主スイート

欲しい者が一つ

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今日は年に一度の僕の誕生日
世間的にはとても嬉しい日で特別な日らしい
でも僕にとってはどうでもいい
いらない大きなプレゼントを贈られて迷惑なだけだ

「委員長誕生日おめでとう御座います」
「うん」

どうでもいい、ただ歳を一つ取るだけなのに何故ここまでする必要があるのか
プレゼントも別に僕が欲しているものでもなければもらって嬉しいわけではない

「委員長これ、私からのプレゼントです」
「いらない」
「は?・・・じゃなくてそうですか・・・それじゃ委員長は何が欲しいのですか?」

窓のそとを眺めて欲しいものを考える
外にはもう下校の時間のために下校をする生徒たちの姿が見える
その中でなぜか僕は一人の少年に目が引かれた

ふわふわとした蜂蜜色の髪の毛
中学の男子にしては大きすぎるほどの顔のパーツ
制服の袖から見える白い肌
その男は2年A組みのいつも遅刻をして
僕に何かと迷惑をかけてくれるやつだ
いつも群れてて弱いかと思ってたら突然強くなる男
ムカつくやつだけど何故か沢田を目で追ってしまっていた
この気持ちが何なのかはまだわからない
きっと僕は病気なのだろう
血迷っているあんな草食動物ごときに

「委員長?」
「そうだね、僕あれが欲しいな」

そういって指を外に指せばどれですか?なんてゆう戸惑った声が返ってくる

「あれだよ、あれあの群れてる沢田綱吉が欲しいっていってるの」
「え、沢田綱吉・・・が欲しいんですか?」
「何べんも言わせないで僕はあれが欲しいっていってるの。明日ここに連れて来てよね」
「は、はい・・・わかりました」




「沢田!!」
「はい?って草壁さん?」
「明日の朝応接間へ来て下さい」
「!!??何で!!あ、あの、俺なんかしましたか?」
あ、もしかしていつも朝遅刻するからかみ殺されるのかな・・・・・?
「詳しいことは委員長から聞いてください。私もよくわからないので」
「って!!草壁さんまっ・・・・・て・・・・」
あぁーー!!怖い!!!いきたくない!!でもいかなきゃかみ殺される!!!





「はぁ、結局こうなるんだよな・・・・」

綱吉は結局逃げ出すことも出来ずに翌日応接間の前に来ていた
ドアを叩こうと思うがなかなか叩けない
何故なら叩いてしまえばもう後戻りは出来ないからだ
でも雲雀に目をつけられた時点で戻れないことをまだ気づかないほど馬鹿ではない

その場で叩くことも逃げることも出来ずにたたずんでからはや10分

「よし!!こうなったらさっさと終わらせよう!!かみ殺されるならさっさとかみ殺されて終わりにしよう」

綱吉は手の甲でドアを叩こうとしたがそれは出来ずに腕は前に空振りしただけだった
何故ならドアが叩こうとした瞬間に逃げたからだ

「あれ・・・・」

そんなことをつぶやいているうちにも綱吉の体はだんだん倒れていく
今に来るだろう衝撃に備えて目をつぶる
否、目をつぶったところで衝撃から逃れる訳でもないが、とりあえずとゆうことだ

すると案の定ドンと体に衝撃が走った
だが、それは予想していた痛みとは程遠くて硬く閉ざした目を開けて
目の前に広がるのは黒い壁
それに体はあんまり倒れていない
何かに支えられていた
しばらく目をぱちぱちとしていると頭の上で低い声が響いた

「何してるの、沢田綱吉」
「えっと・・・・倒れそうになってました・・・ってぇぇ!!ひ、雲雀さん!!!」

あろうことか自分はあの並盛を牛耳っている雲雀恭弥の胸元に飛び込む上体で倒れてしまったらしい
怖さからと、突然のことからのどから声が出てこない・・・
出そうとしているのだが出てくるのは音の入っていない乾いた息だけがこぼれていくだけだった

「で、君は何を10分もドアの前でしていたの?いつまで待たせる気なの?」
「え、っと・・・・その、ちょっといろいろ考えていましたら・・・・」

そうつぶやいてみるが返事は返ってこない
それよりもこの状況をどうしかしてほしい
いまだに肩をつかまれた状態で体を雲雀に預けているこの体勢・・・・

そういえば、雲雀さんの殻だって結構がっちりしているんだよな・・・・
細く見えるのにな・・・・
それに結構雲雀さんってきれいな顔だし普通にしていれば
すんごくもてるんだろうな
いや、実際に人気なんだけどなww

こんなときに何考えているだ!!なんてことを思っていてもつい考えてしまうのだ

「!!あ、わわわ!!ちょっと!あぶな!!!」

いきなり体が中に浮いたと思ったら雲雀さんの顔がすぐそこにあって気がつけば自分は
雲雀さんにあの、いわゆるお姫様抱っこをされていた



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