森下寛之
森下 寛之(もりした ひろゆき)は、駿台予備学校物理科講師。高卒では、駿台予備学校関東地区校舎の東大・医学部志望者向けコースを中心に、現役では、お茶の水・横浜・自由が丘の高3Sα物理に出講する。講習会では「物理特講」を主に担当し、その他「東大物理」も受け持つ。また、
東大進学塾エミール物理科主任であり、高3クラスを担当している。
経歴
- 福岡県出身。中学高校時代は広島ですごし、バレーボールに熱中していたらしい。
- 駿台で1年間過ごしたのち東京大学理学部物理学科卒。
- 同大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程単位取得満期退学。
- 大学院での専門分野は物性理論、研究テーマはヘリウム3の超流動。途中から受験物理に変更したとのこと。修士論文は「超流動3He-B相における音波の非線形現象に関する微視的理論」
人物
- 趣味は競馬、オーディオ、LPレコード。また、macintosh の愛用者である。講習期間前などでは講師室でMacBook Proをいじっている先生の様子を見ることができる。テキストはTeXで編集しているため駿台のテキストの中でも極めてデザインのクオリティが高い。
- また、物理学の専門書(主に洋書)を集めることも趣味である。電磁気に入ると、M.ファラデイを研究者として尊敬している旨の発言が時折伺える。歴史的に有名な実験を背景とした問題を解説するとき、その広範な科学史の知識に基づくストーリー付けを行ってくれることもある。これは、物理学が単純な数式の羅列ではなく、人間の総合的な知の営みであるという師の信念に基づくものであり、それが授業の醍醐味の一つでもある。
- かなりの長身(少なくとも180cm以上)である。半笑いの表情のまま、授業開始1,2分前にフラフラと教室に入ってくる事が多い。
- 怖いもの知らずの一面を持つ人である。
- 授業中受験生への皮肉や嫌味が多いが、生徒の面倒見が非常に良い講師として知られる。質問に行くと調子が悪い時などには励ましてくれるなど、普段の様子からは見えないが生徒への気配り溢れる講師である。従って、特に東大・京大・東工大・医学部の上位合格者には卒業後も師を尊敬してやまない卒業生も少なくない。
- またそのやさしさから、一部女子生徒からはモテモテである。なぜか習ったことのないはずの文系の女子生徒からももりしーかわいいと絶大な人気を誇ることすらあり不思議である。
- 某現役クラスでは、授業後、4年間師の授業を担当したCLを生徒の前で褒め称え、拍手を促すなど、気配り溢れる側面が窺える。
- 昔は授業態度の悪い生徒には非常に厳しい先生だったが、近年では怒る頻度は減ったようである。しかし、真面目に授業を受けていない学生に対しては厳しい。また、講師室で下手な質問をすると...
- 頻度が減ったとはいえ,それでも態度の悪い生徒がいると授業を中断して猛烈に怒り出すので注意が必要である。
- 一方、授業をまじめに聞いてしっかりと疑問点を伝えれば、高校範囲に囚われず、かつ明快な別の考え方を提示してもらえる。
- 物理科の中心講師として高卒Sテキストや高3Sα物理をはじめ多くのテキストを編集・執筆しているほか、各種模試の編集も行っている(ただし東大実戦には携わっていない)。
- 声のトーンや口調が独特である。喉の奥から搾り出すような高い枯れた声や、 「~わいな」「~だわな」「~(なん)よ」などや語尾をやや伸ばした喋り方や時折発する唸り声などが特徴的。生徒や他講師など誰かの真似をするときは声を低くすることも。近年担当するようになった映像講座ではですます調になっている。かわいい。
- 無地のポロシャツ(夏)か、同じく無地やチェックの襟シャツ(夏以外)にジーンズ、といった服装が多い。
- 福岡ソフトバンクホークスファンで読売ジャイアンツが嫌い。野球の話をする頻度は比較的高く「DeNAがさ、ここからCSに出たとしてもさ・・・」「阪神の日本S進出決定の翌日に、タクシー内で運転手に熱く阪神の話をされた(東大実戦講座で関西に出講時)」など野球の話をする頻度は比較的高い。
- 恐妻家のようである。
何故か駿台講師には恐妻家が多い
- 酔っ払うとめちゃくちゃ面白いらしい(宮下典男談)
授業など
- チャイムのなる前に教室に入り、チャイムまで雑談のようなことをしたり(この時大抵マイクをONにする)教室全体を眺めたりする。その際、寝ている人がいると、マイクを回したりして風の音等で、起こすこともある。
- 板書中心の授業を行い、プリントは基本的に配らずにすべて講義・解説をしていくのが師のポリシーである。(エコな授業だろ?とも仰っていた)ごく稀に補足の問題や描きにくいグラフをプリントにする程度。(が大抵のテキスト及び解説は師が執筆しているのでグラフは記載済みのことがほとんど)しかし2014年度夏期物理特講Ⅰでは、初回タームで台風の影響 で延長するどころか授業短縮になってしまったため 追加解説のプリントを配布した。
- 授業は基本法則から忠実に行われる。 微積を駆使した授業をすることで知られ、アクロバティックな解法を用いる。 また、物質の構成粒子間の相互作用に基づいた独特の図解を頻繁に行う。板書はポイントがまとまったものではないが、通年で授業を受ければ一貫した流れに乗っており、かえって大事なところが浮き彫りになる仕掛けになっている。
- 円運動の説明で
スイッチonのままマイクを振り回すが、何故かマイク部分でなく本体を振り回すことがある。断線しないか心配。決して遊んでいるのではない誤解なきよう、物理実験である。
- 高校範囲を超える数学も用いることも多々ある。この際、フォローはちゃんと入れてくれる。
- 山本義隆にも言えることだが、微積分は物理を考える上で必須ではあるが、あくまで道具であるという考えであり、物理現象をしっかり観て捉えることに主眼を置き解説している。
- よく延長する事で有名。これは体験談であるが、4時間×4日間の計16hの講習「物理特講(波動)」で、その講習の後に他の授業が無い為に、「自分でテキスト作っておいてなんだけど、こんなの16時間じゃ終わる訳ないじゃないねぇ」と言い、毎日1時間ずつ延長する事になり、4日間夜10時近くまでやっていた(今は寮の人間に門限についてお願いされて少し延長時間が短い)。講習の際は、最初の授業で、延長についての説明がなされる。
- 後期・高3Sα物理は最初の1時間が演習に使われ、2時間しか授業の時間が無いので、「今日は時間内(9時)に終わるよ」と言いながら、9時半くらいまでは伸びるのが普通である。その分、内容が濃いのは言うまでもない。逆に、定刻通り終わってしまうと、「本当にこれで良いんだよな?」と言い、問題に戻って補足してくれたり、非常に有意義な雑談・アドバイスをしてくれる。(そうしないと、CLが採点の集計が終わってなかったりする)
- 期末も補講を組まないと授業が終わらない。ゆえに補講を数コマ組むが、これも教えるべきことは省略せずにきちんと教えるというスタンスの現れである。
- 質問しに行こうと講師室に行ってもいない時がある。大抵の場合は他の授業中か喫煙室にいってる場合が殆ど。
- 自身が講習で持つ夏期・冬期の「物理特講(I・II)」は非常に良質なテキストで知られるが(夏期講習理科・冬期講習理科を参照)、これは師が執筆したものであり、毎年その年の受験状況にあわせて更新している。また、高3Sαと東大(演習)コース後期の演習テストも作成しているが東大入試を超えるレベルのセットもあり、必要十分な質・量の演習を確保してくれる。物理に関しては師の授業・テキストのみを用いていたという東大合格者の声も多い。
- 2013年度から
退任した某師の代わりに映像講座も時折担当するようになった。直前Ⅱ期の東大プレ物理やオンデマンド・サテネット講座で2014年度から「物理講義」を受け持っている。
- 物理の教授法や生徒のフォローに強いこだわりがあるからか、教務課や指導方針が真逆な関西物理科などに辛辣なコメントを吐くことも多い。
- 全国模試や前回の演習を振り返る際に、「(結果を見て)僕は夜に泣いたよ」「誰も悪くない。僕の授業が悪いんだよな」など、自虐的な発言をすることが多い。(その後、大抵「嘘だよ」と言い、アドバイスをしてくれる)
- テキストの問題に対して、「誰だぁ、こんな変な問題載せたのは?あぁ、僕だぁ。」など事あるごとに自分の作成したテキストの自虐をする。
- 問題のさらなる発展事項を解説する時に、「~やっとく?お前は何様だ!やらせていただきます・・・」という独り言が多く聞かれる。
- 講習アンケートにちゃんと目を通している。講習期間後半になると、「『~番と~番のカスな問題を抜いてほしい』って書かれたんよ。カスって。」「『延長が殆どなく、物足りなかった』だってさ」などと紹介する。
- 講師同士の会議での事。関西の駿台の物理科の先生が通常授業のテキストをもっと易しくするべきだと言った事に対して、これくらいの問題をやって、ようやく(テキストの問題より易しい)基本問題が解けるようになる、と言ったものの理解されず。その後、山本義隆先生が同様の旨を言ったところ、関西の物理科の先生達は皆反論しなかった。森下師は「山本先生が言うと黙るのよね。」と言った後、関西の物理科の先生に対し独特のイントネーションで「死んでしまえ」と言った。この独特のイントネーションから発せられる「死んでしまえ」は使用される頻度が高い。但し、生徒に向けては言わない。イントネーションは「死んで(→)しまえ(↑)」
発言集
- 「あの人」「(家にいる)女の人」―師の奥様に対する表現。時折「奥さん」と言ってしまうが直後に「いや奥さんじゃない、あの家にいる人」などと言い直したりもし、たいてい生徒の笑いを受ける。
- 「そんなヤツ物理やめちまえ」―微積を用いない物理に対して
- 「そんなヤツは生物にしぃ!今からなら、そっちの方がマシなんじゃないのぉ?」―夏期物理特講Ⅰにて
- 「単振動は円書いて解いてるし、あれこそ18禁だよぉ!学生にとってよっぽど害だよ」―東大物理15か年の解答に対して
- 「僕のとこに持ってきな!
お祓いお払いしてあげるから。ブックオフに持っていくんだけどねぇ」―多くの市販の問題集の質の低さに言及した際
- 「セグ(SEG)のヤツが(東大実戦に)文句言ってきたけどさぁ、物理を専門にやってないんだろうなぁ。あそこで物理習ってる人は、ここにはいないだろうねぇ?」
- 「そこ通ってるSピックスの小学生に教えてやれぇ!回転力なんかじゃないよぉ」―問題解説中に、SAPIXお茶の水校の生徒を例に出した際
- 「こんな解き方してるやつはなぁ、脳が溶けとるよ!」
- 「今年駿台がやったことで、唯一素晴らしいことだよぉ」―2014年度、駿台全国模試が3回実施に増えたことに対して
- 「あの人が、(駿台ならではの薄い)講習のテキストを厚く変えちゃったんだよぉ」―某有名講師に対して
- 「本当に悪い人だ、あの英語のハゲのおっさんは」―某師に『森下は老けてる』とイジられたことに対して
- 「あの髪の毛がなぁ」―同じく某氏に関する雑談において
- 「雲がすごいってぇ?雲幸一郎がだまっちゃいないぞ!」―台風直撃で短縮授業を頼まれた際
- 「講習のアンケートにな、“延長とか『w』”って書いてあってさぁ、意味をインターネットで調べたんよねぇ。嘲笑的な笑いって書いてあったよ、嘲笑って」-物理特講Ⅰにおいて
- 「分からなかった人はねぇ、来年
駿台でやろっかぁ」―高3Sα物理にて
- 「あいつは絶対energyなんか分かっとらん、分かるわけがない」「あんなもん、ただのボンボンだよぉ。アホみたいな顔しとるじゃん。東大行ってみぃ、あんなアホみたいな顔した人一人もいないよぉ?」―某首相に対して
- 「ほんとにねぇ、勉強せんといかんよ」
- 「光速くらい覚えときぃよぉ。来週訊くからな、答えられんかったらイジめるよぉ。」
- 「こんなごちゃごちゃした問題なるとな、ほんとな、うーうーうー、うーうーうーうーって言いたくもなるわなぁ。」
- 「数値が与えられてる問題はねぇ、合ってるかわからんからな、嫌だなって思うよなぁ?思わんかったらおかしいよ、物理向いてないよぉ……」
- 「数学の人はな、こういう重箱の隅みたいなところばっかり気にするんよ。海苔をこうな、箸でいじくっとるんよ。」
最終更新:2018年02月20日 02:51