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トム・クランシーシリーズ スプリンターセル - (2024/07/13 (土) 15:09:58) のソース
<p> NSA(米国家安全保障局)に新たに設立されたブラックオプス部門サードエシュロンに所属するシークレットエージェント、サム・フィッシャー。彼はスプリンターセル、すなわち誰にも悟られぬまま単独の軍事偵察活動を遂行する、現代に暗躍する忍者である。</p> <p> フィッシャーはグルジア(※ジョージア共和国)のトビリシに派遣され、2人のCIAエージェント、ロバート・ブラウスタインとアリス・マディソンの失踪を調査することになった。</p> <p>マディソンはニコラーゼ大統領の内閣に職員として潜入調査していたが、突然行方不明になった。 ブラウスタインはその直後に派遣されたが、ミイラ取りがミイラになったか1週間後に失踪した。</p> <p> 実業家出身のニコラーゼは、旧ソ連式の立ち遅れた国の改革を主導し、主に情報通信産業を振興して成功を見た。広範囲に及ぶデジタル革命が国に繁栄をもたらした。西側諸国の支持を得たニコラーゼの政権はアメリカとの関係強化を働きかけ、自国の経済と軍備を強化した。しかし、その内心は強烈な反米主義者であり、またカスピ海の石油利権独占の野望を秘めて陰謀を巡らせていた。IT普及の政策も、サイバー戦争に向けての布石だった。</p> <p> トビリシに到着したフィッシャーは、地元の倉庫内でNSAの情報提供者グルゲニゼと落ち合うことになる。フィッシャーは炎に包まれた倉庫を見つけ、瓦礫の下敷きになったグルゲニゼを発見する。瀕死のグルゲニゼいわく、マディソンの最後の通信によると、2人はグルジアが水面下で進める戦争計画を見つけてしまったようだ。フィッシャーはその後、ブラウスタインのアパートにたどり着くが、ロシアの傭兵がアパートを捜索している場面に遭遇する。</p> <p> フィッシャーはブラウスタインが隠したブラックボックスを発見する。それによるとブラウスタインは死後1日以上経っており、遺体は地元警察署の遺体安置所にあるという。犯人の情報を見つけたいフィッシャーは、警察署の遺体安置所に忍び込む。フィッシャーはブラウスタインとマディソンの遺体を発見するが、その遺体からは追跡用の皮下インプラントが除去されていた。遺体安置所の監視記録にアクセスしたフィッシャーは、ロシア人のヴィアチェスラフ・グリンコがインプラントを除去し、車で逃走したことを発見する。サードエシュロンは彼のナンバープレートをたどり、グルジア国防省まで追跡する。</p> <p> フィッシャーはまず、グリンコの専属運転手であるハムレットと遭遇し、尋問する。ハムレットは、グリンコが元スペツナズで現在は傭兵であり、国防省の中庭を見下ろすエレベーターでフィリップ・マッセというギークなコンピュータープログラマーとまもなく会うことを明らかにする。この情報をもとに、エレベーターで会っているグリンコとマッセを見つけ出す。レーザーマイクを使って、フィッシャーは密かに彼らの会話を盗み聞きし、2人がブラウスタインとマディソンについて話し合っているのを耳にする。そして、2人はニコラーゼがアゼルバイジャンで密かに何らかの軍事作戦を実施しており、ニコラーゼのオフィスのコンピューターに証拠が保存されていると仄めかす。</p> <p> フィッシャーはニコラーゼのオフィスに侵入し、サードエシュロンの技術専門家であるアンナ・グリムスドッティルに衛星経由でコンピュータをハッキングさせる。国防省の警備がハッキングを感知し、グリムスドッティルのアクセスを遮断し、建物に警戒態勢を敷く。しかし、そのデータから、ニコラーゼがアゼルバイジャンに越境して軍隊を展開させており、現在進行形で民族浄化作戦が行われていることが明らかになる。事前のサイバー攻撃により、アゼルバイジャン軍の防衛システムは完全に無効化されていて予期することも阻止することもできなかったのだ。</p> <p> NSAにより目論見が露見したニコラーゼは地下に潜ることを余儀なくされたが、代わりに隣国への侵攻を本格的に開始する。グルジア軍がアゼルバイジャン全土で国際法規に反した戦闘行為を繰り返す。NATO(北大西洋条約機構)は虐殺の試みを阻止し、アゼルバイジャン解放と戦争犯罪人ニコラーゼの居場所を突き止めるために介入し、南コーカサス地域に軍隊を派遣する。</p> <p> この混乱の中、NSAはグルジア国防省から取得したデータから、カスピ海のオイルリグ(石油掘削施設)を占拠しているグルジア軍の情報部隊が大統領官邸と頻繁にデータを交換していることに気付き、それがかなり重要な意味を持つと推測した。そこでフィッシャーはデータを取得するためにそこに派遣される。</p> <p> フィッシャーが石油採掘施設に潜入している間、NATOは石油採掘施設がニコラーゼの潜伏先だと誤認して空爆を行い混乱を招く。傍受された無線通信から、コンピューター技術者のピョートル・レジャヴァが間もなく船で到着し、NATOの手に渡るのを防ぐためにデータをラップトップにダウンロードすることが判明する。 このラップトップには技術者の暗号キーでしかアクセスできないため、フィッシャーはレジャバを油田掘削施設の周囲で追跡し、彼を捕まえて暗号キーとともにラップトップを手に入れる。</p> <p> ピョートルへの簡単な尋問で、そのデータが「方舟(アーク)」と呼ばれるものに関係していることが判明するが、彼はそれが何なのか知らない。ラップトップ内のデータには、差し迫ったアメリカへの報復に関する漠然とした言及がある。 さらにグリムスドッティルは、ラップトップに保存されている情報が、CIAの二重スパイによってのみ得られる機密レベルであることを知り、衝撃を受ける。 </p> <p> その時、彼らの乗った輸送機が突然故障する。パイロットはなんとか海面に激突する前に操縦を復帰させるが、サードエシュロンの指揮官アーヴィン・ランバートからの着信で、北米がデジタル戦争の波に襲われ、主に軍事目標が攻撃されていることが判明する。ニコラーゼはこの、かつてない規模のサイバー攻撃を以ってアメリカに宣戦布告する。ニュース報道で専門家たちは、他の情報攻撃も民間インフラを標的に行われ、大きな被害をもたらす可能性があると警告する。</p> <p> システムダウンしたアメリカがサイバー攻撃の余波に対処しようと奮闘する中、フィッシャーはグルジアと内通しているCIAの二重スパイの可能性を調査する。バージニア州ラングレーのCIA本部に潜入し、CIAのメインフレームにアクセスしたフィッシャーは、それをグリムスドッティルにアップリンクさせる。フィッシャーは容疑者ドハティのオフィスに忍び込み、彼のコンピューターにアクセスする。</p> <p> グリムスドッティルはラップトップを使ってコンピューターを調べ、CIAからのデータ漏洩の事実を確認し、データの受信先を突き止めた。彼女の侵入はカリナテック社に察知され、シャットダウンされる。ランバートはドハティを連行して尋問するようフィッシャーに命じ、フィッシャーはドハティが外で一服しているのを見つけ、気絶させる。意識を失ったドハティを、尋問のスペシャリストであるジョン・バクスターのもとへ連れて行く。ドハティはデータ流出について何も知らなかったと主張する。実際のところ、彼の強迫性障害のため、すべてのデータを安全でないノートパソコンに入れざるを得なかったのだ。結局のところ、CIAの杜撰な情報管理にすべての原因があった。</p> <p> グリムスドティルのハッキングはカリナテック社の関係者に察知されていたため、保安部隊はコンピューター技術者を含め、ニコラーゼにつながる証拠を即座に隠滅しようとしていた。 グリムスドッティルは、ビル内のイワンと呼ばれる技術者からの911コールを傍受する。彼は、自分の命が危険にさらされており、救出と引き換えにアメリカ政府に協力すると言う。 彼は、自分を囲む防火扉を閉めたので今は安全だが、永遠に持ちこたえることはできないと告げる。 フィッシャーはイワンが発見され殺される前に迅速に行動しなければならない。 しかし、保安部隊は建物中の重要な部分にブービートラップを仕掛け、メイン・ユーティリティ・ルームのガス管には爆弾が仕掛けられていたため、彼は何度も迂回を余儀なくされる。</p> <p>ランバートはフィッシャーに、必要なのはイワンの暗号キーだけだと告げる。 フィッシャーはバスルームに隠れていたイワンを見つけ、命を救う。イワンはフィッシャーと共に此処から去ろうとするが、フィッシャーはただ暗号キーを要求し、イワンは渋々それに従う。FBI捜査官が現場を確保し、イワンの身柄を拘束する。 NSAは早速暗号キーを使って、ニコラーゼがグルジア軍と通信するために型破りなマイクロ波リレー・ネットワークを使っていたことを突き止める。グリムスドッティルは、これらのデータストリームのひとつをロシア北部コラ半島のナデジダ原子力発電所までさかのぼることに成功するが、発電所を取り囲む電子ノイズのせいで、それ以上データを追跡することができなかった。</p> <p> フィッシャーはロシアの発電所に潜入する(※PS2版限定ステージ)が、そこはマイクロ波リレーを守るグリンコの傭兵の支配下にあった。フィッシャーは偽のメルトダウン警報を鳴らし、ほとんどの原発作業員を避難させた。 しかし、傭兵部隊は残り、自動火器のタレットまで設置されている。 警戒体制を掻い潜ってフィッシャーはマイクロ波リレーの制御を手に入れ、NSAはついにニコラーゼの居場所を突き止める。 フィッシャーは専用線の貨物列車で脱出を図るが、驚くべきことに、傭兵たちは何らかの目的で核物質を運び出していたようだ。</p> <p>NSAはニコラーゼが現在ミャンマーの中国大使館に避難していることを突き止める。 フィッシャーは、果たして中国政府がグルジアを支援しているのか調査するため、ヤンゴンに飛び大使館に潜入するよう命じられる。館内に忍び込んだフィッシャーはレーザーマイクを使ってニコラーゼと人民解放軍の有力者コン・フェイロン大将(中国軍事委員会の主席で台湾併合論を唱える強硬派)の会話を盗聴する。その会話から2人は共謀し、兵器級の核物質を取引しようとしていたこと、米軍の人質を現地精肉店の屠殺場に連れて行ってウェブキャストでライブ中継する予定で処刑することが判明する。</p> <p>フィッシャーは少しでも時間を稼ごうと、放送アンテナを無効にする。屠殺場にはロシアの傭兵が配備され、グリンコ自身が部隊を率いて此処にいる。 意に反して拘束されている人質と中国外務省の要人を見つけ、フィッシャーは彼らと会話する。グリンコとその部下たちがやってくるが、敵対者たちは排除された。フィッシャーはフェイロンの行動が中国を代表するものではないことを確認し、この知らせにより、米中関係は安定し、戦争の危機はひとまず回避される。</p> <p>フィッシャーは中国大使館に戻る。 フェイロンとその部下たちは証拠書類を燃やし活動の痕跡を消して、核物質を持って逃走しようとしていたところだった。 幸運なことに、フィッシャーは核物質を積んだトラックが大使館を出る前にこれを爆破して阻止することができた。自暴自棄を起こした将軍は逃亡計画を諦め、自殺を図った。フィッシャーは、酔ったフェイロンが拳銃自殺を図ろうとした瞬間にオフィスに突入する。フェイロンを捕まえ、彼のコンピューターにアクセスさせ、必要な証拠を提示させる。 結局、フェイロンは飲んでいた毒入りの酒に倒れる。 コンピューターの情報から、ニコラーゼがグルジアに戻り、「方舟」と呼ばれる謎の兵器を回収しようとしていることが判明する。</p> <p>方舟はグルジア大統領官邸のどこかに保管されていることが判明。 サードエシュロンはフィッシャーを潜入させ、ニコラーゼと新大統領ヴァーラム・クリスタヴィの両方が箱舟の鍵にアクセスするのを阻止する。 クリスタヴィもすでに箱舟の存在に気づいているようで、以前にニコラーゼ派の人間を取り調べ、"箱舟尋問ファイル "というラベルが貼られた録音を残している。</p> <p> クリスタヴィは元ニコラーゼ政権の閣僚で、政権崩壊後に西側諸国の支援を取り付けてその後釜に座った人物だが、クリスタヴィが大金と引き換えにニコラーゼに方舟を取りに戻ることを許可したことが明らかになる。しかし、クリスタヴィもまた自分のために箱舟を欲しがっていた。方舟の保管庫は網膜スキャナーでロックされており、ニコラーゼの網膜スキャンでしか開かないようにプログラムされているため、クリスタヴィは自分で方舟を奪うことはできなかった。</p> <p>フィッシャーは箱舟がSADM(特殊原子爆弾/Special Atomic Demolition Munition)の一種、すなわちポータブルな小型戦術核弾頭であることを突き止める。 しかし、そこにクリスタヴィ派の兵士達が現れ、ニコラーゼとフィッシャーに銃を突きつける。 そこでニコラーゼは、方舟はすでに所定の位置(アメリカ国内の何処か)にあり、金庫にはそれを起動させる鍵が入っているのだと明かす。彼はグルジアからの安全な脱出と保身の引き換えに、方舟の鍵をクリスタヴィに渡すと交渉を持ちかける。都合良くランバートが停電を手配してくれたため、フィッシャーは捕囚から逃れてニコラーゼを追跡し、ここで暗殺した。箱舟を起動できる唯一の人物であるニコラーゼが死んだ事で核テロの危機は去る。方舟自体もメリーランド州ホープゲートで発見された。メディアではガス漏れが原因で建物から人々を避難させたということ以外、実際の情報は何も伝えられていない。</p> <p>アゼルバイジャンからグルジア軍は撤退し、ニコラーゼはクーデターに失敗して命を落としたものとされた。</p> <p>グルジア軍情報部隊のサイバー戦能力を強化したアルゴリズムの開発者、フィリップ・マッセは依然逃亡を続けていた。 デジタル技術を駆使して再び自由世界を脅かす可能性のある彼を排除するため、フィッシャーはロシアに派遣された(※Xbox及びPC限定のDLCパック)。複合施設に潜入し、警備員、カメラ、セキュリティーレーザーを潜り抜けてメインサーバー室にたどり着き、システムへのバックドアを見つけることに成功。アンドレイ・V・アレクセーヴィチという大佐を捕まえ、彼を使って網膜スキャナーで施錠されたドアを開けさせ、マッセのオフィスに入る。一方、ナイトビジョンを装着した精鋭部隊が侵入者を倒すために展開する。フィッシャーは彼らを始末した後、マッセを処刑し、世界の安全保障に対する脅威をなくすと、工場を後にした。</p>