芥辺境藩国@wiki

西国人+アイドレス工場

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I=D+5機(毎ターン開始時、資源-5万t)

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芥辺境藩国のアイドレス工場は国の規模に比べ大型である。
理由としては元々のアイドレス工場の設備の大半をそっくりそのまま持って来たことにある。
なぜそんな事が出来たかというと、詳しい理由は藩国の歴史にて記述するが大きく分けて2つの理由がある。
第1に国民の数が少なく、芥辺境国防衛戦の折り、全国民の避難の経験があったため素晴らしいと言っていい速度で国民とその財産の避難が完了したため、第2に事情があり闇星号持っていって非難が出来なかったため闇星号をアイドレス工場の解体に使用したためである。

これらの理由により元アイドレス工場の施設の多くを再利用して恐ろしく短期の内に完成させた。
現在闇星号を失ったためアイドレスを生産することはないがいつの日か敵からの侵略、もしくはこちらからの逆侵攻を予想して砂や潮風対策に細心の注意を払った設計になっており、働く者たちのため仮眠室には最高の娯楽として藩王がポケットマネーから出した、厳選(藩王の趣味ともいう)のマンガ1000冊と昔懐かしのレトロゲーム100種が並べられており、一部に大人気である。

今現在は非戦時のため(生産する機体がないともいう)設備の無駄遣いを嫌った藩王により臨時に整備工場として使用していたり、一部を闇星号にも使用されていた高性能センサー等のパーツを生産しており他国輸出で外貨獲得に役立っている。

【戦時稼動時】 
長いまどろみから目覚めるように芥辺境藩国のアイドレス工場が動き出した。
時間と共に騒音が大きくなって行くのを聞いて、栄光を失った騎士が再び栄光を取り戻すよう、枯れた気味の花が再び瑞々しさを取り戻すよう、藩王にしてにゃんにゃんで唯一辺境伯爵の位を持つ荒川は、自分の詩作の才能のなさに苦笑いしつつ、バナナをかじりつつ再び膨大の数の書類に取り掛かった。

現在、敵のとの交戦に備えて急遽新型I=Dの量産に着手し始めたところであり、設計図はあるものの機体のテストの結果も後から後から来るという状態であり、こんな慌ただしくていいですかねとその日何房目になるかわからないバナナを片付けつつ、いや俺が藩王になったときよりかはマシだろうと考えた。
まあテストにはうちの摂政でもある那限逢真・三影も行っているし、ヘタな事には並んでしょうと楽観をしていた。

さて、それよりは自分のやることだ、現在食料の増産って言うより、大量に用意することになった関係で主要の国民を食料調達に当たらせているため、アイドレス工場の作業員は十分に確保できているが、この急すぎる緊急時に多くの調整作業がありそのために現在アイドレス工場の一室を借りて執務をしていた。

藩王である彼の仕事は工場側に来る全ての問題を防波堤となり工場側に滞りなく動いてもらう事だった。
幸運なことに闇星号を製造したラインを残しておいてある為、工場設備には問題はない。

しかし大幅な量産のための資源の移動など他も問題が多くは藩王直接問題に解決にあたり、なんとか藩王命令などの強権を行使しないで乗り切っていた。
他の国に比べればおおむねリードしていたがそれにあぐらをかいているほど肝が太くなく、藩王以下道端の猫までも必死に働いていた。

大量の書類をとりあえずまとめて、万年筆を下ろして肩をゴキゴキと鳴らすと、隣の部屋に控える秘書を呼んだ。

「書類は終わったから工場の視察に行ってくるわ」
「そろそろお休みになられては、昨日から食事もとられていないようですし」
「一番ワガママ言っている奴が先に休んじゃマズイだろさ、それに食事ならほら」
そういってゴミ箱に山となった、バナナの残骸を指差した。

「そういった物ではなくちゃんと食事を取ってくださいと言っているのですっ!!」

「まあそう怒鳴るな、全部終わったら真っ先に寝るし、食事もとるからじゃあ、行ってくるわ」

そう言って逃げるように荒川は駆け出した。
ちょうどその頃芥辺境藩国におけるアメショー一号機が完成しておりちょうど完成に立ち会う形となった。




文責:ゲドー(外道)

  • 工業に適した周辺状況
芥辺境藩国には町工場がたくさんあり、国民は工害(騒音、土壌・水質汚染、悪臭)に対してとても理解がある。

一部では地域工業を中心とした条例がある程だ。
大型工場のような下から上へ、というような情報&物流ネットワークではなく、村社会のような横の広がりを見せる有機的情報&物流ネットワークが形成されている。
ある工場で、製品を作るために必要な大型機械が無くてもお隣の工場の機械を借りて作ったりもできるのである。モチロンただで
キャラバン隊ともうまく連動されており、欲しい部品がすぐに届く。発注ミスにも柔軟に対応してくれる。
この物流の流れの速さ、柔軟さは工場運営にとって重要なものなのである。
細かい事を気にしないにゃんにゃん共和国的な柔軟な精神をもってして生まれたネットワークなのである。

  • アイドレス工場
芥辺境藩国では物流ネットワークの構成が他国のものと違う(縦型でなく横型)ため、独自の工場の風景を見る事が出来る。
普通に想像される大型の工場などではなく、町工場が連なっていると言った方が近い。
大型の生産工場(ライン)の周りに小型の工場がいくつも連なっている。
それぞれの工場には別々の主がいて、やっぱり町工場のようである。
生産力では少し劣るものがあるが、独自の柔軟性(事故対応)と加工レベルの高さによってこれを十分すぎるほどにカバーしている。

  • 工業に向いた地形(というか風土)
芥辺境班国は直接的に工業に向いた地形ではないが、間接的に工業に向いた地形である。
その真意とは、何度も言っているとおり大型工場を中心とした工業ではなく、町工場を中心として発展した工業だからである。
このような状態は生み出そうとして容易に生み出せるものではない。工業を街に溶け込ませるという簡単なようで難しい過程が必要だからである。
(↑これをするには住民が工業をどういうものか理解していなければいけないのである)
改めて言い直すならば芥辺境班国は工業に向いた風土である。

ここ最近の工業の背景に、大型の工場をいい場所にでんと構えればいいと言うような風潮があるが決してそうではない。
大型機械のみに頼った生産現場では、発展に限度がある。
どんなに優れた機械であろうとも、それを使う・作るのは人間なのだ

  • 工業に向いた地形
空港の近くに工業地帯が新たに展開されており、目まぐるしい程に部品・製品が行き来している。
近くに銀鉱山があり、そこから取れる銀を使ってメッキ処理なども行っている。
この工業地帯は工業地理学的には、・物流拠点の近くにある。という基本的なところは押さえている。






芥辺境藩国は国民総動員で動いていた。
 人から猫から大忙しだった。
 その中でも、アイドレス生産工場は小助救出作戦以来の大忙しであった。
 普段は定時で引き上げる吏族たちも、この時ばかりは倒れるまで働く。
「5番レンチ持ってこい!」
「配線終了しました!」
「手が足りん!! 政庁に行って誰か連れて来い!」
 幸いだったのは、こんな事もあろうかと闇星号の生産ラインを残しておいた事だ。
 何だかんだでも同じメカ。サイズや用途の違いはあれ、使えないわけではない。
 そして、国民がこういう事態を想定してそれらの機器の整備を怠らなかった賜物だ。
 こういう、いざと言う時のための準備が出来ているのは藩王の人徳だろう。
 資金もなく同時に食糧増産命令も出たために藩国の存亡は風前の灯でもあった。
 それでも、誰も彼もが各々に出来る事に奔走していた。
 着々と増産され、各地からかき集められる食糧。
 アイドレスも局地対応による若干の仕様変更があったものの順調に進んでいた。

 しかし、テストも終わっていない機体の量産を開始して間も無く、問題は起こる。
 アイドレス工場の一室で悲鳴が上がる。
「何っ!? モーションデータがない!?」
「まだテスト中の機体ですよ!? あるわけないでしょう!!」
 そう。ハードの生産は進んでいたが、ソフトのほうが全く進んでいなかったのだ。
 前倒し生産の弊害が顔を出したのだ。
「闇星号のモーションデータは?」
「特殊過ぎて使えませんよ。それに可変機ですよ? あの機体」
「ううむ……」
「あの人のコンセプトは変な方向に偏っていますもんね……」
 あの人とは言うまでもなく、摂政である那限逢真のことだ。
 その那限逢真はアメショーのテストパイロットとして出かけており、ここにはいない。
 ついでに言えば、生きて帰ってくるかもわからない。
 確かに闇星号のノウハウはある。が、闇星号は歩兵支援を目的として作られていない。
 加えて、そもそもが機体のサイズも違うし、コンセプトがアレなのでモーションデータの流用が出来なかったのだ。
「仕方ない。一から作るぞ。あの人がいない以上仕方ない」
 班長が顔を顰めたまま、指示を出す。
 機体の性能に大きく関わる事だが致し方ない。
「あ。大丈夫ですよ~。今、メール送りましたから~」
「……はい?」
言葉を発したのは、天然で知られるある整備士だ。律儀に挙手までしている。
「なんで貴女が那限さんのメールアドレス知っているのよ?」
「前に街中であった時に、頼んで教えてもらいました~」
「……おい」
 班長が言葉を発しようとした瞬間に、辺りに場違いな電子音が響く。
「あ。返ってきた~。えっと……『今、テスト出撃中で忙しいんだけど?』だそうです~」
「うわ。マズイ時にメール届いたなぁ……」
「悪い事したなぁ……帰ってきたら謝らないと……」
 その直後に再び電子音が響く。
「今度は『何とかするからちょっと待て』です~」
「何とかって……どうする気なんだ?」
「……そもそも、テストパイロット中に携帯でメールしているのか? あの人は」
 整備士達が呟いていると、モニターの一つにデータ受信の表示が現れる。
 始めは一行だったプログラムが、瞬く間に増えていく。
「これって、モーションデータ?」
「……ですよね?」
「あ。またメールです~。『今やっているのでデータを送る。解析甘いからよろしく』」
 一瞬、場の空気が凍る。
「あの人、テストしながらデータ解析して送っているのか!?」
「……やっぱり、あの人只者じゃない……」
「前に歩露さんが言ってましたね。あの人はファンタジーだって」
「うん……」
 微妙に間の抜けた空気から、いち早く立ち直ったのはメール送信者である整備士だ。
「あ~。でもでも、これで作れますね。アメショー」
「はっ!? そうだ。急げ! 那限さんは命晒してまでデータ送っているんだぞ!」
 その一言で全員が正気に戻る。
 そして、慌しく自分の仕事を開始する。
 三時間後、芥辺境藩国で最初のアメショーがロールアウトすることになる。


文責:[[荒川真介]]、ゲドー、那限逢真・三影
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