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F-1-084

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集

戦闘描写練習


84 :0/4:2008/12/14(日) 09:12:43 ID:5kWm5IIn

戦闘描写やら厨二を久しく書いてなかった
練習がてらヤマだけオチなしの戦闘描写練習を投下してみる

厨二病発症中注意


85 :1/4:2008/12/14(日) 09:13:35 ID:5kWm5IIn
 灼熱。
 燃え盛る炎が、不自然な球体となって隕石のように飛来する。
 爆発。
 黒い人の形をした何かが、それを辛うじて避ける。

 業火の塊を浴びせるのは、見上げるばかりの巨大な龍。
 ドラゴンと呼ばれる爬虫類に似た、けれども、それではない種族。
 黒い人は、機械と魔術と技術とを継ぎ接ぎして作った鎧、強化スーツのようなものだった。
 見るからに異様で、不恰好に大きな拳である。だが、確かにそれは人間であった。

 鎧を纏った男は、迫る爪を尾をブレスを巧みにかわす。 
 城壁のすぐ近く、まるで踊るように、けれど可憐な印象はなく、ただただ、力強く。
 髪の毛も通らぬ至近に攻撃を受けようと、男は慌てることもない。

 過剰な運動に耐えるよう、黒尽くめが足を踏みしめる都度、ガスが靴から噴き出す。
 まるで、投手がサインを送るように、指を立てては形を変える。
 それは内蔵されたコンピューターへの暗号。
「おらよっ!」
 男は即座に構え、避けた爪に叩きつけるような大振りのストレートを放つ。

――Unit003-Impact Bunker

 瞬間、右の腕が爆ぜたように光を放った。


 男が振るった拳と同時、腕から大量の蒸気が溢れ、ドラゴンの爪がもげた。
 怒りとも苦痛ともつかない、激しい咆哮。蒸気で悪くなった視界から逃れるように、男がすばやく転がり出る。
 右腕が放ったのは、俗にパイルバンカーと呼ばれる兵器。
 防御結界を杭状に形成し、ドラゴンのブレスを模した火焔の魔法で砲身を走らせる代物だ。
 追加の暗号サインを受け取り、強化スーツの損傷報告がフルフェイス形モニタに表示される。

――右腕部、ミスリルフレーム……警告、損害レベルC。戦闘可能。回復魔法の発動を要請。
――左脚部、生体補助筋肉……損傷軽微。戦闘可能。
――放熱機関部……熱量上昇。予備回路を作動させます。戦闘可能。
――精霊動力源、サラマンダ……パワー:74% オールグリーン。

 男は報告をわき目に見て、簡易詠唱方式の法術回路に魔力を流す。
 わずかに歪んだ龍の甲殻とミスリルで出来た腕部が、そのゆがみを直していった。
 同時、肩の放熱リアクターが開き、蒸気を噴出する。
 ドラゴンブレスの威力は、見た目以上に高いようだ。
 耐熱性に優れる龍闘衣を纏っても、火に焦がされた空気は熱く、男は鎧の中で汗を吹く。

――通信、オメガ5からデルタ2へ。接続します。

「こちらオメガ5。後続部隊投入まで、あと3分です。堪えて下さい」
「デルタ2から各員へ! なめんな! ケツの穴ふんじ張ってあと1分できやがれ!」

 炎弾を飛んで交わし、舌を噛まないようにがなり立てる。
 男と龍の攻防は続く。
 時に左の腕からレールガンを放ち、必殺のパイルバンカーを打ち込む隙を窺う。


 全ての生き物を畏怖させるような、禍々しい咆哮。
 それに怯むことなく、果敢にも男は突撃する。
 爪、炎、長い尾、レールガンの閃光、恫喝するような龍の声、爪、ブレス、閃光。

 戦況は、動いた。

 爪を避けた男に向かい、甲殻と鱗に包まれた丸太のような尾が飛来する。
 無茶なステップを踏んで、皮一枚避ける。男は風圧を装甲越しに感じる錯覚を覚えた。
 ブレスの熱さからではない冷たい汗が溢れる感覚と共に、続く爪の一撃を受けた。

 城壁に叩きつけられる体。矢のような損害報告。

――駆動系統、骨格系統に異常発生。左腕部、背面部、全損。
――警告。腕部装甲・フレーム・生体補助筋肉・Unit002、003破損。左腕部損害レベルA。右腕部損害レベルB

 続き、ドラゴンの口から赤く炎が漏れる。

――腕部代用神経・放熱系・マナ供給系・電気回路系・断絶。戦闘続行不可能。

 回避行動を取ろうにも、身体は思うように動かない。

――放熱系統に異常発生。第一、第二冷却ユニット機能低下。
――電気系統に異常発生。ジェネレータ出力低下。動力レベルをアクティブからアイドルへ変更。

 激痛の中、手が震える。駆動系統の死んだ腕部は、恐ろしく重たい。
 そして、灼熱の衝撃。

――精霊動力炉、外部拘束破損。サラマンダー活性化の兆候を確認。
――自動修復機能を起動……起動失敗。手動による回復魔法を要請。


 黒い鎧は城壁を崩して鉄を溶かす煉獄に埋もれた。苦痛から回復魔法を発動させる余裕はない。
 うめくような声が漏れるが、しかし体は何をすることもなく、ただ震える。

――通信、オメガ5からデルタ2へ。接続します。

「デルタ2! 応答せよ! 損害報告を! デルタ2!」
「くそっ……大丈夫っだ。かはっ……生き、てる。ド、ドラゴン……は?」
 相手が自分にトドメを差さなかった幸運に感謝しつつ、応答する。
 そのまま、精霊動力炉の出力を調整した。それから外れかけた精霊の拘束魔法を掛け直す。
 暴走の危険が去ると次に、本式法術回路を周囲に展開、起動し自らの体を含めた修復に取り掛かる。
 PCMS(Personal Circuit Memory System:携帯型魔法円記憶装置)が生きていることは、全く僥倖だった。
「よかった。無事なのね? 目標は、現在エリアC-2の城壁を破り、エリアB-3へ移動中」
「B-3? しまった、居住区域じゃないか!」
 男はまだ回復の途中であるにもかかわらず、機能を取り戻しつつある右腕で瓦礫を押しのける。
 ゆらりと立ち上がり、左右に首を振ってドラゴンの痕跡を探す。ブレスでえぐられた地面に足跡を見つける。
 直撃を受けた左腕部のフレームがへし曲がり、尺骨が巻き込まれ折れてる。
 打撲は主に背中が酷く、肋骨の付け根が何本か逝っていた。内臓にも突き刺さって居るだろう。
 装甲と耐震材が衝撃を吸収してくれたとはいえ、強く頭を打ち、視界がぐらつく。
 幸い、反射的に両の腕で庇ったことが功を奏したようだ。即死していない。神のくそったれに感謝しよう。

「現在、後続部隊が応戦中ですが、支援特化の部隊です。長く持たないでしょう」
 回復が本格的に始まり、呼吸が幾分か楽になる。
「デルタ2から各員へ。作戦を変更。目標をエリアB-2へ誘導する。魔導部隊は配置へ急げ」
 龍の鱗で出来た装甲が、黒光りする塗装を取り戻す。
「了解。戦略魔法部隊、B-2に配置された魔法陣『パニッシャー』起動の許可が下りました。マナ補填位置へ急いでください」
 もう、体は動く。
「さあ、反撃だ」
 男は黒い風になった。


終わり
近未来ファンタジーってのをイメージするとこんな感じかなぁ


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