外にない」


そしてお前はその何方もまだ行っていない。
千束を襲った女は肉食獣のような笑みと共に、そう述べた。
上背があり豊満な肢体と、腰まで届く青い髪が印象的な女はエスデスと名乗った。
彼女はミシミシと音を立てながら千束の身体を鋭利なヒールで踏みつけ、嗜虐心を満たしながら。
千束に襲い掛かった当初に投げかけられた問いに対して答えを返す。



「最初に攻撃した時になぜこんなことをするのかとお前は尋ねたな。
────単純さ。好きなんだ、こうして蹂躙することが」
「……んぎ……っ!ぃい、いあああ……ッ!!─────ッ!!」


筋金入りの嗜虐趣味。
抉る様に、けれど決定的な損傷を負わないように。
最強の女将軍の手際は実に的確で、少女がこれまで経験した事のない痛苦を提供する。
鳩尾を徐々にプレスされていき、臓器が喉元から飛び出るのではないかという圧迫が襲う。
エスデスにとって千束は、既にベリアルから与えられた己の欲求を満たす玩具だった。


「…ではそろそろ本格的な拷問に入るとしよう。できる限り私を楽しませてくれ。
爪を一枚一枚剥いでいくから、お前もしっかり自分の爪が剝がされていく様を見るんだぞ?」
「い、やぁ……マジ、趣味悪いわ。やめた方がイイと思うなー、そーゆーの………」



憎まれ口は叩き続けるモノの、抵抗は氷の戒めによって封じられており。
それ故に、彼女が暴虐を阻む術はなく、少女が壊されるのも時間の問題だった。
───1人の英霊(サーヴァント)が、その場に現れなければ。



「その娘から離れろ、下郎」



その時。凛、と響く声が木霊する。
痛みと苦しみの只中にある意識でもその声は不思議な程よく響いた。
少年のようでもあり、少女の様にも聞こえる声。
思わず、エスデスのみならず、その一瞬は千束すら視線が声が聞こえた方角へと吸い寄せられ。
果たして目にした声の主は声で抱いた印象通りのいで立ちをしていた。
精悍な少年のようでもあり、少女のようにも見える容貌。
射干玉の黒髪を三つ編みで纏め、純白の和装に袖を通し、
握られた蛇行剣が、何より目を引く。
現れたのは、そんな剣士だった。






出会って一目で、帝国最強と謳われた女将軍エスデスは確信した。
目の前の東方出身と見られる剣士は、容姿こそ幼い物の、
恐らくだが───今まで自分が出会ったどの剣士よりも強い。
敏感にそれを感じ取ったからこそ、誰何の声を向ける。



「セイバー。貴様にこれ以上名乗る名は持ち合わせてはいない」
「つれないな、セイバー。宴に招かれた以上は覇を競わないで何とする?
それに反抗的な態度を取りすぎれば首輪を爆破される恐れもある、間引きは必要だろう」
「その詭弁を通したいのなら、少しは下卑た笑いを抑える努力をしたらどうだ」



お前の様な極上の獲物が釣れたのだから、やった甲斐はあったな。
言葉にしないもののそう思いながら、エスデスはその手に氷のサーベルを形作る。
凡俗な敵ならそれだけで戦意喪失しそうな殺気を浴びてなお、セイバーは涼し気な顔を浮かべて。
それを認めてからエスデスは更に笑みを深め、戦闘欲求のボルテージを一段階高める。
そして、千束の眼前に尖ったハイヒールの踵を持ち上げて、セイバーに告げた。



「これはさっきの離れろ…と言う言葉に対しての返答になるが。
この娘を救いたいなら、離れさせてみるがいい。この私…エスデスを退けてな」



言葉と共に、ギロチンの様に踵を振り下ろす。
それとほとんど同時が僅かに早いタイミングで、セイバーの姿が掻き消える。
放たれた弓矢の様な吶喊。エスデスをして危機感を覚える突撃速度。
それ故に千束の顔面を崩壊させるのを中断し、その場を飛び抜き防御態勢に入らざるを得ず。
大気を震わせる衝突音と共に、夜の闇を剣閃が閃いた。






───早い。
セイバーの剣閃は、最強と名高い将軍エスデスすら、瞠目するものだった。
鋭さも、見た目からかけ離れた重さも正しく一騎当千の兵(つわもの)と呼べる水準。
その中でも特にエスデスの琴線に触れたのは、その技量と経験だ。
我流ではあるが、間違いなく数えきれない実戦の元磨き上げられた殺人技術。
それはエスデスの闘争本能を右肩上がりに昂らせていく。
その衝動に思う存分身を委ね、数秒で百に迫る氷弾を形成。弾幕じみた射出を行う。



「若旦那の宝具の雨を思い出すな!」



重機関銃の様に飛来する氷の礫を、振るわれる刀身と付随する剣圧のみで退ける。
一撃でも見舞えばその華奢な肢体が吹き飛ぶ殺意に晒されながら、セイバーには笑みすら浮かべる余裕があった。
それを見た瞬間、エスデスの胸が高鳴り目の前の剣士を捻じ伏せたいという欲求は留まる事を知らない。
最初は礫だった氷はやがて砲となり、槍となってセイバーに迫る。



「なんの──ッ!」



放たれる殺意に向けて、セイバーの剣の切っ先から凄まじいエネルギーが立ち昇る。
迎撃の為都度振るわれるそれが何であるか、すぐさまエスデスは看破した。
水だ。凄まじい水圧から生まれるエネルギーを、セイバーは切っ先の推進量としている。
恐らくは、水を操る帝具の使い手なのだろうと推察できた。



(あぁ、であれば惜しいな────)


もし、セイバーの操る帝具が別の能力であったなら。
もっと面白い勝負になっただろう。そう感じる程、エスデスとセイバーの能力の相性は最悪だった。
氷を放っているからか、ブラックマリンという帝具を操る部下の様に直接水流などで攻撃はしてこないが。
デモンズエキスを統べる自分を相手取るには、その程度の対策では甘すぎる。
その気になれば、直ぐに決着はついてしまうだろう。
その確信があったからこそ、エスデスはセイバーに問いかける。


「時にセイバー、お前は気づいているか?
お前の目には私が悪鬼の様に映っているかもしれんが───」


エスデスと言う女は、戦闘力の高さのみで将軍に上り詰めた訳では無い。
幾千の部下に畏敬を抱かれ、幾万の敵に敵意を向けられてきた身だ。
暗殺されようとした経験も十や二十では効かず、覇権国家帝国の将軍は馬鹿では務まらない。
相応に、他者への観察眼も叩き上げで磨かれてきた。
その目で以て、彼女は錦木千束と言う少女のプロファイルを語った。


「私から言わせれば、戦場で敵も殺せん手合いを守った所で足を引っ張るだけだ。
あのベリアルを打倒するにしても、足手纏いは排除しておく必要がある。違うか?」


千束の銃撃には殺意がない。
彼女が放った銃撃は正確無比ながら全て急所から離れた位置を狙う物で。
敵であったとしても殺せない。兵士としては落第の駒。
エスデスが看破するのにそう時間はかからなかった。
そして、戦場で敵を殺す気概も無い弱者を抱えていてもいざと言う時にを足を引っ張るだけ。
エスデスが述べたのはそんな言葉だった。


「それでも、」


答えを返す眼差しに、揺らぎは感じられない。
柄を握る手は緩まない。
一切の迷いを生じさせず、セイバーは答えを返す。



「それが私が今、貴様の暴虐を見逃す理由にはならない」
「……そうか」




返答を聞いて。
セイバーの紡いだ答えを、エスデスは笑わなかった。
彼女個人の価値観で言えば下らない物だったけれど。
それでもセイバーの剣技と躊躇なく答えを返したセイバーの矜持には一定の敬意を払う。
そして、だからこそ。


「セイバー、私の部下(モノ)となれ。お前の剣は、私の元で振るってこそ価値を抱く」
「断る」
「無論、ただの言葉でお前が私に阿るとは思っていない。私が勝ったら……だ」


エスデスがそう口にすると共に、セイバーの下半身が一瞬で凍り付く。
当たり前の話だ。セイバーの様に水分を周囲に拡散させる戦い方では。
エスデスがそれを見逃す筈もなく、また凍結させるのは造作もない。
下半身が凍り付けば、これ以上の戦闘は不可能。
氷弾の雨を、今のセイバーが阻む術はない。
如何様にも料理できる様になった段階で、今一度エスデスは問いかける。
先ほどの返答、気は変わったかどうかを。


「────御託は良い。さっさとかかって来るがいいエスデス」


セイバーの返答は簡潔だった。
だって、彼はまだ敗れていない。
虚勢でも韜晦でもなく、事実としてセイバーはその事実を語る。
そして、窮地の中にありながらやはり彼は自信を孕んだ笑みで以てエスデスを誘う。



「私の返答は変わらない。だが、貴様が勝ったらひょっとするかもしれんぞ?」
「…………フッ!くくくく……!
その意気やよし!であれば、最後まで私を失望させてくれるなよセイバー!」
「あぁ、エスデス。決して凍てつかぬ───開闢の雫というものを見せてやろう」



セイバーの焚きつける様な挑発を受けても苛立ちはなく。
しかし己の中の征服欲に忠実に。
エスデスは体内の帝具・デモンズエキスの駆動率を引き上げる。
ここまで挑戦を挑まれて、手加減をする方が礼を欠くというもの。
それ故に、セイバーの殺害すら視野に入れた攻勢に動く。



「セイバー。お前の操る全ての水分は、私の支配下だ」



かざされた掌に水分が集まり、巨大な氷塊を形成していく。
それが衝突すれば、セイバーの華奢な肉体など容易に挽肉に変わるだろう。
幾千、幾万の敵を絶望の淵に追いやって来た、零下の殺意。
だがそれと対峙してなお、上半身のみでセイバーはその手に携えた剣を振り上げ構える。
面白い。この一撃で以て屈服させて見せよう。
その決定の元狙いを定める。戦意揺らがぬセイバーを下すための、決着の一撃を。



「大言を吐いたんだ。これで終わってくれるなよ───ッ」



受ければまず間違いなく上半身が消し飛ぶ。そんな一撃を前にして。
窮地の中に遭っても、セイバーの瞳が揺らぐことはなかった。
ただエスデスが技を放つ数秒前に小さな声で、何某かの呟きを漏らし。
次の瞬間、光と共にセイバーの下半身を覆い縛り付けていた氷の戒めが砕ける。
まるで、内側からの水圧に食い破られたかのような破壊。
その様を見てほう、と息を吐くものの、エスデスに動揺はなく。
既に生み出した氷塊は、セイバーの矮躯を潰して余りある。今更動けるようになった所で既に遅い。


(問題ない、私の方が早……ッ!?)


べちゃり。
瞬間、エスデスの顔を含んだ右半身に粘着質な流動の薬液が着弾する。
強固な接着力を持つそのゲルはエスデスの動きを阻害し、一瞬意識をセイバーから逸らさせる。
視線を薬液が飛んできた方向に向けてみれば、自分が先ほどまで甚振っていた少女が変わったタイプの銃を此方に向けていた。
針の穴を通す様な完璧なタイミング。玩具の様な銃での精密狙撃。
それを成し遂げた少女はしてやったりと笑みを浮かべて。


「喫茶リコリコの看板娘、忘れちゃダメっしょお姉様?」


ちっと舌打ちをするものの、意趣返しをしている暇はない。
類稀な戦闘本能と経験値が警鐘を鳴らしていたからだ。
意識を眼前に引き戻すと、既にセイバーは剣を振り下ろそうとしており。
雑魚に構っていては競り負ける。力には力で抗さなければならない。
斯くして、強大な二つの力が今激突を果たす。



「グラオホルン────!」
────絶技、八岐怒涛。



カウンターの一撃は、大河の如く。
想定を遥かに超えた一撃に、エスデスの視線が見開かれる。
グラオホルンの氷塊を激突の瞬間粉砕した威力もさることながら。
エスデスが真に驚愕したのは、セイバーの剣から放たれた力の奔流が凍結しない事だ。
否、凍結してはいるものの、速度がまるで追いついていない。
こんな事態は、エスデスが帝具デモンズエキスをその身に宿した時から終ぞない不条理であった。
それほどまでにデモンズエキスの母体となった超級の危険種は強力だったのだから。
───対峙したのが東方最古の神殺しであり、魔性殺しでさえなければ。



「────、」



彼の英霊(サーヴァント)の真名を、ヤマトタケル。
魔と神、そして末路わぬ民を屠って来た日出る国最古の征服者。
振るうは三種の神器と呼ばれた神造兵装。覇者の冠無き皇国の象徴(レガリア)。
尊き刃から生み出される斬撃は、個を対象とした物でありながら軍勢を砕く。
その一撃を目の当たりにしてエスデスは目前に迫った死の脅威も忘れ息を呑む。
これは、この剣は。この光は何と。




「美しい─────」







セイバーの最期の一撃。あれはエスデスをして死を覚悟する物だった。
五体揃って生き残れたのは、偏に能力の相性がエスデスに圧倒的に有利だったからに他ならない。
何とか真っ先に到来した大波濤を表層だけ凍らせる事によって、飲み込まれる前にわざと自分から吹き飛ばされた。
その代償に吹き飛ばされ、撃ちつけられた全身が痛む。
彼女の胸の内は体のダメージが些事に思える程甘く熱い疼きに高鳴っていたからだ。



「セイバー……」



恋をしてみたいと常々思っていた。
将軍の器となる可能性。
危険種の狩りができる腕前。
年下。
この辺りの条件は間違いなく満たしているだろう。断言してもいい。
いで立ちから東方の出である事が推察できるので、辺境出身と言う条件も良しとしよう。
無垢な笑顔とは少し逸れるが、あの自信に満ちた笑みも愛らしい。
何方か上か、是非とも理解(わか)らせたい。


「次に会った時は覚悟していろ」


がばりと立ち上がり、復活を果たす。
身体こそダメージを負っている物の、士気は数十倍でも温い程だ。問題はない。
エスデスはこれまでの生涯の中でも類をみないほど高揚を覚えていた。
次はセイバーを下し、屈服させ。そして、



「───お前を、私の物にする」



最後に魅せられた、剣から放たれた純粋なる力。
その力に、その力を御するセイバーの姿に、力を絶対とするエスデスは魅入られてしまった。
狂おしいほどに、恐らくは本当の名も知らぬ剣士を手中に収めたいと思ってしまった。
部下ではなく、恋人として。



「殺し合いも満喫し、セイバーも手に入れる。最高の戦場だな、ここは!」



仄かに朱に染まった頬は恋する少女そのもの。
初めての恋はふつふつと無限の高揚と活力をエスデスに齎し、まるでテーマパークの様だと快哉を叫ぶ。
そうして周囲にとっては死ぬほど傍迷惑な決意と共に、最強の女将軍は再び進軍を開始する。
きっともう、誰にも止められない。



【エスデス@アカメが斬る!】
[状態]:ダメージ(大)、精神高揚(特大)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~3
[思考]:セイバーを手に入れる。
1:セイバーを手に入れる。
2:他の参加者を蹂躙し、殺し合いを楽しむ。
※第三巻から参戦です。






戦闘の終息を悟り、剣を収める。
恐らくは、取り逃がしただろう。
最終的に覆しはしたものの、やはり能力の相性が悪い難敵であった。
できるかぎり深手を負ってくれているとありがたいのだが……
とは言え、今はあの女の生死よりも優先して意識を割かなければならない事がある。
そう考えて、今しがたの戦いの始終を見ていた少女へと語り掛けようとする。


「君、大事はないか───」
「スッゲー!凄いよ君!あんなん宇宙で戦争やる様なSF映画でしか見た事無いって!
ねね、どうやったの?もしかしてジェダイの戦士だったりする?フォースの力なの!?」
「んん、おお!?」


心配する言葉が最後まで紡がれる事はなく。
半ば飛び掛かる様に肩を掴まれ。
興奮した様子の少女に捲し立てられ、がくがくと肩を揺さぶられて少々気圧される。


「そこのサ店で話聞かせてよ!材料が会ったらお礼に何か作ってあげるからさ!
お金はまぁないけど───誰もいないみたいだし、あのベリアルって人にツケで!」
「お、お礼?別に礼など───」


などと言いつつ。
無人の喫茶店の前に置かれた食品サンプルに視線が引き寄せられる。
セイバーは、サーヴァントの身でありながら食欲には正直だった。


「……じゅるり」
「んっふっふー!体は正直なようですなぁ、ダンナ。
それでは千束さんが銃だけが脳の女ではない事を教えてしんぜよう。Let's Go!」


人攫いの如く。
千束はセイバーの襟元を掴んで無人の喫茶店へと拉致していく。
セイバーは少々逡巡はあるものの、抵抗する様子はなく。
素直なわんこっぽい雰囲気が、此処に来る前にあるべき場所に戻った相棒(バディ)に少し似ていた。
だから、だろうか。空元気ではあれど、こうして普段の自分に近い自分でいられるのは。




「……ねぇ、セイバーくん……だっけ?一つ聞いてもいい?」
「あぁ、セイバーで善い。何だ?チサト」
「セイバーくんはさ、私を助けてくれたし…こんな殺し合いはしたくないって事でいいんだよね」
「無論だ。これは盈月の儀にも劣る邪法だ。ベリアルの欲望は斬り捨てる。妻と友に誓って」
「え…お嫁さんいるの!?へー…でもさ、セイバー君は……叶えたい願いとか、ないの?
ほら、めっちゃ胡散臭いけど、ベリアルって奴も言ってたじゃん?優勝賞品でさー」
「ない。あいにく、私に秘めた願いはもうないんだ。この地に招かれる前に既に叶ったからな。
例えあったとしても…弱きものを斬り捨てて何かを願うのは悪しきことだ。許されぬ事だ…そうだろう?」



「…そうだよね。うん、誰かを犠牲にして望みを叶えたって…それはもう私じゃないよねー、
可愛い相棒もちゃんと戻りたかった場所に戻れたみたいだし!だから……きっと、これでいいんだと思う」
「…?なにか思う所でもあるのか?」



「なんでもなーい」



【セイバー(ヤマトタケル)@Fate/Samurai Remnant】
[状態]:魔力消費(小)
[装備]:天叢雲剣@Fate/Samurai Remnant
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~2
[思考]:ベリアルを倒し、この殺し合いを終わらせる。
1:悪を斬り、弱きもの達を守る。
2:エスデスは次会えば斬る。
※最終ルート、可惜夜に希う終了後より参戦です。
※はぐれサーヴァントとして現界しています。
※上記の影響で天叢雲剣の完全開放は制限されています。

【錦木千束@リコリス・リコイル】
[状態]:人工心臓故障中。鳩尾に鈍い痛み(小)
[装備]:S&W M&P99L(10/18)&予備弾倉×3@リコリス・リコイル、瞬間接着銃@ドラえもん
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~1
[思考]:命だいじに
1:脱出の方法を探す。セイバー君とは協力できたらいいな。
2:たきなとか先生とかフキとか…来てないよね?
※第一期九話終了時点より参戦です。


【支給品紹介】
『天叢雲剣@Fate/Samurai Remnant』
セイバーの霊基と結びついており、支給品枠を一つ消費するのと引き換えに没収を免れた。
スサノオ神話にて生み出され、ヤマトタケル伝説にて振るわれた神剣。
効果については使用者が選択可能。破壊を望めば、一帯に無尽の暴威をもたらす。
或いは何をも傷付けず、護ることや、救うことを望むならば―――神剣は、対界規模の奇跡を顕すかもしれない。
なお、現在セイバーはこの力の完全開放を行うことはできない。

『S&W M&P99L@リコリス・リコイル』
錦木千束の相棒(バディ)、井ノ上たきなのメイン銃(アーム)。
サプレッサーの効果を高めるために弾頭が重く音速を超えないサブソニックの9㎜のフルメタルジャケット弾を用いる。
予備弾倉三つとセットで支給。

『瞬間接着銃@ドラえもん』
半液体の接着剤を放つ22世紀の秘密道具。
当たれば二メートルを超える鉄人兵団のロボットすら完全に行動不能となる。
最終更新:2026年03月15日 12:14