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「なぁっるほど『反転』。私の発想にもなかったことだよ。
 それなら弱小な存在が言い換えれば神にもなりうる。悪くはない。」

「そう。けど計画が甘かったかなぁ。純粋な奴を利用しても計画はおじゃん。
 指名手配もされるし、こっちは死ぬかと思った日々を追われる羽目になったよ。」

 互いにメッシュの入った髪を持つ二人の男女が会合する。
 一人は成人男性で、もう一人は小さいが角の生えた少女だ。
 お世辞にも互いに人相がいいとはいいがたい、含みのある表情をしている。
 会話の内容も、少なくとも正道の道を歩むような者がする内容ではなかった。
 殺し合いの場においても随分と気軽そうな気分でいる二人は、実際善人ではない。
 寧ろ、極悪の烙印を押した方が二人を示すのにちょうどいいのではないだろうか。

「幻想郷、非常に興味深い。ヘルヘイムといった異界ではなく、
 現代に存在しつつも隔離された人や妖怪、神々が住む世界。
 君はそんな世界をひっくり返そうとした、超がつく大悪党というわけだ。
 なんせ一人で世界そのものを変化させるという暴挙に出てるのだからね。
 賞賛したいところだが……天邪鬼の君は嫌がるので、なんてことをしたんだ! と返そう。」

「早くも私のこと分かってるようで。研究者ってのも嘘じゃなさそうだ。」

 男の名を戦極凌馬、少女の名は鬼人正邪。
 二人は邂逅して早々に身構えることになったものの、
 戦極の善悪を超えた発言に引っかかるところもあり、彼女は尋ねる。
 『お前、殺し合いに乗る気はないが、せこいこと考えてるだろ』と。
 それを聞いた戦極はニッコリ笑いながら『流石だよ』と返しながら答えた。
 まあ、同じような波長をもっているのだろう。自分の目的のためなら他者を厭わない。
 少なくとも二人にはその共通項があったので、気になったのも大きいかもしれないが、

「それで、どうする? どうせなら君を最強にしてみたい。
 幻想郷では曰く弱小種族とされる天邪鬼を最強にできるのならば、
 私はその世界における幻想郷の賢者や神に匹敵するのではないだろうか?
 まあ、幻想郷には神が大量にいるそうなので神でも微妙なラインかもしれないが。」

 確かに二人は殺し合いに今すぐ乗る気は余りない。
 戦極は研究者ではあるが、自分は最強になる気はない。
 一言で言えば、戦極は自分の研究で誰かを最強たる存在にしたい。
 自分が神を作れるならばそれでいい、いうなればそういうやつである。
 その為ならば卑劣な手から外道なことまでなんでもござれで、味方に殴られたこともある。
 失望してしまえば、今まで親友とずっと思っていた相手ですら始末する気になれるのだから。
 殺し合いに乗る理由は十分にあるものの、それについて優先順位は高いものではなかった。
 どうせならばベリアルの願いを叶える力やほかの世界の技術などを得られるチャンス。
 殺し合いという状況に置かれながらもこの男はそれをずっと考えてるマッドサイエンティストだ。

「幻想郷の賢者、と言っても色々意味合いは特殊だけどね。
 結界の維持とか、そういう管理者の意味合いの方が強いよ。
 まあ、戦極が言う強さが体現できれば私はそれらを凌駕できるやもしれないが。」

 雑談に興じてるとは思えない、下卑た顔をする正邪。
 正邪はと言うと、ベリアルという強者が高みの見物というのは気に入らない。
 幻想郷をひっくり返そうとしていた天邪鬼からすれば当然の考えになる。
 ただ、それはつまり殺し合いに乗らないということで善行になるわけで。
 人の嫌がることをするのが天邪鬼という妖怪のアイデンティティーの一つになる。
 妖怪とはアイデンティティーを大事にする。嫉妬の妖怪が嫉妬をするように。
 もっとも、戦極という男はどちらであろうとも嫌がらないので割と苦手な部類なのだが。
 一方で話は通じる。本音で話そうと問題はない。そういう意味では気楽な相手という認識もある。

「まあなんにせよ、君を最強にするのは面白い計画だと思う。
 私は弱小妖怪の定義を知らないので強さは図ることはできないが、
 このいくつもの世界がつながってるならば、幻想郷をひっくり返す力も得られるだろう。」

「だが、お前は幻想郷だけで満足できるのか?」

「うーむ、そこなんだ。問題は。」

 戦極が悩んでいるのは、世界がどの程度あるのかわからないということだ。
 一つの世界における神のような存在を築いても、上には上がいるのだろう。
 自身の研究や才能が唯一価値のあるものと信じてやまない彼が、その程度では満足できない。
 数多の世界の技術を取り込んで、自身の手で上位的な存在を生み出す。あらゆる世界を超えてだ。
 ベリアルの世界にもいるのだろう。そういった神のような存在が。それすらも超えてみたいと思うのは、
 研究者としては間違ってはいない。倫理観については研究者というのを抜きにしても完全に終わっているが。

「でもどうせなら世界中を反転させてみたいとは思わないかね?」

「私は別にどうでもいいレベルなんだけどな。」

 あくまで弱小種族の天邪鬼が幻想郷の因果を逆転させる。
 そういう目的であったので彼女にとってほかの世界まで食指が伸びることはない。
 一方で、幻想郷のすべてを凌駕する万能が得られるというのであれば話は別になる。
 弱者が支配するのを目的としてるのに最強になるのはいかがなものかとも思うものの、
 元々が何を使ってでも、だれを使ってでも支配、あるいは崩壊できればそれでいい。
 というより、自身が弱小妖怪なのでそうでもしなければ成せないのだから当然だが。
 強くなったら満足して退屈になりそう、と言う考えも一応あるにはあるものの、

「ただ、幻想郷を支配できる可能性があるっていうなら、その話乗るよ。
 勿論、優勝かベリアルの力を奪いたいがね。邪魔をされたら叶わないし。」

「神や賢者を超える存在を作る、実に楽しみだよ。
 問題は私の研究でできるかどうかだが、そこは私だから問題ないとして。」

 こいつこっちと同じで自己顕示欲強いな。
 なんて思いながら喜ぶ戦極の顔にやはり苦い顔をする。
 嫌がることをするのが主なのに、何をしても基本喜んでしまう。
 多分、攻撃するとか殺そうとでもしない限りは変わらないのだと。
 相手は純粋……なんてものではない。寧ろどす黒いほどの危険な存在だ。
 ただの人間だが警戒に値する存在だ。自分が弱い存在なのでなおのこと。
 単に邪魔な妖怪だからと蹴散らす博麗霊夢よりもたちが悪いのはよくわかる。
 油断はしない。だが少なくとも協力すること自体は本心であるのは間違いない。
 どこまで使い倒せるか。どこまでこの男を生かして研究を進められるのか。
 殺し合いの優勝も視野だが、それ以上に自分の強化の方が楽しみでもあった。

 互いに今すぐ乗る気はない。
 されど、いかれた思考を持ってるのは確かなことだ。

【戦極凌馬@仮面ライダー鎧武】
[状態]:テンション高い
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]
基本方針:この舞台で自分の研究をさらに進め、正邪を最強にしてみたい。
1:正邪と共に行動する。強化の方法は手段を択ばない。
2:殺し合い? 勝手にやってくれたまえ。私には優先順位がある。
3:運が良ければどちらかが優勝で私が蘇生ということで。うまくいけばで。
  ダメだったら? まあ、強化案だけ提示して後は託すとしよう。

[備考]
※参戦時期は少なくとも貴虎に見切りをつけてから。

【鬼人正邪@東方Project】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]
基本方針:殺し合いには一応乗る。と言うより乗らない気がないだけだが。
1:戦極を利用して強くなる。手段はなるべく選ばない。
  と言うより私に選ぶほどの選択肢もないんだけど。
2:ベリアルが倒せるようになったら殺し合いなんか終えて幻想郷に戦極を連れていく。

[備考]
※参戦時期は弾幕アマノジャクのどこか。
最終更新:2026年03月21日 22:35