山頂の定食屋。その横に佇む男が一人。
男は葉巻を口に咥え、火を点けた。
男は葉巻を口に咥え、火を点けた。
「あンの馬鹿野郎…政権交代だけじゃア物足りねぇってのか?」
煙をくゆらせながら、一人呟く。
男、名を麻生タローと言う。
第92代内閣総理大臣であり、小泉政権時代には外務大臣を経験した政治家。モントリオールオリンピックの射撃競技で日本代表に選出されたスナイパー。そして何より、一人の“雀士”。
男、名を麻生タローと言う。
第92代内閣総理大臣であり、小泉政権時代には外務大臣を経験した政治家。モントリオールオリンピックの射撃競技で日本代表に選出されたスナイパー。そして何より、一人の“雀士”。
彼は憤っていた。相手は言うまでもない。あのハトヤマにである。
かつて、麻生とジュンイチローの所属する自民党は衆議院選挙でハトヤマの属する民主党に大敗し、政権交代を強いられた。
当然、悔しくはあった。だが、国民が政権交代を望んだのは自らの力不足によるもの。それについてとやかく言う程麻生は器の小さな男ではない。
しかし、これはどういうことだ。
総理大臣が国民を召集して殺し合いを命じるとは言語道断、いや狂気の沙汰だ。
かつて、麻生とジュンイチローの所属する自民党は衆議院選挙でハトヤマの属する民主党に大敗し、政権交代を強いられた。
当然、悔しくはあった。だが、国民が政権交代を望んだのは自らの力不足によるもの。それについてとやかく言う程麻生は器の小さな男ではない。
しかし、これはどういうことだ。
総理大臣が国民を召集して殺し合いを命じるとは言語道断、いや狂気の沙汰だ。
麻生は眉間に皺を寄せ、拳を固く握り締める。
あのふざけた男は生かしておかん。もはや総理でさえない、只の畜生だ。手段は選ばない。とにかく一刻も早くこのふざけた催しを破壊しなくてはならない。それが元総理の役目である。
さて、そのためにまずは何をすべきか。
麻生は夜空へと煙を吐き出す。
麻生は夜空へと煙を吐き出す。
「小泉さん……あの人は後回しでも問題ねェな。まずは国民の保護。小泉さんとの合流はそれからだ」
小泉ジュンイチローは強い。盟友であり、かつまた同じ総理であった麻生はそれを誰よりも理解している。ならば、彼との合流を急ぐ必要は無いだろう。自分のすべきは善良な国民の保護だ。訳の解らぬ殺し合いで死人を出しては総理として申し訳ない。
「よォし。そろそろ行くとすっか」
そう言いながら葉巻の火を消した麻生に、突如熱風が襲い掛かった。
「何だ!?」
咄嗟に腕で顔を庇いながら、熱風の吹いてきた方向へ振り返る。
そこには熱風の発生源であろう惨劇が広がっていた。燃え上がる木、火に包まれた草。紛れもない山火事。
その炎の中心に、山火事の原因と思わしき甲冑を纏った少女が立っている。少女は手の平から炎を吹き散らし、狂ったような笑みを浮かべて大声で喚き立てた。
そこには熱風の発生源であろう惨劇が広がっていた。燃え上がる木、火に包まれた草。紛れもない山火事。
その炎の中心に、山火事の原因と思わしき甲冑を纏った少女が立っている。少女は手の平から炎を吹き散らし、狂ったような笑みを浮かべて大声で喚き立てた。
「恐い、恐いか黄色猿。死ね!燃えて焼けて灰になれッ!!!!」
「なんだこりゃあ……話の通じそうなネェちゃんじゃねェな」
「なんだこりゃあ……話の通じそうなネェちゃんじゃねェな」
完全にイカレている表情で、手の平から炎を吹き出す少女。こいつはどう見ても人間ではない。恐らく交渉の余地は無いだろう。そう直感しながら麻生は毒付く。
常識で考えればすぐに逃げるべきだろう。だが、麻生はそうしなかった。
常識で考えればすぐに逃げるべきだろう。だが、麻生はそうしなかった。
(麻雀牌はねェが、俺の得意な得物ならある。…出来るなら、殺し合いにゃ使いたかなかったんだが…仕方ねェか)
デイバッグに収納されている得物を思い浮かべ、麻生は苦笑する。
「どうした、どうした東洋猿。逃げないのか?」
少女の挑発を合図に葉巻を地面へ捨てると、麻生はデイバッグを片手で探りながら言った。
「逃げる、か。俺一人ならそんな考えもあったんだろうが……生憎俺ァ総理でね。目の前のイカレポンチに国民が殺されるかも知れねェってえのに、手前だけさっさと逃げる訳にゃあいかねェやな」
そして、得物を構える。
ベネリM3、イタリア製の自動式散弾銃。射撃競技の日本代表であった麻生の最も得意とする武器。
逃げようとしない麻生を前に少女はますます高揚し、より激しく身体中から炎を吹き出させる。
ベネリM3、イタリア製の自動式散弾銃。射撃競技の日本代表であった麻生の最も得意とする武器。
逃げようとしない麻生を前に少女はますます高揚し、より激しく身体中から炎を吹き出させる。
「あはははははははは!!!!面白い!!面白いぞ東洋猿!!!面白いから殺してやるッ!その黄色い肌を真っ黒な炭に変えてやる!!」
「あァ。――――来なよ、ドサンピン」
「あァ。――――来なよ、ドサンピン」
憂国の士と、救国の英雄。ある種対極に位置するとも言える両者は今、激突する――――。
【D-4/定食屋付近/一日目-午前】
【麻生タロー@ムダヅモ無き改革】
[参戦時期]:少なくとも政権交代後
[状態]:健康
[装備]:ベネリM3(7/7)@GUNSLINGER GIRL
[道具]:基本支給品x1、葉巻@ムダヅモ無き改革、12ゲージ弾(35/35)、不明支給品(0~1)
[スタンス]:対主催
[思考]
基本:ハトヤマを倒す。
1:少女(ジャンヌ)を倒す。
[参戦時期]:少なくとも政権交代後
[状態]:健康
[装備]:ベネリM3(7/7)@GUNSLINGER GIRL
[道具]:基本支給品x1、葉巻@ムダヅモ無き改革、12ゲージ弾(35/35)、不明支給品(0~1)
[スタンス]:対主催
[思考]
基本:ハトヤマを倒す。
1:少女(ジャンヌ)を倒す。
【ジャンヌ・ダルク@ドリフターズ】
[参戦時期]:不明
[状態]:健康、強い興奮
[装備]:なし
[道具]:基本支給品x1、不明支給品(1~3)
[スタンス]:無差別
[思考]
基本:目に入るものは全て焼き尽くす。
1:東洋猿(麻生)を炭にする。
[参戦時期]:不明
[状態]:健康、強い興奮
[装備]:なし
[道具]:基本支給品x1、不明支給品(1~3)
[スタンス]:無差別
[思考]
基本:目に入るものは全て焼き尽くす。
1:東洋猿(麻生)を炭にする。
※制限の程度は後続の書き手さんにお任せします。
※D-4にて小規模な山火事が発生しました。放っておくと延焼する可能性があります。
《支給品解説》
【ベネリM3@GUNSLINGER GIRL】
イタリア製の半自動式散弾銃。
連射性に優れており、多数の国の公安機関で制式採用されている。予備弾35発のおまけ付き。
12ゲージ弾を使用し、装弾数7。
イタリア製の半自動式散弾銃。
連射性に優れており、多数の国の公安機関で制式採用されている。予備弾35発のおまけ付き。
12ゲージ弾を使用し、装弾数7。
【葉巻@ムダヅモ無き改革】
麻生タロー愛飲の葉巻。
ライター付き。
麻生タロー愛飲の葉巻。
ライター付き。
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