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とある建造物の屋上。
そこに、青と白の制服に身を包んだ一人の少女が立っていた。
彼女の名は、高町なのは。
14歳にして数々の激闘を経験してきた、時空管理局所属の魔導師である。

「……やっぱり、いくら頑張ってもつながらないか」

そうつぶやき、なのはは顔を伏せる。
今まで、彼女は親友であり現在の上司である八神はやてへの念話を試みていた。
だが、結果は失敗。
外部との連絡は対策されているという情報を得るに留まった。

「失敗しちゃったなあ」

続いてなのはの口から漏れるのは、後悔の言葉。
曲がりなりにも治安を守る立場にある人間が、犯罪者によってとらわれの身となる。
決して褒められた状況ではない。
油断をしていたつもりはないが、それでも捕まってしまった以上、それは相手が上手だったということだ。

(ベリアル……。私たちの世界で有名な、悪魔の名前だよね……。
 ただのコードネームなのか、それとも本物の悪魔か……。
 どっちにせよ、こんなことしてるんだから犯罪者なのは間違いない。
 私一人でどこまでできるかはわからないけど、殺し合いを止めてベリアルを倒す努力はしないと……)

今度は声に出さず、なのはは脳内で思考を巡らせる。
殺し合いの打破。彼女にそれ以外の選択肢はない。
未知の敵にもおびえず立ち向かえる勇気と正義感を、彼女は持っているのだから。

(とはいえ、困ったなあ。
 レイジングハートは没収されちゃったし、代わりのデバイスも支給されてないし……。
 いちおう、戦う手段はあるけど……)

なのはは、自分の右手を見つめる。
そこには、銀色に輝く大きな籠手が装着されていた。

(全然知らない系統の技術だもんなあ。
 どの程度使いこなせるか……)

そこでなのははふいに思考を中断し、顔を上げる。

「誰!?」

叫ぶなのは。その視線の先には、一人の老人の姿があった。

「ほう、多少殺気を向けただけで気づくとは……。
 ただの子供ではなさそうだ」

老人は、嫌らしく笑う。
彼の顔は、普通の人間ではなかった。
耳が非常に大きい。さらに人間の鼻とは別に、額に獣の鼻が付いている。
様々な世界を巡ってきたなのはでも、見たことがないタイプの異形であった。

「……おじいさん、何者?」
「聞いてどうする。どうせおまえは、直に死ぬというのに」
「つまりおじいさんは、殺し合いで優勝を目指すつもりなんだね?」
「その通り。ベリアルとやらに従うのも、どこの誰が作ったかもわからん武器を使うのもしゃくだが……。
 せっかく生き返ったのでな。もう一度死ぬのは御免被りたい」
「生き返った……?」

気になる発言に、なのはの集中が一瞬途切れる。
その隙に、老人は銃を取り出した。

「私の理想の社会のために、死ね!」

ためらう様子もなく、老人は引き金を引く。
銃口から放たれるのは、弾丸ではなく熱線。
自分に向かって伸びてくるそれを、なのはは紙一重で回避する。

「迷いのない攻撃……。説得するにしても、まずは鎮圧してからか」

冷静に分析すると、なのははポケットにしまっていた指輪を取り出した。
それを籠手のくぼみにはめ込むと、踊るような動きをしながら手を叩く。

「なんだ? いったいどういう意味が……」
「エンゲージ!」
>半角 >で始めると引用文になります。

困惑する老人をよそに、なのはは叫ぶ。
その瞬間、彼女の体を光が包む。
光が消えた時、なのはの姿は一変していた。
体を覆うのは赤と白に彩られた、鳥を模した戦闘服。

異次元より現れた侵略者から、青い空を守った戦士。
風にその名を呼べば、いつも助けに来てくれるヒーロー。
鳥人戦隊ジェットマンのリーダー、レッドホーク。
神に造られし指輪は、なのはにその力を貸し与えた。

「ちいっ、わしの知らん技術か……。
 どれほどのものか、確かめてくれる!」

顔をしかめ、銃を連射する老人。
だがなのはは、その全てを難なく回避する。

「先ほどよりも素早い……。
 単なる防御服でなく、身体能力を向上させる効果もあるのか」
「のんきに分析してる余裕なんて、あるのかな?
 次はこっちからいくよ!」

なのはが装着した籠手……テガソードから飛び出した刃が、桃色に光る。
テガソードをデバイスの代用品として、砲撃魔法を発動させたのだ。

「アクセルシューター!」

口頭での宣言をトリガーとして、テガソードから魔力弾が放たれる。
それは高速で、老人へと向かう。
予想外の攻撃に、老人の反応が遅れる。
回避は不可能。そう思われた。
だが魔力弾が命中する直前、老人の姿が消えた。

「上!?」

とっさに、なのはは視線を空に向ける。
そこには、両腕を巨大な翼に変化させた老人の姿があった。

「変身魔法……?」
「魔法ではない。これは科学の力だ。
 我が偉大なるSHOCKERが生み出した技術よ」

そう告げると老人……コウモリオーグは、誇らしげに笑った。

「SHOCKER……。聞いたことないけど、犯罪組織って認識でいいのかな?」
「ふん、勝手にするがいい。
 どうせ愚かな凡人には、SHOCKERの崇高な思想など理解できまい」
「過激思想のテロリストみたいな言い方だね。
 そういうことなら、ますます鎮圧する必要が出てきたよ」
「偉そうに上からものを言いおって……。
 だが、そうはいかん。貴様は不確定要素が多すぎる。
 相手をするのはやめだ」

コウモリオーグはふいに、なのはに背を向ける。
そこから急加速し、一気になのはの前から飛び去った。

「逃がさない!」

しかしなのはも、それを黙って見ているわけではない。
収納されていた翼を広げ、空へと飛び立つ。

「向こうも飛べるか……。
 たしかに鳥をモチーフにした戦闘服であれば、飛行機能があっても不思議ではないな。
だが、飛行ならわしに一日の長がある!」

コウモリオーグはさらに速度を上げ、近くにあった森の中へと突っ込む。
なのはも臆することなく、それを追う。
コウモリオーグは飛行経験なら自分の方が上だと思っているが、9歳から空を駆けてきたなのはの経験も劣ってはいない。
とはいえ、今の彼女は不慣れなジェットマンの力に頼っている状態。
加えて、時刻はコウモリの本領を発揮できる夜。
かなりの時間粘ったものの、最終的になのははコウモリオーグに振り切られてしまった。

「やられちゃったなあ……」

悔しげにつぶやくと、なのはは地に足をつけて変身を解除した。

「やっぱり万全じゃない私じゃ、できることは限られてる……。
 仲間がほしいね……」

森の木々の隙間からのぞく夜空を見上げながら、なのはは己の思いを口にする。
そこには、たしかな決意がにじんでいた。



◆ ◆ ◆


「振り切ったか……」

なのはが追ってこないのを確認し、コウモリオーグは樹上に腰を下ろす。

「しかし、あんな小娘がこうも手強いとは……。
 この場で生き残るのは、思った以上に難しいかもしれん。
 それでも……生き残ってみせるさ。
 今度こそな」

生への執着を口から漏らし、異端の科学者は醜悪に笑った。


【高町なのは@魔法少女リリカルなのはEXCEEDS(漫画版)】
[状態]:疲労(小)
[装備]:銀のテガソード&センタイリング・ジェットマン@ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~2
[思考]:殺し合いを止め、ベリアルを逮捕する。
1:協力できる仲間を探す
2:デバイスを手に入れる

[備考]
※参戦時期は第1話で暴走ロボットを鎮圧した直後


【コウモリオーグ@シン・仮面ライダー】
[状態]:疲労(小)
[装備]:メガブラスター@クロノ・トリガー
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~2
[思考]:優勝を目指す
1:なのはとの接触は避ける

[備考]
※参戦時期は死亡後


「支給品解説」
【銀のテガソード&センタイリング・ジェットマン@ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー】
セットで一つの支給品扱い。
センタイリング争奪戦に参加する「ユニバース戦士」に与えられる、変身アイテム兼武装。
センタイリングをセットすることで、対応した戦隊のレッドに変身できる。
今回付属しているジェットマンのリングなら、レッドホークに変身する。


【メガブラスター@クロノ・トリガー】
古代で販売されている、ルッカ用の武器。
ごつい外見の熱線銃。
最終更新:2026年03月20日 15:43