銃で撃たれたら人は死ぬ。当然のこと。
普通の人間であれば当たり前のこと。
例え神に選ばれた巫女であろうと、人間と何ら変わらない身体であるなら、尚の事。
わかっていたというのに、やらなきゃいけないこともあったのに。
それ以上に、あいつが私たちを、ディアンサの事を馬鹿にしたのが許せなかったから。
今この場所にみんなが、ディアンサがいなくて、本当に良かったと思ってしまうのは、不謹慎だけど。
こんな情っけない姿、絶対にあの娘にだけは見られたくないから。
⋯⋯あいつは、無事なのかな?
似たような性格しているのに、ディアンサと同じぐらいウジウジしてるみたいで、放っておけなかった。
詳しい理由までは話してくれなかったけど、多分周りが好き勝手言って曇ったとか、そんな感じだと思う。
最後に見たあいつの姿は、気を失って連れて行かれる所ぐらい。
アイドルだとか、友達との約束だとか言ってたっけ、あいつ。
その友達のこともちょっとだけ話してくれたけど、いい仲してるじゃない。
⋯⋯もし、もし、だけど。
まあこうなる前にちょっと話だけはしたんだけど。
もしもさ、ディアンサと会えたら、仲良くやってくれないかな。
ちょっと前に、ディアンサに酷いこと言っちゃって。まあそれに至るまで色々あったと言うか。
人の気持ちも知らないでさ、ディアンサにとっちゃ本心だろうけどさ、そんな事あたしは望んでないってのに。
あたしが死んだって知ったら、絶対すっごく落ち込むと思うから
それと、もう一つ。
あんたが、どうしてそこまで悩んでるかなんて分からなかったけど。
ーー最後まで、その夢捨てるんじゃないわよ、諦めるんじゃなわよ、スミカ。
【リナリア@グランブルーファンタジー 死亡】
●
「ーー古臭い風習など、消し去ってしまえば良いものを。その力があるなら、祟りすらも捻り潰してな」
巫女の死骸を見下ろし、吐き捨てるはスキンヘッドの男。
傲慢という二文字が似合うその堂々とした態度、カリスマを感じさせるその立ちふるまい。
隣に携える初老の男もまた、そのカリスマに惹かれた⋯⋯訳では無いが、付き従っていた。
その肩に背負う、気を失ったアイドル一人を携えて。
「愚民以下の愚図とはこのことか。最も、大衆をいいように扱う広告塔ぐらいにしか役に立たんが、増長させ過ぎればただの害に過ぎん」
男にとって、自らが舵取る理想以外にどうでもいい。
自らの愚息すら手駒として利用する、その悪辣さ。
国の未来を語り、その実の己の王国にしか興味のない傲慢の王。
巫女の使命も、アイドルの輝きも、利用できないのならただ壊し、終わらせるだけの話。
「⋯⋯ベリアルという輩の言葉をすべて信じるつもりはないが、それだけの力を持っているという事だけは信じる他無いな」
そうだとしても、この男ーー獅童正義にとってはベリアルの言葉に疑いは持てど、見せつけられた現実に疑いは持てなかった。
「願いを叶える」事を実際に行うかは別としても、「願いを叶える事が出来る」という事に嘘偽りはないと信じてもよいだろう。
「それに、パレスで無い場所で私自身が戦う力を振るうことが出来るという事実も、無視はできん」
本来ならば、獅童正義はどう背伸びしようと一介の国会議員に過ぎない。
戦う力自体はあれど、その力はあくまで認知空間にて振るうことの出来るシャドウがそれである。
それを、己の力として振るうことが出来るのだ。
多少の小蝿を払うことが出来るのは、ありがたい限りではあるが。
今回はその力を使うことはなかったが、何処かのタイミングで力を振るうことに慣れておくことも重要だろう。
「⋯⋯ミスター・マサヨシが言っていた、メメントスという空間の説は?」
「いや、それはありえん。可能性としては私も考えたが、いろんな世界のものを集めたとほざく男が、メメントス程度で満足するとは思えん」
ベリアルという男が目指すものは、おそらく大衆の無意識『程度』では収まらない。
その先に目指す何かが、それは欲望という言葉だけでは言い表せない深淵の如き感情が根ざしているようにも。
それ自体は重要ではない
「こいつはどうする?」
「今は目が覚めるまで丁重にしておけばいい。色々聞きたいこともあるからな、先程貴様が殺した女以外にも、なにか重要な事が聞き出せるかもしれん。あまり期待は出来んがな」
獅童正義が語りかける相手、初老のーーその片腕にガトリングアームを付けた異様な存在。
それが巫女リナリアを殺し、アイドルの少女・紫雲清夏を気絶させた張本人。
世界有数の凶悪犯罪者にして殺し屋。本名・国籍は不明。
そのような男が、正義と名の付く傲慢の王に付き従っている。
最も、男にとってその王に付き従うことが、退屈しのぎになると言わんばかりに。
「聞き出せなかったら?」
「お前が持っていたノロのサンプルとやらでも試しておけ、鉄砲玉程度にはなるだろ」
「人使いの荒い雇い主だこと。まあ、俺としても退屈しなくて済みそうだ」
有益な情報が引き出せなければクスリをぶち込んで適当な鉄砲玉扱い。
つくづく残酷な王様だと、その残酷さ故の傲慢さというべきか。
初老の男は感心しながらも、今後のことを考えることにした。
「⋯⋯ところで、だ。貴様が隠している力にも、期待はしている」
「ま、俺も程々に期待に答えられるように頑張らせてもらうとしよう」
直後のそのやり取りは、反逆の意が無いかの確認と、ある種の警戒も兼ねていた。
獅童正義がこの初老の男を完全には信頼はしていない、その実力こそ信用はしているものの。
その男が隠し持っている『スター・プラチナ』のスタンドDICK。先の巫女を殺す際にこそは使わなかったものの、使わなかったからこその警戒も必要。
裏切ることは『現状』こそ無いものの、もしもの時はこの手で始末することも考えながら。
(あの時の二の舞だけは避けなければな)
もし、もし万が一。この場に心の怪盗団もまた招かれているとするならば。
一度であろうと自らを打ち負かした奴らか、それに類する正義かぶれの愚者どもがいるならば。
今思えば、違う形で憤りがあるとはいえ、間違いなく最後の悪あがきは結果的に有効にだったと割り切るしか無い。
(ベリアルが何を企んでいるかは知らんが、最後に願いを叶える権利を手にするのはーーこの私だ)
あの時潰えた王国の野望を再び成就させんがために、正義という名の傲慢の王はここに再臨する。
☆
(しっかしまぁ、面白いことになってきたものだ)
獅童正義の隣にて、一先ずは協力者を確保できたとーー凶悪犯罪者ワイルド・ドッグはほくそ笑む。
最初は自爆した際の傷で病院送りでここは夢の中だと思っていたが、どうにもこうにもそうではないらしい。
いざ出会ったのが悪徳議員、巫女、そしてアイドルとよりどりみどり。金持ちお抱えの風俗でもやってきた気分になりかけた。
毎度毎度、VSSEの連中に負けてはの繰り返しも飽き飽きしてきた所。一応後継者も出来たので自分がいない間は彼が頑張ってはくれるだろう。
では自分はこの場でどうするべきか、生き残るために最善を尽くすべきというわけだが。
(当分はミスター・マサヨシのコバンザメとして過ごしておいたが方が安全だな)
だからこそ、獅童正義の傲慢とその欲深さっぷりは嫌いではない。
アーネスト・ディアスもジオルジョ・ゾットも雇い主という点では悪くはなかった。獅童正義も日本の次代総理候補筆頭の現役議員、金払いは間違いなく良いと来た。
だが、いつまでも切り捨てられないという楽観視はしない。
裏切る時が来るならば、相手側が裏切ってきた時のみ。
それまでは、十分に楽しくやっていこう。
(しっかしまぁ、こういうのも悪くない)
凶悪犯罪者ワイルド・ドッグには、一つのジンクスがある。
「ワイルド・ドッグを雇った者は、必ず不幸な目に遭う。」というもの。
そしてワイルド・ドッグは、何度敗れようとも生還した。
それは宛ら卑しき野犬の如く。
(羽目を外しすぎない程度に、好きにやってやろう)
だからこそ、この山犬は生き残る。
どのような結果に至ろうと、この"悪"は滅びない。
必ず何処かで誰かの野望をと共に蘇る。
悪の眼は尽きまじ。その時がいつか壊れるその日まで。
この男は何度も復活するのだから。
【獅童正義@ペルソナ5】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~3
[思考]:願いを叶える権利を手に入れ、今度こそ野望の成就を果たす
1:ワイルド・ドッグには警戒。現状裏切らない事には
2:先程の女が目覚め次第めぼしい情報を聞き出す。ろくな情報が無ければ体の良い道具にでもする
3:この力にも慣れないとな⋯⋯
4:もし心の怪盗団が同じく巻き込まれていた場合の対策も考える
[備考]
※参戦時期は一時的に死ぬ薬を飲んで気を失った直後
※シャドウ形態「シドウ・サマエル・マサヨシ」に変身可能となっています。変身持続時間は後続の書き手におまかせします
【ワイルド・ドッグ@タイムクライシスシリーズ】
[状態]:健康、紫雲清夏を背負ってる
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1、スター・プラチナのスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険シリーズ、ノロのアンプル@刀使ノ巫女
[思考]:死なないために生き残る
1:獅童正義とともに行動、自分を疑ってるようだが『まだ』裏切る気はない。当分は退屈しなくて済みそうだ
2:このスタンドDISCとやら、いつ使うか、どうやって使うか⋯⋯
[備考]
※参戦時期は3、自爆直後
【紫雲清夏@学園アイドルマスター】
[状態]:健康、気絶中
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×1~3
[思考]:死にたくない
1:リナリアさん⋯⋯
2:助けて、Pっち⋯⋯
[備考]
※参戦時期は親愛度13話、四音の勧誘を断って帰路に付いた最中
※ディアンサから空の世界に関する最低限の情報を聞きました
【支給品紹介】
『スター・プラチナのスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険シリーズ』
ワイルド・ドッグに支給。身体に差し込むことで空条承太郎のスタンド「スタープラチナ」が使用可能となる
スタープラチナ・ザ・ワールドが使用可能になるかは後続の書き手にお任せします。
『ノロのアンプル@刀使ノ巫女』
ワイルド・ドッグに支給。少量のノロが入ったアンプル。
これを体に注入することでノロの力を得られる。
最終更新:2026年03月18日 11:12