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サイフォンフィルター3 - (2024/08/25 (日) 03:29:13) のソース
<p>ストーリーラインは前々作、前作から継続。ステージの大部分は登場人物の証言に基づく過去の追想となっている。</p> <p> 国務長官ヴィンス・ハッデンは、ガブリエル・ローガン、リアン・シン、ローレンス・ムジャリ博士を議会の公聴会に証人喚問し、明るみに出たエージェンシーことIPCAとの関係について証言させる。</p> <p>3人はハッデンが影の男であり、陰謀の中心人物であることにはまだ気が付いていない。</p> <p> トーマス・マーキンソンとライル・スティーブンスが倒れ、エージェンシーの存在が世間に暴露された今、ハッデンはワシントンD.C.襲撃事件やニューヨークでの銃撃戦などエージェンシーが引き起こした一連の活動のスケープゴートになる人物を必要としていた。</p> <p> ハッデンは最初の証人ガブリエル・ローガンを尋問し、エージェンシーの工作員として世界の指導者を暗殺したことがあるかと尋ねているが、ゲイブは否定した。だが、その2週間前、日本の東京で、ゲイブがスナイパーライフルを持ち、中国人民解放軍のシー・ハオ将軍の額に照準を合わせていた。</p> <p> 証人喚問の2週間前、ゲイブとリアンはロシア対外調査庁SVRのウラジミール・ネドブリイからシー・ハオとその意図を知らされる。ハオとその指揮下の軍閥はサイフォン・フィルター・ウイルスを手に入れ、黒龍江省で反乱を企てようとしていた。</p> <p>東京・新宿区のホテルフクシマ413号室にてハオは極左過激派日本赤軍のメンバーと会合していた。リアンが盗聴器を仕掛け、ゲイブは彼らの会話を耳にする。 シー・ハオは、エージェンシーからウイルスを入手する取り決めについて詰問し、日本赤軍のメンバーはセキュリティが厳しすぎるため不可能を要求していると答える。シー・ハオは日本人の無能さに侮辱を感じ、護衛に命じて日本赤軍のメンバーを殴打させた。</p> <p> ゲイブはハオを射殺し、ついで彼らに人質にされていた駐中国日本大使の娘も解放して戻った後、リアンからサイフォン・フィルター騒動を調査する上院委員会に呼び出され証言することになったと告げられる。</p> <p>ゲイブは第1作目のプロローグの背景について説明し、その視点を追体験する。</p> <p> 「1999年8月、リアンと私は難しい任務を与えられました。その指令は、私の所属するエージェンシーのエドワード・ベントンから下った。その時、私は命令に疑問を持たなかった」</p> <p> 彼とリアンは消息を絶った仲間のエリスを探すためにコスタ・リカに向かった。ゲイブは当時、テロ組織ブラックバトンとエージェンシーが共犯関係にあったことを知らない。地雷と自動火器で厳重に警戒されたプランテーションに到着した2人は、エーリッヒ・ローマーがマーラ・アラモフにエリスの殺害を命じたのを目撃した後、ゲイブは任務を続行し、テロ組織がこの麻薬農園で何をしていたかを突き止めようとした。焼け残った植物サンプルを回収し、ゲイブは彼の上司であるベントン副局長が許可しなかったにもかかわらず、ローマーを追いかけてC-5ギャラクシー大型輸送機に乗り込んだものの敢え無く振り落とされた。</p> <p> 次に証言するムジャリは、かつて南アフリカのアパルトヘイト時代にANC(アフリカ民族会議)のレジスタンス闘士だったことを話す。ムジャリの視点を追体験する。</p> <p> 「1984年、私はアフリカ民族評議会の兵士として、アパルトヘイトからアフリカの兄弟たちを解放するために戦っていた。その年の8月27日、ヴェニク・スミスとシャウォン・デヘサス、そして私はプガリ鉱山に潜入し、施設を破壊して年季奉公の労働者を解放した。私にとって、それは大きな損失と深い後悔の使命となった」</p> <p> 仲間とともにムプマランガ州のプガリ金鉱への襲撃作戦に従事中、そこで採掘作業をしていた黒人奴隷が致命的な疫病にかかって隔離され、アフリカーナー(オランダ系南アフリカ人)の鉱山主と現場監督がそれを隠蔽していることを発見した。なにが起こったのか?なぜ隔離するのか?その理由を求めようとしたが結局、病人は全員が死亡し、ANCの仲間たちも戦死した。未知の生物学的サンプルを発見し、かろうじて生還したムジャリは平和主義を誓い、ロードス大学で理学修士号を取得し、世界保健機関(WHO)で働いた。サイフォン・フィルター・ウイルスへの手がかりを知るムジャリはエージェンシーによる暗殺の標的となるが、テレサ・リパンに匿われ生き延びた。</p> <p> 証言の順番が回ってきたリアンは、中国国家安全部MSSからエージェンシーにスカウトされ引き抜かれたこと、ソ連のアフガン侵攻中にゲイブやSVRのグレゴロフと初めて出会ったこと、コスタ・リカでの作戦で果たした役割について詳述する。</p> <p> 「ローマーのグループは世界的に有名な科学者や医療技術者を誘拐し、ラボで働かせていた。ベントンは彼らを生きて連れ出すことを心配していた。彼らの知識が必要だったからです」</p> <p> 「私はまた、彼らが合成している植物のサンプルを集めるよう命じられた。彼らはどこかで、植物の化学的モデルを作るためにコンピューターを使っていた。その頃サイフォン・フィルターという言葉はまだ知りませんでした」</p> <p>リアンの視点を追体験し、アステカの寺院遺跡を捜索し、独房から科学者たちを解放した。エルザ・ヴァイゼンガー博士もそこにいた。</p> <p> 中国の女スパイだった経歴を持つリアンはアフガニスタンのカーブルでソ連侵攻軍の部隊移動を調査する任務中、伏兵に遭遇し殺されるところをアメリカ軍のレンジャーに助けられた。それがガブリエル・ローガンとの出会いだった。ゲイブはCIAによるムジャヒディン支援のために武器を積んだトラックを運ぶ任務についていた。リアンは彼の仕事を手伝うことに同意し、共闘してソ連軍の進撃に立ち向かう。以来2人はパートナーとなった。</p> <p> リアンが証言台に立っている頃、ゲイブはイギリスMI6の諜報員マギー・パワーズとともにアイルランドに赴き、サイフォン・フィルターを運搬していたローレライ号に潜入、北アイルランドのナショナリスト分離派IRAが生物兵器を手にするのを阻止した。ローレライ号の船上で爆発物を仕掛けつつゲイブは証拠品を収集し、積荷目録とともにオーストラリアのウイルス実験場を示す文書を見つける。 また、エージェンシーを裏から支配していた国際兵器コンソーシアムに関する情報を得る。</p> <p> ダブリンの港ではIRAはすでに降ろされたサイフォン・フィルターのコンテナ数個分を入手してしまっていた。MI6のマギー・パワーズは、重装甲のトラックを捜索し、車両上部の弱点にあるC4爆薬で破壊するようチームに命じる。ゲイブも手分けして複数のトラックを捜索し、ドックヤードから出られる前に追いかけて破壊する。MI6のナイジェルがIRAの二重スパイであることが判明しこれを排除、ローレライ号を大西洋深くに沈めた。</p> <p> ワシントンD.C.に戻ったゲイブは再び証言台に立ち、ソ連とアフガニスタンの紛争中にエドワード・ベントンと初めて会ったときのことを話す。ベントンはソビエトに反抗するアフガニスタンに武器を運ぶCIAのエージェントだと名乗ったが、実際にはソビエト側に武器を供給していたこと、ベントンがエージェンシーの工作員だったことを知る。</p> <p> 「ベントンに初めて会ったのは87年で、私は陸軍レンジャーとしてカーブル郊外で働いていた。私は輸送隊を守るよう命じられた。そう、CIAの極秘任務で。国境を2キロ越えたところで激しい銃撃を受けました。いや、ソ連軍ではなくアフガニスタン人だ。ベントンが言うには、彼らは我々をカーブルに近づけまいとする分派だそうだ。この攻撃で、ベントンとエリスを除いて、私の分隊は全滅した」</p> <p> ハッデンがゲイブを問い詰める中、リアンはマギーと組んでオーストラリアのタナミ砂漠にあるウイルス実験場から研究主任のエルザ・ヴァイゼンガー博士を拉致する任務につく。リアンは被験者にされていた先住民アボリジニーの集団墓地を撮影して大量虐殺の動かぬ証拠を得る。</p> <p> ヴァイゼンガーはリアンの唐突な出現に驚いたが、マギーはリアンに、実験場の警備責任者シルバーズに対して送信された、医療関係者を含む施設内の全員及び残る被験者を抹殺せよと命ずる暗号メッセージを傍受した旨を無線で連絡する。ヴァイゼンガーはそれを聞いて狼狽し、自分が"あのロシア人のクソ女"マーラ・アラモフに使い捨てにされたことに憤りと恐怖を感じ、リアンに助けを求める。リアンは拒否し、ヴァイゼンガーに残りの被験者の居場所を教え、彼らを救わなければここであなたを見殺しにすると怒鳴った。ヴァイゼンガーは被験者はサイフォン・フィルター・ウィルスの最終株に感染しており、解毒剤がまだ作られていないため助けられないと告げる。</p> <p> マギーは被験者の救出は任務の対象外だと忠告するが、リアンは必要な材料(DNAリガーゼ、溶菌抑制タンパク質、サイフォンフィルターRNA)を集めて奔走し、ヴァイゼンガーに解毒剤を合成させてヘリコプターで急ぎ近隣の村へと向かう。観念したヴァイゼンガーはリアンにサイフォン・フィルター計画の全容を収めたデータディスクを渡した。リアンがシルバーズを排除して被験者の村人たちを殺戮の魔の手から救い出し、ヘリコプターに戻ったとき、ヴァイゼンガーの姿は消えていた。</p> <p> リアンはワシントンD.C.へと向かい、マギーにヴァイゼンガーに託されたデータを中継することを依頼し、ローレンス・ムジャリが20分ほどでダウンロードを開始できることを無線で伝える。</p> <p> その頃、ハッデンはゲイブの証言を嘘と一蹴し非難していた。いわくガブリエル・ローガンこそテロリストの主犯格でエーリッヒ・ローマーと共謀してわざと取り逃がし、邪魔者のベントン、チャンスやテレサを殺害して罪を擦り付けたに相違ない!と。そこに死んだはずのテレサ・リパンが自ら姿を現し、皆を驚かせる。彼女は証言し、大学卒業後、ATF(アルコール・タバコ・銃器局)勤務時代にゲイブと初めて会ったときのことを語る。テレサの視点を追体験する。</p> <p> 話は政府の偵察衛星がモンタナ州パラダイス・リッジ近郊の、右翼民兵組織を率いるサバイバリストのオークトン一家が所有する土地に墜落してしまった事件に飛ぶ。現地に赴いたテレサはFBI捜査官が民兵たちを無慈悲に処刑して回っている場面に遭遇する。彼らはFBIではなかった。シルバーズ大佐率いるNSA(偵察衛星を運用する国家安全保障局)の部隊が、機密保持のため目撃者を撲滅するのにFBIを装っていたのだ。同じく諜報員としてデータ回収任務を遂行していたゲイブを説得し、NSAの殺し屋たちの魔の手からオークトンの妻と息子を救い出した。</p> <p> 「オークトンの家族に私を信用させるのは大変だったが、あの山から安全に脱出させるには、彼らの地下壕を利用するしかないとわかった。多くのサバイバリストの家は、古い鉱山の上に建てられていて、隠されたトンネル網にアクセスできるようになっていた」</p> <p>「私はずっと、オークトン一家は他の誰よりも偏執狂的だと思っていた。 今にして思えば、それほど偏執的でもなかったのかもしれない」</p> <p>「政府の人間がアール・オークトンを冷酷に殺害するのを見た瞬間、私の世界は一変した。 私は法執行官の訓練を受けていたのに、知らず知らずのうちに法を逸脱した陰謀に加担していた」</p> <p>傷心の内にテレサはATFを辞め、エージェンシーに加わったのだった。</p> <p> ハッデンはテレサが死を偽装してまで、いままで何をしていたのかと訊く。そして彼女は満を持して答える。黒幕を突き止めた、と。マーラ・アラモフを尾行し、ヴィンス・ハッデンとオフィスで会っていたこと、ハッデンが国際兵器コンソーシアムを通じてサイフォン・フィルターの陰謀に加担していることを白日の元に暴露した。</p> <p> 連邦捜査官が国務長官を逮捕する前に、マーラが出現しハッデンを殺害した。マーラはテロリストたちとともに上院ビルを占拠する。ゲイブは彼女が建物内に仕掛けたウイルス爆弾を起爆させるのを阻止。人質を取って逃走したマーラは最後のウイルス爆弾を持って地下鉄に乗り込んだ。ワシントンD.C.の地下を突っ走る列車を止める方法はない。ゲイブはサイフォン・フィルターが解き放たれて何千、何百万という罪のない人々が死ぬのではないかと恐れ、2年前にマーラ・アラモフに初めて会ったのが同じ地下鉄のトンネルだったという皮肉を振り返る。…あの時、彼女を殺しておくべきだったか。悔やむゲイブは立ちはだかるテロリストを片付けながら列車内を突き進み、マーラを生かして捕まえた。</p> <p> </p> <p>スタッフロールの後、グアンタナモ収容所に入れられたマーラが厳重に監視されていたにもかかわらず再び脱走する。</p> <p> ともあれ、"影の男"ヴィンセント・ハッデンの死によってサイフォン・フィルターの危機は去った。今のところは…。そしてゲイブは再編されたエージェンシーのディレクターに就任するのだった。</p>