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時間は戻り、現在。
物置やエピオン、オシリスと言った移動手段を失った二つの対主催集団が生き延びるにはグレートゼオライマーを倒すしかなかった。
ゼオライマーは次元連結システムを使った転移能力を使えるので徒歩程度ではどこまでも追ってこれるからだ。
そこで利害の一致から二つの対主催が手を組むのは当然と言えた。
……だが相手はあまりにも強大であった。

「クリスちゃんたちの仇討ちでぃす!! 胡桃船殺し(ナッツ・ボートキラー)!!」
「祈りの弓(イー・バウ)!!」
「撃ち方始め」

胡桃の投擲による暗殺技、正確無比な毒の矢、クローントルーパー軍団によるレーザー銃の一斉射撃がゼオライマーに浴びせられる。
だが、そのどれもがゼオライマーのバリアに弾かれる。

「効果なしか」
「そもそも俺とオチビちゃんの能力は暗殺向け、レックスたちクローントルーパーは手数と連携重視で一撃の火力が低い……相性が悪すぎるぜ!」
「せめてクリスちゃんとゼクスさんが生きていたら……」
「もう終わりか? では反撃をさせてもらう」

ゼオライマーの目の前に「地」の文字が現れ、同時に局所的な大地震が発生する。

「うおおお!」
「散開ッ! 散開だ!」

ドリスコルは大地震を発生させ、一辺に対主催集団を葬ろうとするアトミッククェイクを発動。
同時に地割れや尖った石柱が地中から現れる。
イチローやロビンたちは地震が発生した現場から退避するか反射神経を持って躱していくが、多くのクローントルーパーがそうはいかず、20人近いトルーパーが石に貫かれるか奈落の底に落ちて犠牲になった。
さらにドリスコルは容赦なく核ミサイル(戦術核)の雨を降らすが、イチローと6/がバットを使って打ち返し、全て上空で爆破させて不発に終わらせた。


「ひどい……なんでこんなことができるの……」

その戦場の中でツバサは次々と死にゆく者たちに咽び泣く。
救わなければいけない命が目の前にあるのに何もできず、そして慈悲の欠片もなく殺していくドリスコルにはどうして残酷になれるのか彼女にはわからなかった。
ドリスコルの中には先ほどのクリスのような混沌の因子もナノマシンによる汚染もない……すなわち、本当に自分の意思で殺し合いに乗っているのだ。

「ツバサさん! 悲しんでいるのはわかりますが戦闘力の低い私たちは避難を――」
「遅いな」
「「!?」」

悲しみで足を止めていたツバサの手をLが引っ張ろうとした寸前に、ツバサとLの目の前にゼオライマーの巨体が転移してきた。
そして、ツバサを助けようとしたLを巨大な鉄の足でグシャリと踏み潰す。

「ぐぁ……ッ!!」
「Lさん!」

踏まれたLは、まだ生きてはいた。

「助けに行かないと!」
「待っていろ!」

仲間のピンチに急いで駆けつけようとするイチロー、6/、シマリス、レックス、クローントルーパー10名。
遅れればLとツバサの命が確実に奪われるという判断からであった。

「待て!こいつは罠だ!!」

ただ一人、直感で危険を察知したロビンを除いて。

そしてロビンが察知した通りに、グレートゼオライマーは各所の球体から今まで以上に不気味な光を発した。

「一箇所に集まってくれてありがとう。
 これでグレートゼオライマー最強の兵器の威力を試せるぞ」
「なに……?!」

イチローたちは自分たちがドリスコルの罠に嵌ったと理解した。
Lをわざと即死しない程度に踏んでおくことで助けようとした者たちをかき集めて一網打尽にしようというのだ。
ドリスコルが放たんとしているのは「烈メイオウ」。
次元連結システムにより収集されたエネルギーを無尽蔵に放出し都市一つを消滅させるほどの威力がある。その凄まじい威力ゆえ、通常はエネルギーフィールドを形成し、一点集中させて放出するのがメイオウ攻撃であるが、烈メイオウはその強化版であり、いかなイチローたちと言えど喰らって生きてはいられない。

「対抗できるのはレーザービーム……だが」
「威力が高すぎるのも問題だなイチロー……私は勝利に繋がるならクラウザーさん以外は躊躇なく撃てるがね」

同じ都市破壊級の威力を持つレーザービームなら烈メイオウを相殺もしくは打ち破って撃破できる可能性があるが、味方であるツバサとLが確実に犠牲になる。

「やむを得ません、投げてくださいイチローさん……ここで倒さないと勝機が……」
「撃てるわけがない、奴には味方を犠牲にする勇気など――」

他に打つ手がない以上、自分たちの死も覚悟の上でLはイチローにレーザービームを投げるように頼むが、ドリスコルは人命を優先させるイチローには投げられない。
ドリスコルはそのように思っていた。

「それは思い上がりだドリスコル!」

だがイチローはレーザービームを放った。
投げられた野球ボールが光を発し、物凄い速さでゼオライマーに向かっていく。
烈メイオウ攻撃発射体勢なので流石に分身や回避スキルは使えないという判断だが、直撃すれば確実にLとツバサは死ぬ。
ドリスコルを倒したいがためにLたちを見捨てたのかとここにいる全員は思った。

「いや、あれは…ネオ・レーザービームだ!」

否、大正義巨人軍の選手としてイチローとも戦ったことがある6/を除いて。

「こ、これは……!!」

レーザービームがゼオライマーのコクピットに繋がるパーツに直撃。
ゼオライマーの装甲を溶かしていくが、爆発は発生しない。
威力を調整し味方に損害を与えないレーザービームの進化系は味方を殺さずに勝つためのイチローの必殺の奥の手であった。

「いける!」
「がッ!!」

ゼオライマーの装甲を溶かした野球ボールはコクピットを守る装甲を溶かして穴を作り、同時にレーザーによる光が消える。
レーザービームの威力でゼオライマー自体を破壊すると誘爆で足元の二人が巻き添えになってしまうので威力を大幅に減衰する必要があった。
それでも人を殺すには十分な速度を持った殺人級はドリスコルの胸にめり込ませ、常人では致命傷になる窪みをつくらせた。

「やったぜ!」
「痛てててて、なんとかなったか……」

敵を倒し、歓喜の声を最初にあげる6/と安堵の溜息を出すイチロー。
ゼオライマーの足元にいるLたちを助けに行く物置の三人組。

「は、はははははは」

対して乾いた笑い声を上げるドリスコル。

「ざまあみろでぃす!」
「あの世で社長に詫びやがれ」
「待て、何か様子がおかしい」

コクピットの穴から見えるドリスコルは笑っていた。
その目にはまだ生気が宿っている。

「惜しかったな……頭を潰すか、コクピットを蒸発させるかすれば良かったものを」
「なんだと!?」
「イチロー、あれ!」

驚きの光景がゼオライマーの身に起こっていた。

「ゼオライマーが再生している! それだけじゃないドリスコルも!?」
「リジェネ……自己修復能力!?」
「ご名答だ。しかもゼオライマーは『搭乗者も』修復させる力を有していたのだ」

次元連結システムによる自己修復機能。
それによりイチローに貫徹させられたゼオライマーの装甲がみるみる内に再生していき、同時にドリスコルの致命傷になっていた胸の負傷も治って死に体から一気に健康体に戻った。

「馬鹿な、倒せたと思ったのに」
「所詮、仲間や己を犠牲にできない弱者たちはその程度のものよ。
 ……試験に付き合ってくれた返礼として烈メイオウでレ〇プしてあげよう」

ドリスコルの言葉と共にゼオライマーの修復は終わり、中断された攻撃発射準備が再開された。
機体の前に「烈」の字が浮かび上がり、あとは両の拳をぶつけるだけでイチローたちの全滅が確定した。

『メェェェイ――』
「クッ」

レーザービーム投球ももう間に合わない。
目もくらむような強い光の中、イチローは最期を覚悟した。



しかし、最期の時はなかなか訪れなかった。

「……あれ?」

見るとゼオライマーの球体から光が消え、合わせられようとした両拳も寸前で止まっていた。

『みんな! 逃げて! 今のうちに!』
「カレン、貴様!!」

次にゼオライマーの中から聞こえたのは女性の声とドリスコルの怒号。
ゼオライマーを動かすのに必要なアンドロイド・氷室未久の体を持っていたカレン・ミューアがイチローがネオ・レーザービームでダメージを与えたのがきっかけで一時的に自我が戻ったのだ。
事情を知らないイチローたちはゼオライマーにはドリスコル以外の搭乗者がいて、しかも無理矢理搭乗させられていると解釈した。

「このメス豚め、音量最大!」
『きゃああああああああああああ!!……』

ドリスコルはカレンの離反に対し、彼女が大嫌いなクラウザーの歌をラジオ最大音量で流して自我を失わせて従わせる。
最初からそうしろとツッコミが入りそうだが、ラジオを最大音量にしてしまうとコクピットにも音が充満して大事な警報や通信が聞こえなくなってしまう上にドリスコルが聞き入って戦闘に集中できなくなってしまうのだ。



カレンが生み出した隙をある男は見逃さなかった。

「先ほどは遅れを取ったが、今度はさせん!」

江戸川区の外側から黒と紫のガンダムが、突如として戦場に現れ、高速でゼオライマーに向かっていく。

「あれはガンダムエピオン! ゼクスさん!?」

エピオンはコクピットが半分剥き出しのような半壊状態だったが、その勇姿は健在でありシマリスを始めとする物置組を喜ばせた。
ゼクスも物置撃墜の際にいくらか手傷を負っていたようだが、確かに生きていた。

「これを使わせてもらうぞ! ウルトラストップウォッチ!」

ゼクスはゼオライマーが機能を取り戻しきる前に、5秒だけ時を止めるウルトラストップウォッチを使用。
冥王の機体と言えど時を止めたことによる攻撃は対応できず、エピオンのヒートロッドを避けられない。
カレンのせいで次元連結システムの再起動も遅れた結果バリアが張れないので、直撃を受けた。

「今の一瞬の内に何が起きた!?」
(チッ、浅い!)

直撃を与えて装甲に僅かなダメージを受けたものの、エピオンもこれまでのダメージのせいでヒートロッドに規定以上の出力が出ず、敵を倒すには至らなかった。
一方、衝撃でたたらを踏ませてLとツバサから退けることには成功する。

「こいつは私が抑えている内に早く! ベルナドット!」
「あいよ!」

遅れてゼクスに続くように、ベルナドットがスピーダーに乗って戦場に現れた。
その後部には気絶したクリスを乗せている。

「ベルナドットおじさんにクリスちゃんも生きてたんでぃすね!」
「ああ……命からがら、な」

物置が墜落する寸前、イナバ社長の咄嗟の判断で格納庫のハッチが開き、格納庫が吹き飛ぶ前に脱出した。
ベルナドットはゼクスからの警告を聞いてクリスを連れて医務室から慌てて飛び出し、それによってゼオライマー
から居住ブロックへの直撃を避けることができた。
それでも宙に放り出されるハメになったが、そこをゼクスのエピオンがキャッチし一命を取り留めたのだ。

「それよりも早く、ここから脱出するぜ」
「逃げるのか?」
「胡桃臭い兄ちゃん、悪いけど今の俺たちじゃひっくり返っても黒いガラクタには勝てないってのがゼクスの旦那の判断だ。
 悔しいだろうが今は逃げるしかねえ。
 ところでレックス、おまえこの円盤の操縦はできるか?」
「ミレニアムファルコンか? できないことはないが」

ベルナドットはエピオンがゼオライマーを抑えている内に、ホイポイカプセルを投げて宇宙船であるミレニアムファルコンを出す。

「ゼクスの旦那によると、こいつの機動力ならあのガラクタを撒いて逃げられるらしい」
「本当か? じゃあすぐに浦安の遊園地に向かわせてくれ、そこに仲間がいる」

ベルナドットは生存者を載せるように指示をし、レックスと気絶した蛮、萃香、クリスを背負ったクローントルーパーがまず船に乗った。


「Lさん……」
「Lの旦那、すまねえ……こいつは助からねえや」
「そうですか……わかっていたこと、ですが……」

Lはゼオライマーに踏まれた時点で下半身を潰されており出血も多く、とても助けられる状態ではなかった。
涙を流すツバサと、涙は流さないが静かに一瞥するベルナドット。

「に、荷物になるので私の屍はここに、置いていってください……」
「……そのつもりだ」
「ただ、これだけは必ず持っていてください……」
「ディパック?」

虫の息のLはディパックをベルナドットに渡す。
それは手榴弾などの武器の他に、TCホール観察日記やイナバ社長との会話で考察したネット掲示板「カオスロワちゃんねる」の疑惑やもしもの時の対処法を綴ったメモであった。

「後で必ず……見てくださ……――」
「……ああ、わかった。旦那はもう眠りな」

最期の力を振り絞って可能な限りの情報をベルナドットに託し、Lは果てた。
傭兵は名探偵の開きっぱなしの瞼をそっと閉じ、安らかに寝かせた後にツバサを連れて船へと走った。

エピオンは未だにゼオライマーと格闘を続けていた。
ビームサーベルとゼオライマーの腕がぶつかり合う。
その横でイチローと物置の残党組生存者は全てミレニアム・ファルコンに乗った。
船のエンジンもかかり、あとは戦域から脱出するだけであったが。

「旦那! 全員船に乗ったぞ、アンタも早く……」
『……いや、私は残る』

ベルナドットの呼びかけを拒否した。
通信越しのゼクスの言葉に生存者たちは騒然とする。

「おい、なんのつもりだ! 死ぬぞ!」
『死は百も承知だが、誰かがコイツを足止めなくてはミレニアム・ファルコンが墜される』
「そんなことを許すわけにはいかない! ゼクス、君とは今さっき会ったばかりだけど、もう十分に仲間だ。
 僕も戦場に残って戦うから待っていろ!」

ゼクスの献身に反対したイチローはすぐに船のハッチを開けて、ドリスコルと戦おうとするがゼクスは待ったをかけた。

『イチローと言ったな。
 君の気持ちはとても嬉しいが、これが最も犠牲者を少なくする手段なんだ。
 エピオンに搭載された未来を見通せるゼロシステムもそう言っている』
「しかし……」
『首輪も外れていない君ではグレートゼオライマーは……ドリスコルは絶対に倒せない。
 例えレーザービームが使えてもこの場で勝てる可能性は0%、ゼロはそう告げている』
「ぐぬぬ……」

今の自分ではドリスコルに勝てないのは理解している。
頭ではわかっているのだが、仲間を見捨てて逃げろという答えがイチローには受け入れ難かった。

『……しかし、だ。
 ゼロシステムはここで君やベルナドットを逃がした場合、ドリスコルや狂信者に勝てる可能性も示している。
 より多くの人々を救うために、今は私を踏み台にして逃げるんだ!』

イチローとゼクスが問答をしている内に、ゼオライマーの球体に光が再び灯る。
カレンの暴走によって一時は停止した次元連結システムが再起動したのだ。

『クッ、一刻の猶予もない! 早く飛び立つんだレックス!』
「……了解、離陸します」

レックスはゼクスの願いを聞き、ミレニアム・ファルコンを千葉県の浦安に向けて飛び立たせる。

「旦那!」
「ゼクスさん!」
『ベルナドット、シマリスとクリス、それからツバサを頼む。イチローチーム、幸運を祈る』

最後に期待を向けた微笑みを仲間たちに向けてゼクスは通信を切った。

「逃がさん」
「させるかああああ!!!」

ドリスコルはゼオライマーの攻撃でミレニアム・ファルコンを撃墜しようとしたが、ゼクスがビームサーベルを持って突貫し、命ある限り食い止めようとする。

「邪魔をするな!」
「貴様のグレートゼオライマー、一見すると強力だが欠点があるとゼロは教えてくれた!
 時間停止系の攻撃は防げないのと、攻撃が強力な分、エネルギー切れを起こしやすいこと!」
「!!」
「その反応、図星のようだな」

グレートゼオライマーは高性能な上に攻撃一つ一つが非常に強力だが、エネルギーを大量消費してすぐにガス欠になりがちなのだ。
次元連結システムでエネルギー自体は無限に供給できるが、現在この世界は次元をも狂わすTCに汚染されているせいか一度に大量のエネルギーは補給できない。
スパロボのように一分間に三割程度の回復が限界であった。
仮に無限に供給できるものなら生体マグネタイトなんて集めなくてもエネルギーが手に入るのでクラウザーさん復活の目的も果たせたであろう。
無論、ドリスコルも乗る前からカタログを読んでそれに気づいていたが、平静を装って隠していた。

「結果、おまえは今、物置を落とした雷以上の攻撃はできず、一発でも撃てば一分間はどんな攻撃もできなくなり船を追うこともできなくなるんだ」
「……なるほど、大した読みだ。
 一発でもおまえを撃てばエネルギーがなくなり、円盤を撃ち落とせる攻撃はできなくなる。
 だが……『タックル』!」
「ぐはッ!」

ドリスコルは格闘戦を仕掛けてきたエピオンに対し、回避不能のタックルを仕掛けて転倒させる。
そして倒れたエピオンを背面から踏み付けて動けなくした。
重量級のゼオライマーにエピオンが耐えられず、コクピットを押しつぶしてゼクスを圧迫し、血を吐かせた。

「がはッ」
「エネルギーを消費しないただの体当たりならどうだ?
 手こずらされたがこれでデットロンフーンぐらいは撃てる、あの円盤は落とさせてもらうぞ」

風の技であるデットロンフーンはグレートゼオライマー最弱の技だが、それでも飛び立ったばかりのミレニアム・ファルコンを墜とすには十分な威力を持っていた。
エピオンはゼオライマーに踏み付けられて動けず、さらに半壊状態で仲間を守ることなどできない。

「いや、これでいい……」

と思われた時、エピオンが急に光だしたのをドリスコルは目撃する。

「何!? まさかこれは――」


――命を投げ打った自爆、それがゼロシステムとゼクスが仲間を守るために出した答えであった。
大爆発がゼオライマーを包み込み、それと同時に嵐の一撃が放たれたが、それはミレニアム・ファルコンを掠めることもせずに外れていった。


「ゼクスさぁーーーん!!」

空飛ぶ円盤の中で、ゼクスの壮絶な最期を目の当たりにしたシマリスは泣いて叫び声をあげた。
しかしゼクスの犠牲によってイチロー以下のメンバーは助かり、希望の船は無事に東京から飛び立つことができた。
ゼオライマーも機動性とエネルギー切れの問題で、逃げる船を追ってくる様子はなかった……


(オシリス、みんな……すまない……)

多くの仲間が死に悲しみが支配する船の中でイチローは特に悔しさで胸が一杯であった。
聖帝軍については観察しかできない上でオシリスや仲間になれるかもしれない人々を多く失った。
これは敗北である。
イチローと物置組はドリスコルたった一人に負けたのだ。

(だが、みんなの犠牲は無駄にしない……首輪を外してもっと強くなって、必ずDMC狂信者は倒す!)

イチローはただ一人、決意を改めた。


「やってくれる……イチローたちの追跡はもう無理か」

ゼオライマーが自爆によって得たダメージは僅かであった。
元が重装甲であるのとバリアによってダメージを軽減され、この損害も自己修復機能で程なくして戻るだろう。
しかし足元で自爆された時の衝撃でデットロンフーンの射線を外されてしまい、イチローたちを乗せた船を逃がした。
船は既に見失っており、ただでも移動力の低いゼオライマーが機動性に優れたミレニアムファルコンを追うのは流石に骨が折れる。
残念ながらイチローたちは逃がすしかなかった。

「だが、良いデータは取れた。
 この機体も万能ではないことはよくわかった。
 次の都庁襲撃には何人か護衛が必要だな」

今の戦いで機体に対していくつかの弱点を把握したドリスコルは脳内で対都庁作戦の練り直しを考える。
そして、残敵はいないかと視界を泳がせた時、ゼオライマーの足元で小さなボールが転がっているのが見えた。

「あれは……シルフカンパニーのマスターボールじゃないか」

それはエピオンが自爆した瞬間に運良く燃えることのなかった最強の捕獲装置マスターボールであった。
ちなみにドリスコルは狂信者仲間からマスターボールの噂を聞いており、使用方法も理解していた。
さっそく降りて、ボールを拾い自分のディパックにしまうドリスコル。
何かに使える――それもこれから巻き起こる対都庁との最終作戦には特に使えそうな気がしたのだ。

ドリスコルの拾い物はもう一つあった。
今度はゼオライマーを使って腕に持って回収する。

「ぐふッ……ロ、ロリがお花畑を走ってる……」

そんな寝言をたれていたのは不意打ちで死んだと思われたオシリスであった。
彼の下半身は千切とんだが、神故の生命力により生きていたのだ。
……と言っても、ほっとけば出血で死ぬ怪我をしているが。

「確か、こいつの特殊能力は……ブレインデバイスにすれば使えるかもしれん」

辛うじて生きていたオシリスをビッグサイトまで持っていこうとするドリスコル。
ここでトドメを刺さないのは慈悲ではない。
カレンのような生きた脳を使ったコンピューター、ブレインデバイスの素材にするためにビッグサイトまでは生きてもらいたいだけなのだ。


こうして敵となる一つの対主催組織及び大量の避難民粛清。
機体の実戦データ、マスターボール、そしてオシリスを手に入れたドリスコルはエネルギーが少し回復したゼオライマーを転移させながらビッグサイトへ一時帰還する。

「おお、クラウザーさんもお喜びのようだ」

その際、沖縄からの異常気象も目撃したが、彼はあれが死者スレで復活を待っているクラウザーさんの所業と信じ、自分たち狂信者を祝福していると勝手に思い込むのだった。



【イナバ制作所社長@現実? 死亡】
【L@DEATH NOTE 死亡】
【ゼクス・マーキス@新機動戦記ガンダムW  死亡】


二日目17時00分/東京江戸川区】

【ドリスコル@フロントミッション】
【状態】健康、首輪解除、レベル・全熟練度MAX
【装備】グレートゼオライマー@スーパーロボット大戦J、死にかけオシリス
【道具】支給品一式、カレンデバイス(氷室美久ボディ)、マスターボール@ポケットモンスター
【思考】
基本:クラウザーさんの復活、もしくは世界をSATUGAI(無理心中)する
0:一度、ビッグサイトに戻る
1:都庁攻略部隊を指揮する
2:都庁が体勢を立て直す前に攻略できる作戦を考え、進軍する
3:蘇生が不可能だと判断した場合は黄泉レ○プシステムを暴走させて世界を粛清する 
4:マスターボールとオシリスの脳は使えそうだな
※次元連結システムは氷室美久のボディにカレンデバイスを入れることで制御が可能になりました
 またカレン・ミューアの人格も上書きされました
 本人は善人ですが、極度のクラウザーアンチでDMCの曲を流されると人格が引っ込んで人形のようにドリスコルに従ってしまいます
※フロントミッション1~5のスキルを網羅しています


【オシリスの天空竜@遊戯王デュエルモンスターズ】
【状態】ダメージ(死亡寸前)、下半身喪失、昏睡状態、ロリコン、とても深い悲しみ
【装備】なし
【道具】なし
【思考】基本:ロリにモテるために世界を救う予言の謎を解明し、イチリュウチームも優勝させる
0:(昏睡中)
※オシリスの見立てによると魔力(生体マグネタイト)が集中しているビッグサイトへの直接攻撃は大爆発を招き、東京を巻き込む危険性があるそうです
※下半身がなくなっていますが、神故の生命力の強さでギリギリ命を保っています
※ドリスコルにより拐われました。救助が遅れるとブレインデバイス(殺害)にされてしまう可能性があります




【イチリュウチーム&物置残党組】

【イチロー@現実?】
【状態】ダメージ(大)、疲労(中) 、非常に強い悔しさ
【装備】野球道具
【道具】支給品一式
【思考】基本:イチリュウチームを優勝させる?
0:今は浦安の遊園地に帰還する
1:DMC狂信者を倒すために多くの仲間を集める
2:邪魔をしてくるDMC狂信者を倒すまでは試合は保留
3:予言に対しては慎重に考える
4:DMC狂信者の本拠であるビッグサイトを攻略したい
5:主催者は予言のことを知っているんだろうか?
6:オシリスやゼクスたちの犠牲を無駄にしない
※ネオ・レーザービームは使用すると腕に多大な負担がかかり、あと二球以上使用すると選手生命が終わる危険があります
 いかなる回復手段を持ってもこれは回復できません
※オシリスが死んだと思っています(他のチームメイトも同様)


【◆6/WWxs901s氏@カオスロワ書き手】
【状態】ダメージ(大)、疲労(中)、怒りと悲しみ
【装備】胡桃切れ
【道具】支給品一式
【思考】基本:ハラサンの意思を継ぎ、チームを優勝させる
0:新生したイチリュウチームで予言の完遂を果たす
1:ハラサン……ありがとう
2:大正義を忘れない
3:目立つことも忘れない
4:予言に対して盲信気味
5:DMC信者は絶許
6:なんかシマリスから俺と同じ臭いがする


【美堂蛮@GetBackers-奪還屋-】
【状態】ダメージ(特大)、疲労(大)、気絶中
【装備】サングラス
【道具】支給品一式、マスターソード、魔竜石、リザイアの書、不明品
【思考】
0:(気絶中)
1:DMC狂信者、その他マーダーと達と戦う
※邪眼を一回使いました


【伊吹萃香@しゅわスパ大作戦】
【状態】ダメージ(特大)、疲労(大)、気絶中、強い悲しみと怒り
【装備】なし
【道具】支給品一式、日本酒×50
【思考】
基本:イチリュウチームについていく
0:(気絶中)
1:KBTITとかいうクソホモは忘れる
2:なんかロワが始まってから私全然活躍できてなくね!?


【テラカオス・ディーヴァの残滓『ツバサ』@テラカオスバトルロワイアル十周目】
【状態】ダメージ(小)、完全TC耐性、悲しみ
【装備】なし
【道具】なし
【思考】基本:テラカオスの因子を集める。
0:今はイチローたちについていく
1:どうして人はあんなに残酷に殺しあえるんだろう……
2、Lさん、ゼクスさん……!
※ディーヴァが持ってほとんどの能力を失い使用不可になっています。
※一度、テラカオスになったことにより完全なTC耐性を保持、テラカオス候補者のTCを回収できます。
※死んだことによりディーヴァの性格を引き継いでいません、これからどうなるかは不明。
※記憶を大半喪失していますが、生みの親の名前、風鳴翼が捕食で世界を救おうとしたこと、都庁での悪い思い出、沖縄で敵が現れ敗北したこと、夢で出会った男(才人)のことは朧げながら覚えています。
※仮称としてツバサという名前が与えられました


【ロビンフッド@Fateシリーズ】
【状態】ダメージ(大)、疲労(小)
【装備】祈りの弓、顔のない王。
【道具】支給品一式、予言が書かれた古文書、他不明
【思考】基本:死亡した社長にのためにも動く。
0:出来る限り人は助けたい
1:今はイチローチームについていく
2:ベルナドットとは仲良くなれそうだ
3:自然は自然でもヘルヘイムはちょっとやりすぎだぜ
※イナバ制作所社長の支給品を受け継ぎました。


【シマリス@ぼのぼの】
【状態】ダメージ(大)、疲労(中) 、悲しみで涙が止まらない
【装備】胡桃×いっぱい
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:仲間と共に生き残る
0:今はイチローたちについていく
1:近日中に来る天変地異のことをより多くの者に伝える
2:胡桃の扱いを極める
3:衣玖の代わりに比那名居天子を保護する
4:クリスちゃんとは友達でぃす!
5:拳王連合軍、悪い奴じゃなければ良いんですが
6:ゼクスさんたちには死んで欲しくなかったでぃす……
7:6/さんを見ているとなぜかホッとする


【レックス@スターウォーズシリーズ】
【状態】ダメージ(大)、疲労(中)、ミレニアムファルコンの操縦者
【装備】ブラスター・ピストル、ブラスター・ライフル、装甲服、ヒラリマント
【道具】支給品一式、そのほか不明、クローントルーパー×10、ミレニアムファルコン
【思考】基本:無害な人々の保護
0:コマンダー不在だが、今はとにかく仲間を浦安の遊園地に送り届ける
1:ダイジョーブ博士を見つけられなかったのが気がかり。
2:コマンダー社長……


【雪音クリス@戦姫絶唱シンフォギア】
【状態】気絶、変身解除
【装備】イチイバル
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
基本:仲間を探して現状を打破する
0:(気絶中)
1:シマリスの無事を祈る
2:翼を見つけ出し食人について問いただす
3:近日中に来る天変地異のことをより多くの者に伝える
4:もっと強くなりてぇ
5:衣玖の代わりに比那名居天子を保護する
6:拳王連合軍にはちょっと懐疑的
※テラカオス化が進行していましたがディーヴァの残滓によって回収され正常に戻りました。
※気絶しているので状況が把握できていません


【ピップ・ベルナドット@HELLSING】
【状態】ダメージ(中)、疲労(小)
【装備】自動式拳銃×2、M16
【道具】支給品一式、スピーダー、手榴弾×25、ノートパソコン、TCホール観察日記、カオスロワちゃんねるに関する考察メモ
【思考】基本:バトルロワイヤルを生き残る
0:ゼクスやLたちの仇を取ってやるためにも今は逃げる
1:生存確率が上がりそうなので今はイチローについていく
2:拳王連合軍と組むのは有りだと思っている
3:正直、ドリスコルには勝てる気はしないが……
最終更新:2018年06月10日 17:19