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嚥下について

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嚥下について


目次



嚥下は複合技で難易度高し


嚥下障害に関しましては、他のいろいろなサイトでも詳しく解説されていますが、顎義歯の使用対象者向けのものはあまりありませんので、体験上の事を補足説明したいと思います。

顎義歯の調整がうまく行われていないと、嚥下そのものも難しいばかりではなく咀嚼の困難も伴うこととなりがちです。そのような状態では、食事をすること自体がおっくうになってしまい豊かなQOLは望めません。

嚥下の方法

顎義歯をされている場合の嚥下の方法としては、大きく2つのタイプに分けられると思います。
ひとつは嚥下をする際に顎を軽く引き下を向いて、舌の奥を押し上げるようにして飲み込む方法。
もうひとつは、逆に顎先を軽くあげてのどへの通り道を真っ直ぐにするイメージで、鼻で息を止めるような感じで飲み込む方法になると思います。
嚥下の方法も、顎義歯に調整による閉塞性や創の状態の変化に伴い変わってゆくものですから、ご自身にあった方法を撰んでください。
最初の慣れないうちは、切除側と反対側に首をかしげて嚥下を行うか、切除側をの肩を上げて切除側の肩に顎をつけるような感じで、軽く下を向き加減で喉をつぶすイメージで嚥下を行えば比較的に楽に行えると思います。

飲食時の姿勢

飲食時の姿勢についてですが、術後しばらくの間は目の前に鏡をおいて姿勢や口の周りのチェックをするよう心掛けていた方が良いと思います。
通常時の姿勢でも切除側に顔を傾けがちになりますし、頚部郭清を行っている場合はさらに顕著に姿勢に現れ肩が落ちやすく、立位でも座位でも同様に姿勢が崩れ腰痛や肩こりを招きやすくなるので十分な注意が必要です。
口唇周りの感覚も鈍っていますので、食べこぼしや漏れに早めに気付き対処しやすくなります。特に唇に何か付いていても感覚が鈍いので、自分で気付くことは非常に難しいです。

鼻から牛乳~♪


鼻から漏れてしまう

顎義歯を使用し始めて最初に困ることは、鼻に食渣特に水物が廻ってしまうことだと思います。

顎義歯の後縁側や側方の斜線部分の調整が必要な部分ではありますが、調整以外にもご自身が嚥下の方法にまだ慣れていないことも要因のひとつだと思われます。

嚥下をすること自体に何か違いが発生する訳では無いのですが、口腔内の閉塞性が落ちる分ご自身で何らかの補助をしてあげる必要があります。
食べ物を口に運ぶ際も口を近づけるのではなく、スプーン等を口に運び込み食べ物側を口に流し込むように食べた方が、すすり込む事が少なくなり顎義歯後縁側に無駄な隙間を作らずに、むせこみや回り込みは多少なりとも回避することができます。
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