Imponderable data | |
Name | 澪漂 初重 |
Alias | 【コマンドコンダクター(統率の指揮者)】 |
PROFILE
澪漂屈指の【統治者】と呼ばれる、第一管弦楽団の団長を務める女性。
百重、廉重、檻重と並ぶ、交響楽団の「四天王」の一人に数えられる。
百重、廉重、檻重と並ぶ、交響楽団の「四天王」の一人に数えられる。
実年齢は四十代後半のはずだが、外見はたおやかな美少女で、高くとも二十歳程度にしか見えない。千重とは違い、虚弱な体質によって成長が止まっているためだと考えられているが、詳細は不明である。
服装は淡色のフリルが付いたワンピースドレスで、異様にポケットが多く付いた上着を肩に羽織った姿がよく見られる。ポケットには一ミリの隙間もなくボールペンが並んでおり、彼女に近づくとかすかにボールペンのインクの香りが漂ってくる。
童話のラプンツェルほどではないが、足首に届くほどの長髪は微かにエメラルドグリーンの光沢が掛かった奇妙な白。肌の色素もまったくなく、瞳だけが燃えるように赤いが、先天的なアルビノなのか人工的なものなのかは分からない。
常に穴だらけのテディベアを抱えている。
服装は淡色のフリルが付いたワンピースドレスで、異様にポケットが多く付いた上着を肩に羽織った姿がよく見られる。ポケットには一ミリの隙間もなくボールペンが並んでおり、彼女に近づくとかすかにボールペンのインクの香りが漂ってくる。
童話のラプンツェルほどではないが、足首に届くほどの長髪は微かにエメラルドグリーンの光沢が掛かった奇妙な白。肌の色素もまったくなく、瞳だけが燃えるように赤いが、先天的なアルビノなのか人工的なものなのかは分からない。
常に穴だらけのテディベアを抱えている。
第一管弦楽団の団長であり、【コマンドコンダクター】、澪漂屈指の【統治者】、などという物々しい呼び名を持ちながらも、彼女が実際に戦闘に出ることは全くない。
一部の団員のように、仕事に積極的でないという訳ではなく、むしろ千重が初重に仕事を回さないように取り計らっている様子がある。
後にも先にも、公式の記録上で彼女が澪漂としての戦闘を行ったのは、只の一度きりだと言われている。それは三十数年前、澪漂交響楽団が誕生したばかりの頃のことである。彼女はたった一人で戦場を制圧してみせたのだった。本来ならば千重と、さらに同行していた初重のパートナーである終重の二人を中心とした策戦だったのだが、それを当時十代初めの初重はたった一人でやってのけたのである。そのときの戦場は凄惨を極め、数万人の兵士たちが眼窩や喉笛からボールペンを生やして転がる中で、呆然自失した様子の初重が発見されたという。
それ以来、千重は初重に仕事を回すことを辞めている。しかしその一戦は団員達の間でも伝説的な扱いとなっており、また澪漂交響楽団の最初の大仕事として、彼らの名を世界に広めることに一役買っていることにもなっている。それゆえの【統治者】――内外に対して澪漂の恐ろしさを知らしめる存在、という訳だ。
一部の団員のように、仕事に積極的でないという訳ではなく、むしろ千重が初重に仕事を回さないように取り計らっている様子がある。
後にも先にも、公式の記録上で彼女が澪漂としての戦闘を行ったのは、只の一度きりだと言われている。それは三十数年前、澪漂交響楽団が誕生したばかりの頃のことである。彼女はたった一人で戦場を制圧してみせたのだった。本来ならば千重と、さらに同行していた初重のパートナーである終重の二人を中心とした策戦だったのだが、それを当時十代初めの初重はたった一人でやってのけたのである。そのときの戦場は凄惨を極め、数万人の兵士たちが眼窩や喉笛からボールペンを生やして転がる中で、呆然自失した様子の初重が発見されたという。
それ以来、千重は初重に仕事を回すことを辞めている。しかしその一戦は団員達の間でも伝説的な扱いとなっており、また澪漂交響楽団の最初の大仕事として、彼らの名を世界に広めることに一役買っていることにもなっている。それゆえの【統治者】――内外に対して澪漂の恐ろしさを知らしめる存在、という訳だ。
十二歳の時に、当時一緒に暮らしていた家族(彼女の実家は裕福な資産家だった)と、屋敷に住み込みで働いていた使用人合わせて五十七名を、ボールペンで殺害した罪で指名手配される。その後、そのニュースに興味を持った千重がコンタクトを取り、彼女を仲間に迎え入れたのだった。
なお、彼女の逃亡を計らい、またその身を守っていた執事の生き残りが、現在の彼女のパートナーである澪漂終重である。
なお、彼女の逃亡を計らい、またその身を守っていた執事の生き残りが、現在の彼女のパートナーである澪漂終重である。
現在はほとんど自室から出ることもなく、一日中抱えたテディベアにボールペンを突き刺し続けているらしい。実際に彼女を眼にすることはほとんどないが、それでも彼女と終重の住む部屋の前を通ると、「ブツリ……ブツリ……」という、布を裂く音が聞こえてくる。
無表情・無感動と、あまり社会性は持ち合わせてないが、それでも団長達の会合には出席する姿が見られる。もっとも、全くと言っていいほどに喋らないが。
無表情・無感動と、あまり社会性は持ち合わせてないが、それでも団長達の会合には出席する姿が見られる。もっとも、全くと言っていいほどに喋らないが。
ABILITY
現在は戦闘行為を行わないため、全く見ることができないが、強力なアボーツ(物体取り寄せ)とサイコキネシス(念動力)の使い手だった。
もっとも、取り寄せるものは必ずボールペンだったので、彼女の能力がサイキックであると知っていたものはほとんどなく、召喚系および操作系のミスティックだったと思われていたようだ。
もっとも、取り寄せるものは必ずボールペンだったので、彼女の能力がサイキックであると知っていたものはほとんどなく、召喚系および操作系のミスティックだったと思われていたようだ。
たった一度だけ参加した戦争では、大量のボールペンを自分の周囲に引き寄せ、それをサイコキネシスによって高速で撃ち出すという攻撃方法をとっていた。
愛用のトランクに入っているボールペンならばイメージがしやすいのか、アボーツとしては驚異的な半径十キロという効果範囲を持っていた。またサイコキネシスで発射されたペンはまるで本物の弾丸のようだったとも言われている。
もっとも、これほどの実力は彼女の全力以上のものだったらしく、と言うよりその時点で彼女の精神はどこかおかしかったようで、その戦争によって彼女は軽いPTSDのような状態になってしまっている。
千重が彼女を戦闘に使わないのもそのため、という理由が大半を占めているが、それ以上に彼女のことを「強すぎる」と判断したためでもある。
愛用のトランクに入っているボールペンならばイメージがしやすいのか、アボーツとしては驚異的な半径十キロという効果範囲を持っていた。またサイコキネシスで発射されたペンはまるで本物の弾丸のようだったとも言われている。
もっとも、これほどの実力は彼女の全力以上のものだったらしく、と言うよりその時点で彼女の精神はどこかおかしかったようで、その戦争によって彼女は軽いPTSDのような状態になってしまっている。
千重が彼女を戦闘に使わないのもそのため、という理由が大半を占めているが、それ以上に彼女のことを「強すぎる」と判断したためでもある。

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