もしあの時の言葉を謝れるのなら
もし前と同じように隣に立てるなら
私はあなたと共に飛びたい
◆
爆風が草木を飛ばす、木々は倒れ、地には焼けた跡が広がる。
「ッ!」
誰かが迫りくる何かに向けて、何かを投げつける。
投げつけた何かはダイナマイト、そして地を這いながら迫り来るのは緑色の体色をしたアリ型の魔物、ぐんたいアリ。
名前も見た目もそのままな魔物に対抗するのは、黒い六本羽に黒い髪のツインテール。
「全く…キリがないわね!」
武蔵アリアダスト教導院総長連合第四特務、"白嬢"マルガ・ナルゼ。
(ダイナマイトもあと数本…これだけこられちゃ、さすがに対処しきれな…)
そんな思案が隙を呼んだ、たった一拍のうちに、アリ達はすでにナルゼの懐にまで迫っていた。
「しまっ…」
羽を使い、空に緊急回避しようとするも、足場の悪さが不幸を呼ぶ。
空を飛ぶはずが、後ろに転倒してしまう。
(ッ!駄目…このままだと、体勢が立て直せない…喰われる!)
最悪のシナリオが、すでに足元にまで迫ってきている。
(こんなところで…まだ、何も…出来てないのに…マルゴット…まだ、あなたに謝れ…)
ただ虚空に手を伸ばし、訪れぬ最愛の人を思う。
もはや彼女に命運などない、そう思われた時だった。
「チッ、早速これか」
「…え?」
何処からか男の声が聞こえた、声の聞こえた方向に、ナルゼは振り返る。
白い特攻服に赤いモヒカンという、まさに暴走族、夜の街を駆ける特攻隊ような格好。
「…まぁいい、助けてやる」
男は指を合わせ、こう唱えた。
「バーナーフィンガー、2!」
二本の火柱が、ぐんたいアリを焼き尽くす。
「ッ!」
燃え上がる火柱から、ナルゼは燃え移らないよう自身の身を下げる。
残ったのは、アリの灰燼のみ。
「…」
男はそのままその場を去ろうとする。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
「あ?」
「…あんた、何が目的のわけ?」
純粋な疑問だった、なぜ殺し合いという状況において、わざわざ自分を助けたのか、あのままぐんたいアリの軍勢に自分が殺されるのを見てから、あれを殺すことだってできたはずだ。
だってその方が、殺し合いとしては利があるんだから。
男は振り返ると、こう答えた。
「…単にこの殺し合いが気に入らねぇだけだ」
◆
骸の上で、火の矢を穿つ。
自分もいずれ踏まれる骸になるというのに
それでもお前の印となるために
この軍旗を掲げて
お前を待つ
◆
最悪の気分だ、と青年バザード・ブラック…バズビーはそう思う。
見えざる帝国と護廷十三隊との戦い。
死神側が秘密兵器メダリオンに対するカウンターを擁し、だんだんと向こうに戦況が優勢になってきた頃。
それは起こった
聖別、帝王ユーハバッハが行う、力の再分配。
弱いものから力を奪い、強き者に力を分け与える、そして自分は、奪われる側だった。
霊王を吸収するため、その本拠で"あいつ"や聖祓親衛隊と共に零番隊と交戦。
その最中でおそらくほとんどやられたのだろう、そいつらを復活されるのかなんなのかは詳しく知らないが、聖別だ。
そして俺は、陛下を裏切った、死神たちと協力して、新しく本拠になった上へと昇った。
そして、"あいつ"と、だ。
俺は負けた、悔しいもんだと思ってた。
あいつに―――ユーゴーに負ければ。
そんな時だってのに、ベリアルとか言う野郎が殺し合いを始めて俺を参加させた。
クソみたいな気分だ、ただひたすらに苛立ちがます。
どうやら体の調子は聖別を受けたあとと同じだ、バーナーフィンガーの試運転で軽く森でも燃やそうと思ったが、目立ちすぎるのでやめた。
そんな苛立ちを抱えながら、俺は森の外へ出た。
そして眼前に広がる光景に、これが夢とかじゃない事実だとわかった。
黒い羽を携えた女が無数のアリに襲われている、アリは参加者には見えない、おそらくはあのクソ野郎の仕組みだ。
何も自分は善人ではない、最強になるために、という理由で数多の人間を殺してきた。
だが、だとしても目の前の状況は。
「バーナーフィンガー、2!」
ただ、ムカッ腹が立った。
◆
「それだけだ、じゃあここで…」
「悪いけど、そういうわけには行かないわね」
「は?」
バズビーが振り向く、まさか戦闘かと思い、気は抜いていない。
「私達武蔵の人間は、助けられたら義理を返す主義なの、そちらに対する恩は、返せないと私の気がすまないのよ」
「何言ってんだてめぇ」
ナルゼの言葉に、バズビーは困惑が勝ってる。
それを無視して、ナルゼは言葉を続ける。
「それに、仲間を作るってのも、悪い発案じゃないでしょ、最悪どっちか盾にも出来るのよ?」
ナルゼは交渉のカードを次々と開く、バズビーも思案する。
この女は共に行動するのにに値するか、仲間の結束なんてない騎士団時代だったが、利益や目的が合えば徒党を組むことはあった。
事実、死神たちを協力する際は、リルトットとジゼルと組んだ。
とは言え気まぐれで助けて相手にここまで言い寄られるとは思ってなかった、だが、この女が示してきたようにするのなら―――
「…そうかよ、好きにしろ」
自分は使ってやることにした。
「あら、ようやく納得したのね助かるわ」
そう言うと二人は歩き始める、バズビーの後ろをナルゼが歩く形だ。
「そういえば自己紹介がまだだったわね、武蔵総長連合第四特務、マルガ・ナルゼ、貴方は?」
「知らねぇな…聖十字騎士団、聖文字「H」灼熱(Heat)のバズビーだ…まぁ、元だけどな」
「そう、私も知らないわね」
「そうかよ」
そういうと、二人は夜の野原を歩き出す。
その先に待ってるのは、生存か、死か。
【マルガ・ナルゼ@境界線上のホライゾン】
[状態]:健康、疲労(小)
[装備]:ダイナマイトとライター(残り5本)
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0〜2
[思考・状況]
基本方針:まずは脱出
1:とりあえずこいつと行動する
[備考]
参戦時期はナイトとの口論の最中(2期9話)です
【バズビー@BLEACH】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1〜3
[思考・状況]
基本方針:ベリアルとか言う野郎をぶっ殺す
1:仕方ないから女と行動する
[備考]
参戦時期は死亡後です
支給品紹介
ダイナマイトとライター@現実
マルガ・ナルゼに支給
なんの変哲のないダイナマイトとライター
ダイナマイトは10本とあるが、ライターは1個
NPC紹介
ぐんたいアリ@ドラゴンクエスト
ちょうど直球な名前にちょうどど直球な見た目。
ただモンスターなのは間違えなく、体格はそれなり。
大量の仲間を呼び、相手を食い殺す様はまさに軍隊アリ。
最終更新:2026年02月04日 02:55