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「これは……まさか……」

 一人の男が会場のどこかで狼狽えている。
 殺し合いという異常事態に怯えているのではなく、戸惑っているのでもなく、狼狽えている。
 まるでこの状況の原因に、心当たりがあるかのように。

「この殺し合いは、俺のせいなのか……!?」

 男は、他の参加者が聞けば襲われてもおかしくない言葉を口にした。
 どこか蟹のような髪型をした彼の名前は不動遊星。
 決闘疾走(ライディングデュエル)をこよなく愛する決闘疾走者(ライディングデュエリスト)であるが、命のやり取りを好む男ではない。
 確かに世界と仲間の命運を懸けた決闘疾走を楽しんだこともあるが、だからと言って殺し合いをしたいなどとは思わない。
 にも拘わらず彼がこんなことを言ったのには理由がある。

 まず遊星はこの殺し合いに呼ばれた直前、究極神と一体化したレクス・ゴドウィンを倒し解錠覇王となっている。
 ここでの彼と究極神の一万年にわたる因縁はひとまず省略するが、彼はこの時一つ願いを叶える権利を手に入れた。
 そして彼は、それを行使した。
 直後にこの殺し合いが開幕した。だから彼はこう思ったのだ。
 俺が不用意なことを口走ったせいで、こんな殺し合いが起こってしまったのではないか、と。
 だが――

「俺はこんなこと望んじゃいない!!」

 遊星は現状に否を叫んだ。
 彼が望むのは決闘疾走のみ。断じてこんな殺し合いではない。
 同時に彼は考えた。
 もしこの殺し合いが俺の願いのせいで起こったのならあのベリアル、もしくは裏に潜む黒幕を決闘疾走で倒せば、この殺し合いをなかったことにできるのではないか。
 その為にまずデイパックを手に取り、中を検める。
 しかし――

「俺のデッキがない……」

 まず大前提として、決闘疾走に必須である自身のデッキがなかった。
 流石に大きさ的に考えてDホイールが入っているとは思ってなかったが、まさかデッキすらないとは想定してなかった。
 代わりに入っていたカードは、たったの一枚だけ。

「コズミック・ブレイザー・ドラゴン……?」

 どこか自身が召喚したことのある聖珖神竜スターダスト・シフルと重なる、しかし決定的に違うドラゴンを、遊星は訝し気に見つめる。
 これは見覚えのないドラゴンに対しての物と、どうやっても現状ではこのドラゴンの召喚条件を満たせないことに対しての物だ。
 使えないカードを支給したことに対して疑問を抱くも、すぐに思い直す。
 支給してきたことに意味はあるはず。ならば、召喚する方法も手元にないだけであるのかもしれない。

「そうなると、まずはDホイールとデッキを探すべきなのか……?」

 仮定に仮定を重ねた話だが、もしベリアルを決闘疾走で倒さねばならないのなら、まずは必須の二つを探すことにした遊星。
 とはいえ、そう順風満帆にはいかない。
 これは殺し合い。
 乗るも反るも参加者次第。
 遊星が反逆を選んだのなら、恭順を選んだ者もいる。

「うわあああああああああああ!!」

 遊星の背後から、ガチャガチャと音を鳴らして叫びながら襲い掛かる人影が現れた。
 声から察すると男だろうか。
 なぜ見て分からないのかと問われれば、襲い掛かってきた者の姿は、赤と銀と金の派手な三色を存分に用いた全身鎧だからだ。おまけに巨大な槍を手に持っている。
 見るものが見れば、この姿をアーマードライダーバロンと称するだろう。
 そして声を聞けば、本来の変身者駆紋戒斗ではないことをすぐに察するに違いない。

 なぜなら、このバロンの戦い方は酷く不格好だ。
 バロンの性能に身を任せ、ただ槍を振り回すだけだ。
 本来のアーマードライダーならば、簡単に制圧できるだろう。
 だがここにいるのはアーマードライダーではなく決闘者(デュエリスト)。
 不動遊星は決闘者らしく身体能力は高いが、さすがに生身でデッキもなく武器も持たず、アーマードライダーに勝てるわけはない。
 もしこのまま状況が硬直したのなら、彼が死ぬのは時間の問題だろう。

「……俺はここまでなのか」

 思わず諦めの言葉を口にする遊星。
 これが決闘疾走ならばどれほど絶望的な状況であろうとも、デッキにカードがある限り、ライフが残っている限り、Dホイールが動く限り諦めたりはしない。
 しかしここで起きているのは酷く原始的な暴力。
 その力の前では、決意がどれだけ高尚であろうとも、生身の彼にどれほどの価値があるというのか。
 彼一人ならば。

 バッ

 絶望する遊星の前に救いの手が伸びた。
 剣を携えた金髪の小柄な少女が、バロンへと斬りかかる。
 もしアーマードライダーがどういうものか知っていれば、きっと思わず少女を止めようとするだろう。
 だが現実は違う。

 ガキィン!

 なんと、少女が振るった剣はバロンを弾き飛ばした。
 彼女が持っているのは剣のみ。これだけで弾き飛ばすなど、アーマードライダーに変身するためのアイテムを開発した戦極凌馬が見れば、光景の異様さに驚愕するだろう。
 ならば、剣以外の何かを彼女が隠していると考えるのが妥当だろうか。
 否。これは彼女の胆力のみが引き起こしたものである。

 ただの少女ならばこんなことはできないだろう。だが彼女はただの少女ではない。
 彼女の名前はラムネ。
 どこかの世界にあるコロッセオにて剣闘士の頂点、不敗の剣の二つ名を持つ少女である。
 乗馬している盗賊を馬ごと斬り裂ける彼女ならば、今くらいのことは起こせる。

「なんなんだよコイツ!」

 そんな事情など知らないバロンの変身者が、ラムネに対して毒づく。
 殺し合いに乗り、早速一人殺せそうなところに邪魔が入ったかと思えば、自分みたいに変身しているわけでもないのにやたら強いのだ。
 毒づきたくなるのも無理はない。
 だが今更怯めるはずもなく、今度はラムネを狙って槍を振り下ろす。

「……っ!!」

 咄嗟に振り下ろされた槍を剣で受け止めるラムネ。
 押し返そうとするも、押し上げようとする力と振り下ろす力なら短期的な部分においては振り下ろす方が上。
 少しづつではあるが、バロンの槍がラムネの剣を押し込んでいく。
 だがここで行われているのは幾人いるかも分からぬ殺し合い。
 登場人物が彼らだけとは限らない。

 ドンッ

 前触れもなくいきなり銃声が響いたかと思うと、バロンがまたも弾き飛ばされ地面を転がる。
 同時に自身を押さえつけていた枷がいきなりなくなり、ラムネもまた地面を転がった。

「大丈夫か!?」
「……うん」

 遊星はすぐにラムネを助け起こす。
 すると銃声が聞こえた方向から今度は足音が聞こえてきた。
 遊星とバロンがその方を見ると、そこには遊星と同い年くらいの少年が歩いてくる。
 ただ、その少年の外見は異様だ。
 髪はまるで色が抜け落ちたかのような白、片目には眼帯、黒いコートを纏い、生身の右手と金属でできた左腕に、それぞれ一丁ずつ拳銃を装備し、バロンに向けている。
 だが一番異様なのは、少年が放つ異様な殺気。
 直接向けられていないことは分かる遊星でさえ、思わずたじろいでしまいそうになる。
 その少年が、静かにバロンへ向けて尋ねる。

「お前は殺し合いに乗ってるんで、いいんだよな?」

 確認しているような口ぶりだが、少年はバロンが殺し合いに乗っていると確信している。
 だからどちらの銃の引き金にも指をかけ、容赦なくまたも引いた。
 鎧の装甲に阻まれバロンの命はあるものの、さっきまで遊星とラムネに向けていた殺意は確実に陰りを見せる。

「クソッ!!」

 バロンは罵声とも悲鳴とも区別がつかない声を出しながら、デイパックから結晶のようなものを取り出す。
 そして即座に掲げて「転移!」と叫んだ。
 すると――

「消えた!?」
「転移か」

 バロンはこの場から忽然と姿を消した。
 それを見た遊星は驚き、白髪の少年は淡々と分析をする。
 そして少年はそのまま銃口を下ろし、遊星たちに向き直って声をかけた。

「俺は南雲ハジメだ。
 お前ら、殺し合いに乗ってないなら情報交換でもしないか?」




 ハジメの言葉に頷いた二人はとりあえず簡素に自己紹介を済ませてから、情報交換を始める。
 最初は遊星が、もしやこの殺し合いが起きたのは自分のせいなのではないかという仮説を、理由とともに話す。
 激高し、殺されることすら覚悟したが、ハジメの反応は戸惑いを隠せていないものだった。

「いや、それはたぶん違うと思うぞ」
「根拠はなんだ?」
「まず前提としてなんだが、俺はお前の話した決闘疾走を知らない。
 というかなんでバイクに乗ってカードゲームするんだよ。危ないだろうが。転倒したらデッキもどっかに飛びそうだし」
「まあ、それはそうかもしれないが」
「それにもし遊星の話が本当なら、この殺し合いもその決闘疾走で行われるのが筋だろ? でも現実はそうじゃない」
「だが……」

 ハジメの言葉に強く返せない遊星。
 当人がスピードに魅せられて決闘疾走を始め、周りも決闘疾走を愛している者ばかりだからそんな言葉は出ないが、確かに転倒の危険はあるし、カードが飛んでいくリスクも否定はできない。
 だが知らないというのは、いくらなんでもおかしい。
 しかしその遊星の疑問は、ハジメによって解消される。

「俺と遊星は違う世界の住人だ」
「違う世界……確かにそんなものがあると感じたことはあるが……」

 ハジメの言葉で遊星が思い出すのは、殺し合いの直前に願いを問われて見えた世界。
 サテライトの英雄、未来王、歴代決闘王との共闘。
 いずれも己であって己ではない別の自分。
 あれはもしや、別の世界の己だろうか。

「あるんなら話は早い。
 実は俺、異世界に召喚されているんだ」

 ハジメの言葉に一旦は頷く遊星だが、次の言葉には驚いた。
 そして語られるのはハジメの、壮絶な異世界体験記。
 トータスのという世界のエヒトという神に、救世主として召喚されたハジメと彼のクラスメイト達。
 しかしハジメはトータスの人々が望むような力はなく、無能と見下され、更には裏切りに遭い地獄のような環境を生き延びる羽目になる。
 おまけに救世主として呼ばれたはずの彼らは、実のところエヒトという神の享楽を満たすための人形でしかないことも知る。
 そのため、ハジメは地獄の中で出会った愛する者とトータスを捨てて、元の世界に帰るべく手がかりを探しているのだ。
 もっとも、その地獄を愛する者と脱出した後は、いささか楽しく旅をしているように遊星には聞こえたが。

「じゃあ、この殺し合いもそのエヒトとかいう邪神が関わっているのか?」
「分からん。あってもおかしくはないだろうが、断言はできないな」

 遊星の疑問をハジメはそっけなく返す。
 現状あのベリアルのことを何一つ知らないので、何も断言できないのが現状なのだから仕方ない。
 遊星としてもそれは分かるので、彼は話の矛先を変えてみた。

「ラムネは何か心当たりはないか?」
「……分からない」

 遊星はラムネに尋ねるが、返事は芳しくない。
 だがそれも無理はない。なぜなら彼女は何も知らない。
 物心ついた時からコロッセオで剣闘士として戦い続け、外を見たのは殺し合いが始まる少し前だ。
 外のことなど何ひとつ分からないのだから。

「……コロッセオとは何だ?」
「俺の世界の知識だけど、古代ローマにあった剣闘士と呼ばれる奴らを戦わせる施設だな」
「疾走決闘か?」
「いやカードゲームじゃねえよ。というかその時代にTCGなんかねえよ」
「そうなのか。俺の世界には少なくとも五千年前からあったらしいが」
「ぶっ飛んだカードゲームアニメみたいな話だなオイ」

 ハジメが遊星の話のぶっ飛びっぷりに頭を抱える一方、ラムネは二人が何を話しているのか分からず首をかしげている。
 だがハジメは首を横に振り、無理やり話を進めた。

「まあお前の世界のことなんてどうでもいい。それよりこれからどうするかだ。
 俺はこの首輪を外すためにまずはサンプルを集めるつもりだ」
「それは……」
「別に足手まといだからって何もしてねえ奴を殺すつもりはねえよ。
 でも殺し合いに乗るって言うなら、どんな理由があろうと誰であろうと知ったことじゃねえ。俺の敵になるって言うなら殺す」

 遊星の言外に含ませた、誰から首輪を取るつもりなのかという問いに、ハジメははっきりと断言して返答した。
 殺し合いには乗らない。乗っていないならどうこうするつもりもない。
 だが乗っているなら殺すと。
 するとここでラムネが二人に問いかける。

「ユウセイ、ハジメ。
 二人は私が怖くないの?」
「どうしてそんなことを?」

 ラムネの問いの意味が分からず、聞き返す遊星。
 すると彼女は殺し合いの前にあった出来事を話す。
 彼女曰く、山を歩いているとお婆さんに拾ってもらい優しくされ、一度はずっと自分の家で暮らしていいと言われた。
 しかし盗賊に襲われたので返り討ちにして全滅させると、お婆さんは自分を怖がって追い出した。
 なんで追い出されたかは分からないが、もう一度同じように言われるのは、ラムネとしてもなんだか嫌だったので、先に聞いたのだ。

「……そうか」

 ラムネの話を聞き、遊星は言葉を濁す。
 恐らく孤児を拾った感覚だったのが、実はとてつもなく強いことに怯えたのだろうと推測は付く。
 見た目は虫も殺せなさそうな少女が、最強の剣闘士など予想もつかないだろう。
 そんな少女が盗賊を躊躇なく殺したのだ、死体や彼女の強さに怯えても無理はない。

「事情は分かった。そのうえで言ってやる。俺はお前を怖がったりない」

 一方、ハジメはラムネの話を聞いて断言した。
 トータスは割合物騒で、盗賊のような悪人が割と当たり前にいるし、皆殺しにしたところで別段怯えるようなタマの持ち主も少ない。
 だがラムネの話に出てきたお婆さんの気持ちも、感覚はともかく理屈は分かるので、否定はしなかった。

「ラムネ、お前は俺なんかよりよっぽどまともで優しい奴だよ。
 俺はもう、人に怯えられても嫌われても、大切な奴以外から何を思われようがどうでもよくなっちまったからな」
「……ハジメ?」

 ハジメは優しく言葉を語りながら頭をなでるが、彼女には何を伝えたいのかが伝わらない。
 ただなんとなく、嫌な気持ちはしなかった。

「遊星、お前はどうなんだ?」
「俺だって、ラムネを怖がったりしないさ」

 遊星もハジメの言葉に賛同する。
 曲がりなりにもスラム街育ちだ。多少の荒事など慣れている。
 流石に人死にかかわることは少ないが、ラムネが悪意を持って誰かを傷つけているわけではないし、好き好んでいる訳でもないことくらいは分かる。
 そんな相手を怖がろうと、彼は思わなかった。

「ならいいが」

 そう言ってハジメは二人に背を向け、歩き始める。
 それを見て遊星は咄嗟に呼び止めた。

「一緒に行かないのか?」
「俺はあんまり人に好かれるタイプじゃないからな。
 俺は俺で行動して、首輪を集めて解除方法を探してみるつもりだ」
「分かった。俺も首輪の解除方法を探してみる。
 機械は自分のDホイールくらいしかいじったりしないが、なんとかやれるだけやってみるさ」
「そうか。なら頼む」

 それだけ言ってハジメは今度こそ去っていく。
 残ったのは遊星とラムネの二人だ。

「なら俺たちも行こう。ラムネ、着いてきてくれるか?」
「……うん」

 そして遊星とラムネの二人もまた、ハジメとは違う方向に歩を進める。
 抗う二人と、何も知らない一人の少女の殺し合いがこうして始まった。


【不動遊星@遊戯王5D's(漫画版)】
[状態]:健康
[装備]:コズミック・ブレイザー・ドラゴン@遊戯王OCG
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~2(確認済み、遊戯王カードはなし)
[思考]:殺し合いを止める
1:仲間を集める
2:首輪の解除を試みたい
3:コズミック・ブレイザー・ドラゴン……?
[備考]
※参戦時期は解錠覇王となって願いを問われ、答えた直後です

【ラムネ@ジュミドロ】
[状態]:健康
[装備]:はぐれメタルの剣@ドラゴンクエストシリーズ
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~2
[思考]:???
1:ユウセイについていく
2:ユウセイ、ハジメは優しい
[備考]
※参戦時期は1話終了後です

【南雲ハジメ@ありふれた職業で世界最強】
[状態]:健康
[装備]:454カスールカスタムオートマチック@HELLSING、ジャッカル@HELLSING
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~2
[思考]:ベリアルを潰す
1:首輪の解除方法を探る
2:殺し合いに乗っている奴を殺して首輪を集める。乗ってないなら情報交換
[備考]
※参戦時期は少なくともオルクス大迷宮で香織と合流した以降です(アニメだと1期終了後あたり)




 一方、遊星たちから逃げ出したバロンは、彼らから遠く離れた別の場所に転移していた。
 彼が使ったのは転移結晶。
 とある世界のVRゲーム、ソードアート・オンラインに存在する転移アイテムである。
 本来なら場所を指定して使うものだが、この殺し合いではランダム転移となっていた。
 彼は周りに参加者やNPCがいないのを確認すると、変身を解除する。

「なんなんだよ畜生……」

 バロンの中から現れたのは、眼鏡をかけた一見するとごく普通の、遊星やハジメと同い年くらいの少年。
 彼の名前は坂本ケン。
 元々は単なる高校生だったが、彼にはある悪癖があった。
 それは窃盗癖。

 坂本は自転車泥棒や万引きを日常的に行っていた。
 しかもゲームを万引きした時は、周りに懸賞に当たったといいながら躊躇なく人にあげたりもしていた。
 彼の窃盗は物欲というより、最早病気の域と言ってもよかった。

 しかしそんな生活は長く続かない。
 彼はあるときスーパーで万引きがバレ、それがきっかけで過去の余罪もバレたのか、彼は家ごと引っ越し転校するまで追い込まれてしまう。
 そんな時巻き込まれのがこの殺し合いだ。

 無論、最初から乗り気ではなかった。
 いくらなんでも万引きと人殺しでは、ハードルが違いすぎる。
 だが同時にこうも考えた。
 こんな超常的な事を起こせる奴に逆らっても勝てるわけがない。死にたくない。
 ならば従って優勝した方がいい、と。

 元々万引きがバレて転校が決まった後も、万引きなんて誰でもやってるのに何で俺がこんな目に、と毒づくような他責思考の持ち主なのが坂本だ。
 殺し合いに乗ることに躊躇はあれど、結局のところ弱さを言い訳にすることに踏み切ってしまった。
 しかし初戦は無様な敗北だ。

「とにかく武器だ……! 弱そうなやつを殺して支給品を集めるんだ……!!」

 坂本は支給品を集めることにした。
 今使っている戦極ドライバーより強い武器があるかもしれないし、虎の子の転移結晶も使ってしまった。
 ならば代わりを、もっとより良いものを求めるのが必然だ。

 強者を目指した男の鎧を纏うのは、何の因果か己の弱さを見つめぬ男。
 坂本ケンの殺し合いは、まだまだ始まったばかり。


【坂本ケン@ダメよ~万引きなんて】
[状態]:健康、恐怖(大)
[装備]:戦極ドライバー@仮面ライダー鎧武、バナナロックシード@仮面ライダー鎧武
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~1
[思考]:死にたくない
1:優勝狙い。弱そうな相手を狙って殺して武器を集める
2:何だったんだ、あいつら(遊星、ラムネ、ハジメ)……
3:逆らったところでベリアルに勝てるわけないだろ……
[備考]
※参戦時期は本編終了後です


【コズミック・ブレイザー・ドラゴン@遊戯王OCG】
不動遊星に支給。
風属性、レベル12、ATK4000、DEF4000
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター2体以上
このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。
①:フィールドのこのカードをエンドフェイズまで除外し、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手が魔法・罠・モンスターの効果を発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。
●相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に発動できる。それを無効にし、そのモンスターを破壊する。
●相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。その攻撃を無効にし、その後バトルフェイズを終了する。
(以上遊戯王ニューロンより引用)

改変前の世界、漫画版5D'sでいうところのサテライトの英雄である遊星が、デルタアクセルシンクロで召喚できるドラゴン。
OCG出展なので単なるカードのはずだが、もし何らかの方法で召喚すればあるいは……?

【メタルキングの剣@ドラゴンクエストシリーズ】
ラムネに支給。
初出は5。シリーズよって攻撃力は異なるが、終盤の武器に匹敵する攻撃力を誇る剣。
作品によってはメタル系モンスターに確定でダメージを与える効果もある。
本ロワでは攻撃力の高い剣として扱われる。メタル系にダメージを与える効果はない。

【454カスールカスタムオートマチック@HELLSING】
南雲ハジメに支給。
吸血鬼アーカードが使用するとんでもスペック銃。
弾頭にはランチェスター大聖堂の銀十字錫を溶かして使用されているため、吸血鬼相手には特効となっている。
原作者曰く『100万発入りのコスモガン』であり、本ロワでは弾切れはないものとして扱う。

【ジャッカル@HELLSING】
南雲ハジメに支給。
上記のカスール以上のとんでもスペック銃。最早人間が扱えるものではない。
こちらの弾頭は水銀弾頭(法儀式済)であり、上記と同じく吸血鬼相手には特効となっている。
やっぱり『100万発入りのコスモガン』であり、本ロワでは弾切れはないものとして扱う。気が向いた時にリロードしよう。
また、上のカスールと合わせて一つの支給品として扱われる。

【戦極ドライバー@仮面ライダー鎧武】
坂本ケンに支給。
仮面ライダー鎧武における変身ベルト。
ロックシードと合わせて使うことで変身可能。

【バナナロックシード@仮面ライダー鎧武】
坂本ケンに支給。
エナジーロックシードの一種。
戦極ドライバーに装填し、使用することでバロンアームズへと変身可能となる。
上記の量産型戦極ドライバーと合わせて一つの支給品として扱われる。

【転移結晶@ソードアート・オンライン】
坂本ケンに支給。
使用する際に「転移、〇〇」と言うといった場所にテレポートできるアイテム。使い捨て
本ロワでは転移と言うだけでランダムに転移する。足場のない場所にテレポートはしない。
最終更新:2026年02月15日 22:31