夏期講習ー化学

大まかなレベルは、
・計算 特講>化学計算1・2>頻出>重要ポイント
・無機 特講>無機化学1・2>攻略
・有機 特講>有機化学1・2>夏からの有機、天然有機と高分子

特講シリーズが各分野で最もレベルが高い。
無機・有機の各論は後期の教材でも扱うので、無理して取る必要はない。



CENTER:センター対策講座


  • 夏のセンター化学
テキスト作成者は淵野先生。
センター対策の講義を行う。


CENTER:二次・私大対策講座


  • 化学計算の重要ポイント
テキスト作成者は所先生。
そのため、所先生の担当がやけに多い。

  • 化学頻出問題
テキスト作成者は白井先生。
地味に良講座。
全範囲から出題し、計算を中心に頻出問題を扱う。
難易度は標準からやや難。
一通り化学を真面目に勉強したことがある人には、良いまとめになる。
できれば白井先生がよい(進度の都合上)。
別冊で解答・解説集付。

  • 化学総合研究
テキスト作成者は嶋田先生。
有機化学のみ扱わない。
ぶっちゃけ、大数ゼミでやっている講座のミニバージョン。
というより、大数ゼミの講座と同じ問題がちらほら…。
特講が目立つので受けてる人は少ないかと思われる。

  • 無機化学の攻略
テキスト作成者は星本先生。
テキストの説明部分は彼が授業で使うプリントの内容そのまま。
彼曰く、基礎~阪大・単科医レベルまで対応。
無機反応と無機各論を両方扱う。
イチから説明があるので化学の全体像が掴みきれていない人におすすめ。
星本先生の担当だと無機化学の基礎特講レベルまで引きあがるので注意。
付属の補充問題集(99問)は完全に知識確認なのでやらなくてもいいかもしれない。

  • 夏からの有機化学
テキスト作成者は淵野先生。
夏休みから有機の勉強を始めるぞ!という現役生向けの講座。
筆者は山下先生という餌につられた。
いや、確かによかったといえばよかったけど、内容が超ド基礎から始めるからダルすぎる。
また、延長しても喋り足りない部分が多くあった(問題の解説はプリントでかなり省いた)。
スーパーコースに在籍する高卒生は超苦手な人以外は取らない方がよいかと思われる。
但し、テキストの演習問題のなかには何故か特講3より難しい問題が1~2題入っている…。
一度有機を習ったことがあるなら、特講3or有機化学1・2がよい。

  • 天然有機物と高分子
テキスト作成者は片山先生。
そのため、やたら片山先生の担当が目立つ。
片山先生曰く「夏からの有機化学の化学2版。ただ、化学1が既習であることが前提やで」
ぶっちゃけ直前の天然有機の講座(問題演習のみに重点)よりもテキストの出来が良いので、化学2の有機はこれが有ると心強い。
別冊付録&解答・解説集には核酸と生体内の反応に関する事が記載されている。

  • 化学特講
駿台の名物講座の一つ。
これがなくなったら駿台が潰れると言っても過言ではない。

・特講1【HG】は計算問題の解き方のマスター[石川先生作成]
・特講2は無機化学の深い理解[細川先生作成]
・特講3【HG】は有機化学(化学1分野のみ)の深い理解[星本先生作成]
を目指す。

☆特講1に関しては自分のレベルに合わない講師で取ると確実に死亡する(そもそもこの講座自体レベルが高いので、数学特講3C同様に背伸びすべきではない)。
  • 石川先生は、予習でテキストを理解してる前提で進むので、あくまで最低限の説明(テキスト内容を軽く板書)しかしない。そのため、受ける場合は駿台全国模試で最低でも化学の偏差値65以上ないとついていけない(表面上は分かった気にはなるが後で使いこなせない)。苦手でなくとも、化学が得意でない人、特に講師マニアは要注意。
  • 苦手だが、石川先生を受講したのと同じレベルに到達したいなら山下先生。プリント超大量、毎日自由参加の1時間以上の大幅延長付きで、夜に受ける際は終電に注意すべし(但し、それでも演習問題は全部解説しきれない)。
  • また化学に自信があるが石川先生でとれない場合は星本先生もおすすめ。若干粗さがあるが、実戦的で石川先生のテキスト作成意図やどの時期にどの自習問題に取り組むべきか、また計算の手早い処理の方法などを教えてくれる。
  • 計算がかなり苦手だけど化学力を鍛えたい人は、岡本先生(解き方重視・手書きの板書プリント)、伊達先生(プリント100頁超)、坂田先生&高田先生(石川先生とやり方・考え方は同じ。そして丁寧)、白井先生(プリントが丁寧)を推奨。
  • 石川先生に拘る場合、苦手な人はオンデマンドの化学計算1・2を勧める(石川先生も「ライブが受けれないならオンデマンドを」と勧める)。
  • なお医学部については、上記に名前が挙げられている講師なら医系化学にも精通しているので、好きな講師を受ければ良い。
ちなみに迷ったら、岡本先生か白井先生が無難(ともに直前講習で医科系単科大学の講座を担当しているため)。

考え方や授業の仕方は先生によってクセがあったりして違うため、校内生はなるべく通期で受けてる先生で取る方が良い。
また勘違いされがちだが、「計算問題の解き方」を学ぶ講座であり、他の特講のように基礎事項の説明がないことにも注意。
誰に習うかではなく、テキストに書いてある解き方を身につけて参考書として本番直前まで活用することが重要であり、石川先生もそう願っている。
あくまで通年の補助だから、まずは前期テキストの計算分野の問題を7割は解けるようにしよう。
なお、基本演習がまったく「基本」ではないのは、ここだけの話(東大後期や京大、さらにはやや難レベルの問題が基本演習に混じっている…)。
石川先生によると「難しい問題でも絶対にやっといて欲しいっていう問題は全部基本演習に入れときましたから、とりあえず基本演習と授業でやった演習問題を完璧にしてください。」とのこと。
石川先生お気に入り80、90年代の問題や定番頻出の石川オリジナル問題が中心に載っており、これらは変更なし。そして、2年おきに載せる問題と、一部の古い問題を去年の最新入試問題に変更する編集方法。



☆特講2はテキストが元素ごとの各論が付録程度の扱いのため、暗記がある程度ものをいう大学志望の人にとっては良くない。
無機化学の攻略とは違い、無機反応のみを扱う。
無機各論に関しては、詳細な元素の説明ではなく、この講座はあくまで理論化学で扱う際の無機化学の論理的理解を目標にしている点に注意。
通期の授業でも基本的に同様の説明はされるが、若干説明が深い。
特講2で頑張るなら、岡本先生や伊達先生が良い。
京大受験者は、無機の重要性を考えると冬期の京大化学が良い。

☆特講3は有機分野のうち化学1の分野のみを扱う。
特講1、特講2とは異なり、超基礎的な事項もかなり扱う。
というのも、有機電子論を使う講師に言えることだが、一旦今までの有機の概念を壊して、一から基礎を作り直すイメージ。
そうすることで、触媒や、反応条件など、細かい知識までもが、まさしく"有機的に"結びつき、確固たる知識となる。
ただ、受講前から有機の全体像が掴めていないと、間違いなく爆死する。
そのため、講義中心で問題演習などはあまりやらない。
嶋田先生の場合はスーパーHG化する。(5コマ/日)
夏期の有機化学の講座の中では一番無難な講座。
というのも、夏からの有機は基礎の超ド基礎から始まり、有機化学1・2は12時間で化学1・2の有機化学を無理やり全部やろうとするから。
ただ、テキストを嫌ってる先生が多いからか有名な先生の担当はあまりない。
テキストには自習問題が大量にある。
骨のある問題が多いので、全てを一通りこなせば、少なくとも化学1の有機は完全征服できる。
※駿台は、石川先生の電子を使った結合の切れ方を意識した説明(=有機電子論)をするが、改訂後のテキストはそれをしなくなった。

京大志望は京大化学と特講3の組み合わせを薦める。(京大レベルの有機を解くためには多くの問題にあたることが重要になってくるため)。


CENTER:大学別講座


化学の大学別講座で扱う範囲は前期に高卒クラスで扱った範囲。
要するに、理論分野を主に扱う。
S教材使用者は後期の範囲になっている「酸化還元」や「電気化学」「沈殿・錯イオン・分解反応」も含まれているので要注意。

  • 東大化学
テキスト作成者は細川先生。
北山先生が作成者をさりげなく批判していた(冬期の模擬テストの描図問題については、解答が複数できてしまうため、それについてはボロカスに批判してた)。
ただ石川先生や鎌田先生(現東進)がもともと作っていた流れを受け継いでいる分、そこまでテキストは悪い出来ではない。
全分野網羅するなら、冬期も受講する必要がある。

  • 京大化学
テキスト作成者は石川先生。
夏期は特に頻出の「平衡」分野がメイン。ほぼ2日はこの分野の説明に割かれる。
まずは「基本過去問チェック」と「演習」から。「参考問題」は余力のある人にはお勧め。なかには50年近く前の入試問題も含まれており、石川先生がどれほど京大化学の研究をしているかがわかる。
講義は3日間で4日目はテスト演習と解説授業が行われる。
4日目のテストは受けない人が多いが、石川先生は「なるべく受けてくださいね」と勧めている。
第一章 構造の化学
第ニ章 状態の化学
第三章 溶液の化学
第四章 反応の化学
第五章 反応変化量計算
第六章 電気化学
第七章~第九章(無機、有機)までは冬期分野。
主に石川先生や岡本先生が担当している。
全範囲網羅するなら冬期も取る必要がある。
石川先生曰く「泳げない人をプールに落として泳ぎを身に付かせる講座」とのこと。

  • 名大化学(理論・計算問題の攻略)
岡本先生が担当。
名古屋校のみに設置されている。分野が理論分野に絞られているため、特講1の変わりに取る人もいる。
名大化学は冬期には設置がなく次は直前講習にしかない。

  • 九大化学
北山先生が担当。
福岡校にのみ設置されている。


CENTER:映像講座


★以下3つの講座は石川先生の映像講座。
冬期にも設置されている。
テキスト構成は化学Sに似ており、講義内容を授業用プリント(束になってる)に書き込むスタイルをとってる。
尤も、「板書とれなかった時用」プリントに全部書かれてるので、板書を取らなくてもいいのだが。
真面目にノートを取ったのならそのプリントで確認してみてもいい。
ちなみに、プリントには書いていないが口頭でかなり重要なことをいうこともあるので、口頭説明もメモしておいた方がよい。
板書とれなかった時用プリントをコピーして、それに口頭説明を書き加えるのが良い。
授業自体は、原点からの化学をテキスト化した感じ。
1コマ(50分)で1講(1分野)とくっきりと範囲が区切られている。
とにかく授業の進行ペースが速いので、映像授業が苦手な人には不向き。
また、進行ペースが速いのは、直前に3時間全く同じ内容でリハーサルをしているからである。本人は「僕は竹岡君みたいにぶっつけ本番でできる人じゃないから。ほら、フリップのいい張り場所とか確かめときたいし。」と言っていたらしい。(竹岡先生談。もちろん石川先生以外はリハーサル等はしない。)

  • 化学計算1・2
化学特講1が取れなかった時に代用できなくもないが、延長ができない&時間が足りない、という欠点はどうしても否めない。
また、問題が撮影当時から更新されていないのも欠点(使い回しのどの映像講座も同じ)。
石川先生本人は「特講1が取れなかった場合はオンデマンド(この講座)を受けてください」と勧めているが、化学特講1と比べると、特に平衡論の説明が手薄になっている。
ただ、疑問点は質問用紙を提出せずとも石川先生に直接聴きにいけば詳しく教えてくれるので、それはご安心を。
通年授業の後期は無機と有機のみなので、冬期に理論の復習のためにとってみるのも良い。
2006年に撮影されたもの。

  • 無機化学1・2
無機化学の攻略と同様になかなかの良講座。
オンデマンドのなかでは、一番オススメかもしれない。
(理論や有機と比べると無機の範囲は狭く、12時間でほぼ決着がつくため)
理論化学を用いて無機を説明するので、丸暗記からやや解放される。
さらに無機化学の攻略は元素や基礎中心。特講2は反応式中心となるため、この講座が一番バランスがとれている。
人によっては、これを受けると後期のPart1の授業が暇になる(とはいえ、授業には真面目にとりくみましょう!)。
2007年に撮影されたもの。

  • 有機化学1・2
12時間講座で有機全範囲を終わらせる無茶な講座。
明らかに初学者向きとは掛け離れたレベル。
というより、初学者が受講すると間違いなく爆死することが間違いなし。
実質、冬の特講3のダイジェスト版。
ただ、この講座も冬の特講3に比べると説明が手薄になっている部分が結構ある。(化学1範囲のみを夏の化学特講3でも16コマギリギリまたは延長・補講ありにも関わらず、この講座は2日間つまり6コマで化学1範囲をおわらせるため。)
因みに「窒素沢山アルギニン」は石川先生渾身のギャグではなく、石川先生オススメの覚え方である。
「テンテンH君」を連呼するのも御愛敬。
おい、そこの君!この部分を何度も巻き戻すんじゃないよ!!
本気で有機をどうにかしたいなら、夏からの有機を推奨する。
但し、有機を少しでもかじったことのある人は特講3の方がよい。
とはいえ、高卒生は後期授業で本格的に有機を扱うので、時間的余裕がないならやめた方がよい。
有機を本気で極めるなら、冬の特講3がよいが、時期を踏まえると合格後に受けた方がいい(大学入学後でも役に立つ)。
2008年に撮影されたもの。
途中で一カ所板書ミスがある(テロップが入る)。
オンデマンドでありながら、延長がある(といっても休み時間が短いだけだが)珍しい講座。

★以下3つの映像講座は春期と同一(いずれも2日間講座)。
  • 入試化学へのアプローチ1(物質量と濃度・気体と計算)
小山先生(関東の先生)の映像講座。

  • 入試化学へのアプローチ2(熱化学、酸・塩基)
西村先生(関東の先生)の映像講座。

  • 入試化学へのアプローチ3(酸化還元・電池・電気分解)
景安先生(関東の先生)の映像講座。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2013年05月04日 17:39
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。