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中村先生アンケートb

なかむー先生の打ち終わった〜


1-a.勉強のことで、生徒に対して教えたいことは何ですか?
大学での勉強は高校までの勉強とは全く違うものです。高校までの勉強は(善し悪しはともかく)大学に入る為の勉強です。大学入学後についに「学問大系」を学ぶことになるのです。私が担当する物理「学」では(「学」とついているが、体系化されている「学問」という意味です)法則に「公式」ではなくいろいろな法則(=実験事実)がどのような言葉(=数式)で語られそれらがどのように有機的に結びついて「体系」をなしているのかを理解してほしい。

1-b.また、勉強以外のことで、生徒に対して教えたいことは何ですか?
研究テーマも仕事も自分の考え方も「凛然たる芯を持つこと」は大事だけれどそれは「排他的になること」とはまるで違います。電通大には300の先生がいて300の違う研究をしていますがみな「自分のやっていることが一番おもしろい」と思っています。つまり私だけではなく裏を返すと隣の人も実は面白いことをやっているのです。ほんの少し支店や軌道をかえると違うドラマも見えてくるに違いありません。だから大小さまざまなふじめごとに迫られる決断の都度後ろを向かないことです。真剣でもいい加減でも自分で考えて飛び込んだ先にはきっと胸を躍らせるような道が拓けてくるはずですよ。
(そのためには、勉強に限らず何事も真摯に取り組むことですね。「もの」も「人」も適当に扱えば適当なことしか返してくれません。誠実に事・人と向き合うことが大事と思います。)

2.学生時代の勉強に対する姿勢はどうでしたか?
それが将来にどうつながりましたか?
高校生まではピアノ、声楽、指揮法を真面目に学び音楽の道を目指していました。勉学では国語が一番得意でしたが数学や物理も好きでした。でも大学受験時に「好きなこと(音楽)=仕事」とすることに悩みました。結局、音楽は仕事にしなくても一生涯つきあえる、と割り切ったのかな。大学選びは実にいい加減でした。「尊敬する指揮者の先生の指導が受けられる合唱団」のある大学を選んだのです。案の定、学部時代は「うた」と「友達」だけの生活でした。(つまり全然勉強してなかったってことです)

3.学生時代にやっておけばよかったことはありますか?
なぜそう思いますか?
勉強「以外」でやり残したこと(というより、こうすればよかったと後悔していること)は何もありません。なぜならすべて前向きに真剣だったからです。でも勉強だけは若いうちにもっとしておけばよかったと後悔しています。年を取れば取るほど「勉強する時間」はとれなくなります。理解にも時間がかかるようになりますし。

4-a.学生時代に思い描いていた自分の将来像と今の自分を比較して一致していますか?
そんなわけで、少なくとも学部の学生時代は将来像は何も持っていませんでした。目の前の(楽しい)ことをしていれば毎日が過ぎていって、将来のことを考える時間がなかったんだと思います。

4-b.将来を決定した転機は何でしたか?
具体的に教えてください。
転機は大きく3つあります。
1、大学進学
芸大or普通の(?)大学の転機
2、研究室配属
「勉強」あるいは「学問」に対する着火点は4年生になるときの研究室配属です。研究室の先生との出会いは、私の人生のリスタートになりました。わたしにとっては当時の指導教員の、学問に対する真摯な姿勢がすべてでした。
3、博士後期課程進学時
修士で就職するか進学するかはこれも大きな決断でした。就職なら「科学ジャーナリスト」になりたいと思って、いろいろなマスコミや出版社を考えました(もともと文系人間だったということも関係しています)けれども、研究者としても自分の指導教員の姿勢に触れ、自分もこの人のようなあるいはそれ以上の研究者になりたいと思うようになりました。

5-a.将来を考える上で重要なことは何だと思いますか?
自分がどういった職業に向いているか、何をすると一番利益が上がるか、という損得勘定ではなく、自分が「何をしたいか」を第一のモチベーションにしてほしいと思います。それがなければ、(将来必ず訪れる)大きな壁に当たったときに乗り越えられないと思います。

5-b.将来を考える際に有効だったことを教えてください。
人に相談することは良いことだと思います。最終的に何事も決断する、責任を持つのは自分自身に他ならないのですが、いろいろな人の「いろいろな意見」を聞く「耳を持つ」ことは大事なことです。1-bにも書いたように、自分の意見を押し通す、信念を曲げない、というのはある意味大事だし何となくきこえもいいように思いますが、ただの頑固になってはいけません。いろいろな考え方やいろいろな面白いことに触れ、そして興味を持つことができるようになってほしいと思います。そうすれば、自然と将来の選択の幅も広がってくるはずです。
最終更新:2010年07月23日 17:37