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イベント32 新人歓迎キャンペーン【コトラ起動テスト】 - (2007/03/06 (火) 15:51:58) のソース

*第19話【コトラ起動テスト】
***作:ゲドー(PL:外道) 絵:霧原涼(PL:お涼)

 
時はアウドムラ攻略戦(イベント18)後
その機械技術を売り物にしている技術国、芥辺境藩国では手に入れたアメショーを解体し改良を行った。
改良設計されたカスタム機は、「コトラ」と名づけられ早速テスト運行を行っている

「調子はどうだい?」
「藩王ではありませんか。順調ですよ」

藩王、荒川真介は王猫のコジローを引き連れて開発状況の視察にやってきたのだ。
王猫コジローに触ろうと何人かが近寄るが、コジローは今はやりのツンデレ(ウソ)なので、そんなにわかファンには全く反応しなかった。

「後はテストの結果を待つばかりですよ」
「ふ~ん」

遠くで紺色(テストカラー)の「コトラ」がドローン相手に機動射撃テストを行っている
跳びはねて急旋回。35mm機関砲がうなりをあげる
その動きは流れるように舞うように、次々とドローンを落としていく

「うまいねぇ~」
「オレが仕込んだからな」

藩国摂政にしてテストパイロットである那限逢真が「当然だ」といわんばかりに鼻を鳴らす

「試作機よりも動かしやすいしな」
「そりゃそうでしょ」

那限逢真の冗談に荒川は苦笑する

ドローンを全て落とし、テストを終えた紺色の「コトラ」が伏せ状態になる
操縦席のハッチが開き、パイロットが降りてくる

「上手いもんだね」

藩王がそう語りかけるとパイロットはVサインとにっこり笑顔でこう答える

「吏族だからね!」


「テストは順調♪次は実戦データを取りましょうか」

ゲドーはウキウキしながらレポートに目を通している

実戦データの収集と言う事で、手の空いている歩兵とパイロットが集められた
集まった人員は、松林ぼたん、八岐 颱梦(タイム)、常世 知行、歩露。の4名である

「あれ、大車座さんは?」
「さぁ?ツチノコ捕りにでも行ったんじゃないですか?」

松林ぼたんがそっけなくそう答える

「困りましたねぇ、このままではテスト運行が出来ない」
「仕方ない、オレが・・・」
「なら、俺がいこうか?」

摂政の那限がそわそわと返事をするよりも早く、荒川が手を上げる

「いえ、危険ですから藩王は下がっていただいて結構です」
「でも、データとしては普通のものが欲しいんだろ?」

荒川は、そうゲドーに聞く。ゲドーは答え辛そうにだが頷いた

「逢真は奇襲戦法がメインやからな」

「コトラ」を整備していた犀雅も頷く
那限逢真はガクリと肩を落とす

「なら、その相手をオレが・・・」
「よろしくお願いします、環さん」
「うん、わかった~」

逢真はふと「摂政権限を使っちゃおうかな?」と思った

「では藩王、お願いします。ご無理はなさらないで下さい」
「大丈夫だって。じゃ、よろしくね環さん」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」

二人はがっちりと握手した


チーム編成はくじ引きで
「コトラ」1号機(紺色)のメインパイロット:双海、コ・パイロット:ぼたん、タイム(今回は双海環の実力も試すためコパイロット)
「コトラ」2号機(黄色)のメインパイロット:荒川、コ・パイロット:常世、歩露
兵装は
7.62mm機関銃
35mm機関砲
となった

タイム  :「わーい!女の子チームだ」
双海 環 :「わーいわーい」
☆二人でハイタッチ
松林ぼたん:「そう言えばそうですね♪」
☆二人を見てクスリと笑う

歩露   :「ゲドー・・・」
ゲドー  :「どうしました?歩露さん」
歩露   :「オレあっちのチームがいい」
ゲドー  :「・・・気持ちは良くわかります」

&ref(http://s00.sakura.ne.jp/support/gallup/kadai30/photo/3303.jpg)

「いくで~。準備はええかぁ?」

紺色のコトラと黄色のコトラが砂上で対峙している
サイガはピストルを掲げる
紺色のコトラは大きく手を振る
黄色のコトラは親指を立てる

パン!!

紺色のコトラは7.62mm機関銃によるけん制射撃と同時に飛びのく

「うわ、ちょっとうざい」
「藩王笑ってないでちゃんとやってくださいよ?」

黄色のコトラがそれに対応する形で35mm機関砲を撃つ
しかし1発も当たらない

イニシアチブは1号機(紺色)が完全に取った。2号機(黄色)はペースを取り返せず、チマチマと装甲を削られていく

*************************
こちら1号機操縦席

八岐 颱梦:「ほへ~。環さん操縦上手いねえ」
双海 環 :「吏族だからね・・・・」
☆環、表情を全く動かさずに
☆タイム、驚いた顔でぼたんを見る
☆ぼたん、肩をすくめて首を振る

*************************
こちら2号機操縦席

常世 知行:「被弾率増加、装甲がやばい事になってますよ?」
荒川 真介:「カスタム機は敏捷性が上がってるみたいだな♪」
歩露   :「藩王!のんきな事言ってないでくださいってば!」
荒川 真介:「大丈夫だって、やばいのは相手も同じだから」

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ゲドーは首をかしげる

「なんか1号機の挙動がおかしくないですか?」
「気のせいやろ?あんなに押しとるやん」

1号機から異音がしたのを那限逢真は聞き逃さなかった。眉根を寄せ、しかめ面をする

1号機の攻めが弱まっていく。
行動にタイムラグが出てきている。言うなれば、疲れているようにも見える
2号機の35mm機関砲が被弾。1号機の動きが止まる
あとの流れは簡単だった。2号機が一気に距離を詰めて7.62mm機関銃の柄で殴りつけ、倒れた1号機を制して銃口を突きつける

「人型ってこうなると弱いんだよね。まだやるかい?」

ニコリと荒川はそういう
1号機は両手を上げて降参のポーズをした

**************************

「いつもトップスピードじゃ疲れちゃうよ。I=Dにもスタミナはある。ちょっとわかりにくいけど」

荒川はそう言って、コジローの頭をなでようとするが反撃を食らう
手をさすりながら、昔はあんなに可愛かったのに。と呟く

「は~い、勉強になりました」
「ごめんね、パイロットのボクが気づくべきだったのに・・・」

タイム、シッポもへなへなである

「まあまあ、そんなに落ち込まないで。このあと3人でどこか食べにでも行きませんか?なんなら、私がおごりますよ」
「え!ホントに?ボクね、ボクね」
「私いいお店知ってるよ、ヌル様アイスが出てくる可愛い店」

松林ぼたんの発言にシッポもピーン!なタイム&双海環

「あ、オレもオレも」
「さ、歩露。ラーメン屋行こうぜ!いい店見つけたんだ」
「ああ、ああああ・・・・」

歩露、シッポもへなへな。常世に首をホールドされてラーメン屋に連行される

「藩王さま、ありがとうございました」
「この程度で良かったらいくらでも力になるよ」
「ほんま助かりましたわ」

荒川は、那限逢真の方を見てプッと笑う
那限逢真はサングラスを付ける

「お前ら、特訓だ!!」
「はい!コーチ」
「て、おま、何納得してんねん。とばっちりやん」

ゲドーは頷き、犀雅はつっこむ

「いいか、お前ら一人一人は小さな火。だが、その力を合わせれば炎になる!!」
「はい!コーチ!」×2

なんだかんだでノリは良い二人である

「帰ろうかコジロー。まだ仕事があるからね」
「にゃ~」

荒川はコジローを引き連れて工場を後にする
芥辺境藩国は今日も平和である
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