問題分類のポイント
- 発生型問題・設定型問題・創造型問題をそれぞれ区別しよう。
問題発見方法
■問題系統別発見方法
発生型問題 |
既に問題として顕在化しているため割愛する。 |
|
設定型問題 |
目標を決めることが必要 |
仕事の進め方ページの目標欄を参照されたし。 他社のコンサル的な場合には、顧客がもっとも重要視している大局的な目標を知ることが重要。 |
現状を知ることが必要 |
ヒアリングや各種情報収集により、問題を見つけよう。 ヒアリングに行く時は、今の自分の知識を整理して仮説をもっておくとスムーズに行く。話法のテクニックも駆使しよう。 |
ヒアリングに行くと相手側で問題を挙げてくれるケースがあるが、それが本当に問題かは疑った方が良い。 ヒアリング対象者に心を寄せすぎると知らぬ内にヒアリング対象者が挙げた問題事象が問題にすり替わることがある。 そうならないためには客観的事実データ等確実性の高い情報をできる限り集める必要がある。 |
業務プロセス分析を行なったりする。業務プロセスの可視化も現状を知るのに役立つ。 |
経営に関することであればこちらも参照されたし。 |
■設定型問題の問題発見マトリックス
|
経営層(ビジネス) |
担当者レベル(業務内容) |
理想・目標(あるべき姿) |
|
|
現状 |
|
|
問題(=理想と現実のギャップ) |
|
|
※表の空白部分をいかに正確な情報(発言とかだけでなく、実地データも)をもとに埋めていけるかが勝負。
※業務内容レベルのあるべき姿は、ビジネスレベルのあるべき姿と矛盾があってはいけない。
発見した問題を整理する方法
1.原因分析対象の問題起点を設定する
- 「Where?」「So What?(発生型の自明問題ではなく、設定型問題に有効)」「When? How Often?」「Who?」を意識して、曖昧な問題を分解&具体化しよう。
- 分解はWhere(どこで)の切り口を考える必要がある。
切り口の種類は色々有(例えば、部品単位、部署単位、顧客単位、etc…)、試行錯誤するしかない。
- 具体化はほど良い粒度にする。1個の細かい問題事象を起点にして解決策を考えても効果が限定的だし、逆に色々な問題を包含すべく抽象的になりすぎると具体的な対策が打てなくなる。
- イシューツリーを作ると整理しやすい。
- 仮説思考で考える。
2.取り組む問題の取捨選択を行う
- 原因分析対象の問題起点や分割起点が複数出てくることにより、おのずと取り組むことができない問題起点が出てくる。
その場合、問題の優先順位付けを行い、できない部分は後日対応とするようなスケジュール感を伝えることが重要となるが、その時の切り口がまた難しい。
考えられる切り口は色々考えられる。- 例えば、ステークホルダー(スポンサー)の心に響くキーポイントで優先順位付けする。
- 例えば、エンドユーザー(顧客)の多さ等、市場規模感から優先順位付けする。
- 例えば、問題の緊急度・影響度等から優先順位付けする
(ただし、問題が何故問題なのかを何故何故しすぎると発散して影響度合いが分かりにくくなる点は注意)。
- 例えば、問題分割にあたって仮説の確からしさ(情報元、事実の量、過去の実績等)を基準に優先順位付けする
- 例えば、単純に業務種類等で同列にばっさり分割して進める
3.ステークホルダーとの合意を得る
- ステークホルダーのタイプによって重要視する問題は異なり、実は難しい。
下記を意識しておくと良さそう。
理想像 |
どうありたいか、問題解決に向けてどこは譲れてどこは譲れないかの意識を知っておくこと。 |
問題意識 |
ステークホルダーが同じ問題意識をそもそも持っているか? 特に難しいのは相手が同じ問題意識を持っていない、または同じ問題意識は持っているが、それを認めるわけにはいかないようなケース。 こういった場合に「問題だから直すべし」と持っていっても理解されない。 |
問題の大きさ |
分解や具体化を進めると問題解決にはつながりやすくなるが、そんなに細かい問題を対処して欲しいわけではないと理解を得られないことも多い。 バランス感覚が大事で、問題は大きなテーマで捉えることで網羅性を高め、解決策は具体的な問題をベースに考えると良い。 |
その他
問題といった時に何を指すかは、関係者間で意識を合わせておいた方が良い。
問題設定時の具体化・抽象化の過程で、課題や原因とごっちゃにして扱ってしまい混同するケースがある。
■例:
理想と現状のギャップが問題。
問題が起こった要因が原因。
原因に対し対処する決意表明をしたものが課題。
最終更新:2023年02月14日 22:56