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セントラルワールド・プロローグ
361 :セントラルの人「多分プロローグ」:2009/02/08(日) 19:08:09 ID:PwZVTh86
――始まりは何時だって風の噂からさ――
「おい、聞いたかね?城塞都市エメドギア帝国が反乱を企てとるんだと」
「へぇ?ホントかね?俺ぁてっきり貿易の為に力注いでたぁ思ったんだがねぇ…」
人気の無い街道を、二人の農民が話ながら歩いている。
座るのに丁度良さそうな石を見つけると、二人は腰を下ろし、煙草をふかし始めた。
「エメドギアの王様は確か……今はローレス国王だったか?」
「そうだとも、王座に着いてまだ一年もたっとらんでな。若い故の過ちじゃあねぇかなぁ~と思うだよ」
男は煙草の煙を空に吹き出した。煙は宙を漂いやがて消えた。
「しかし、一年前とはまるで人が変わったかの様になってるそうじゃあないかね?」
「んだぁ。魔法の腕前がめきめき上がっちょるって話だ」
二人は腕を組みながら、考える仕草を始め頷く。
「何でまた魔法をねぇ…」
「そうさねぇ…」
「オイ、さっきからうるせーぞ!」
土手から怒鳴り声が聞こえたかと思うと、草の茂みからぬっと男が立ち上がった。
背丈はそれほど高くは無いが、緋色の瞳は獣の様に鋭く、髪はヘアバンドで上げており、まるでそこらのチンピラの様な格好をしていた。
左の頬に十字傷があるせいか、その雰囲気はより一層チンピラっぽさをかもし出している。
「そんなに話したきゃ酒場にでも行くんだな」
チンピラ風の男は面倒くさそうに農民の前に立つと、札束を放り投げた。
「おぉ!良いのかね?こんなに貰っちまって…」
「今夜はここを寝床にしてぇんだ。一晩中飲んでるが良いさ」
そして男はそのまま草むらに倒れ込み、イビキをかきはじめた。
「へぇ?ホントかね?俺ぁてっきり貿易の為に力注いでたぁ思ったんだがねぇ…」
人気の無い街道を、二人の農民が話ながら歩いている。
座るのに丁度良さそうな石を見つけると、二人は腰を下ろし、煙草をふかし始めた。
「エメドギアの王様は確か……今はローレス国王だったか?」
「そうだとも、王座に着いてまだ一年もたっとらんでな。若い故の過ちじゃあねぇかなぁ~と思うだよ」
男は煙草の煙を空に吹き出した。煙は宙を漂いやがて消えた。
「しかし、一年前とはまるで人が変わったかの様になってるそうじゃあないかね?」
「んだぁ。魔法の腕前がめきめき上がっちょるって話だ」
二人は腕を組みながら、考える仕草を始め頷く。
「何でまた魔法をねぇ…」
「そうさねぇ…」
「オイ、さっきからうるせーぞ!」
土手から怒鳴り声が聞こえたかと思うと、草の茂みからぬっと男が立ち上がった。
背丈はそれほど高くは無いが、緋色の瞳は獣の様に鋭く、髪はヘアバンドで上げており、まるでそこらのチンピラの様な格好をしていた。
左の頬に十字傷があるせいか、その雰囲気はより一層チンピラっぽさをかもし出している。
「そんなに話したきゃ酒場にでも行くんだな」
チンピラ風の男は面倒くさそうに農民の前に立つと、札束を放り投げた。
「おぉ!良いのかね?こんなに貰っちまって…」
「今夜はここを寝床にしてぇんだ。一晩中飲んでるが良いさ」
そして男はそのまま草むらに倒れ込み、イビキをかきはじめた。
(エメドギアの国王が…ね……)
寝返りをうちながら考えを巡らせる。
(魔法が上達し始めたなら、チャーム(無属性:魅了魔法)を習得しててもおかしくねぇ…言霊も併用して国民を操るって寸法か…)
よっと立ち上がり、城壁に囲まれた巨大なエメドギア城をじっと見つめる。
寝返りをうちながら考えを巡らせる。
(魔法が上達し始めたなら、チャーム(無属性:魅了魔法)を習得しててもおかしくねぇ…言霊も併用して国民を操るって寸法か…)
よっと立ち上がり、城壁に囲まれた巨大なエメドギア城をじっと見つめる。
(大事になる前に仕留めるしかねぇな…)
男はエメドギアに向かって歩み始めた。
(それにしても……)
男はエメドギアに向かって歩み始めた。
(それにしても……)
空はドス黒く、今にも雨が降りそうだ。
(ああいう情報の売り方はやめてくんねぇかなぁ…;)
~エメドギア城前の広場~
ローレス国王陛下の演説為に、上流階級に住む殆どの国民が集められた。
一体何があるのだろうかと、国民達は互いに騒いでいる。
ピーーッ!という、耳をつんざく様な音の後に、静かに王座から声がした。
「静まるが良い」
ローレス王だ。
「すまない、どうやら拡声器の調子が悪い様だ。アーアーテステス…」
「静まるが良い」
ローレス王だ。
「すまない、どうやら拡声器の調子が悪い様だ。アーアーテステス…」
ポカーンとする国民達。この国王は何を言ってるんだ?とも思ったであろう。
しかし、それは逆に皆を静まり返らせるには最適であった。
「皆を呼んだのは他でもない…何故、我々選ばれし国の民が、この狭い国一つに収まっているのか…だ」
広場は僅かにざわめく。
「選ばれし民?」
「誰が?」
「我々が…?」
広場は僅かにざわめく。
「選ばれし民?」
「誰が?」
「我々が…?」
僅かにざわめきが収まった所を見計らい、国王は話を続けた。
「左様、その証拠に我々はより高い地位で暮らしているではないか?」
「つまり…我々選ばれし民はこの世界をまとめ、統一する義務があるのでは無いか?」
「そう!我がエメドギア帝国が世界の頂点に立つべきなのだ!」
「左様、その証拠に我々はより高い地位で暮らしているではないか?」
「つまり…我々選ばれし民はこの世界をまとめ、統一する義務があるのでは無いか?」
「そう!我がエメドギア帝国が世界の頂点に立つべきなのだ!」
ワァァァァァ!!と民衆が腕を上げ叫び始めた。
しかし、ただ一人後方でじっとしている者がいた。先程のチンピラ風の男だ。
(なるほど?「選ばれし民」ってワードに言霊を込めたか…)
(オマケに拡声器に混ざった小さい雑音…ありゃ魔法増幅器を組み込んであるな。こりゃとんでもねぇ洗脳装置だな…)
(なるほど?「選ばれし民」ってワードに言霊を込めたか…)
(オマケに拡声器に混ざった小さい雑音…ありゃ魔法増幅器を組み込んであるな。こりゃとんでもねぇ洗脳装置だな…)
男は懐からナイフを取り出し、国王の方を見る。
(ビーンズナイフ…全長8.3センチ75グラム、風も無い、毒はストロファンツスで行くか…)
男は国王の方をもう一度見直すと、俊敏にしかし静かにナイフを投げた――――しかし。
(ビーンズナイフ…全長8.3センチ75グラム、風も無い、毒はストロファンツスで行くか…)
男は国王の方をもう一度見直すと、俊敏にしかし静かにナイフを投げた――――しかし。
バチッ!!バリバリバリッ!
まるで鳥が雷に打たれたかの様にナイフに雷が迸り、砕け散った。
(んな――ッ!?)
そういうと黒コゲになったナイフの残骸を片手にぶら下げ、満足そうに回して見せた。
「さて獣王君。今後の君の就職先だが……私の右腕として働かないかね?それとも…」
「貴重な剥製にでもなるかね?ウルフェン族最後の生き残りよ」
左手で頭の後ろをボリボリかき、右のポケットから玉を一つ隠しながら取り出すと、ロデオは面倒くさそうに周りを見下ろした。
「貴重な生き物程手に入れるのは難しい…ぜっ!」
バシュッ!
自分の言葉が終わるより早く、右手の中に持っていた玉を握り潰した。
たちまちロデオの周りには煙が立ち込め、晴れたかと思うと既に姿はなく、国王が指示を出して国民達騒動員し探したが、ロデオを捕らえる事はおろか、見つける事すら出来なかった…
たちまちロデオの周りには煙が立ち込め、晴れたかと思うと既に姿はなく、国王が指示を出して国民達騒動員し探したが、ロデオを捕らえる事はおろか、見つける事すら出来なかった…
〈続〉