かすがいシティバスは、愛知県春日井市のコミュニティバスである。愛称ははあとふるライナー。
概要
春日井市内には名鉄バス及びあおい交通が路線バスを運行しているが、それらではカバーしきれない地域の公共交通路線網を補完するために運行されている。運行は
名鉄バス/春日井営業所に委託。
2021年1月現在は、2つの環状線と2つの巡回路線で構成されている。2009年10月の再編以前は、「病院循環線」「施設連絡線」「地域連絡線」の3種類があった。
いずれも市役所と春日井市民病院に停車し、同停留所で各路線との乗り継ぎができるが、乗継割引は設けられておらず運賃はその都度支払う必要がある。
運賃
一乗車200円
小児・75歳以上の高齢者・妊婦・運転免許自主返納者は一乗車100円(小児以外は市内在住が条件)
ICカード「manaca」及び相互利用各カードの利用ができるが、manacaマイレージポイント加算はされない。
回数券・一日乗車券
バス車内や名鉄バス窓口などで購入できる。
- 回数券
- 11枚綴り 1,000円(有効期限なし)
- 一日乗車券
- 大人 500円
- 小児・75歳以上の高齢者・妊婦・運転免許自主返納者 300円
現在の路線
東環状線
- (2→)春日井市民病院~東野新町~篠木~市役所~春日井駅~神領駅~高蔵寺駅~白山南~藤山台~中央台~坂下公民館(~福祉の里)~グリーンパレス春日井~六軒屋公民館~春日井市民病院(←1)
高蔵寺ニュータウンや篠木・東野など市内東部を循環する路線。他の路線と重複する区間が少なく、乗降人数も多いことから本数も一番多く確保されている。基点は高蔵寺駅及び春日井市民病院。
福祉の里へは一部便が乗り入れる。2014年10月以降は途中停留所が設けられた。
西環状線
- (4→)春日井市民病院~六軒屋公民館~市役所~中央公民館前~勝川駅~二子山公園~(←味美/味美駅前→)~西部ふれあいセンター~総合体育館前~春日井市民病院(←3)
勝川や味美・高山など市内西部を循環する路線。味美付近は左回り(3)と右回り(4)で通るルートが若干異なる。基点は勝川駅及び春日井市民病院。以下のルート変更前は勝川駅ではなく二子山公園であった。
2014年10月以前は中央公民館前~美濃町間のルートが下記のように大きく異なっていた。
前ルート |
中央公民館前~若草通一丁目~勝川駅~大和通~勝川新町~(←味美駅前/味美→)~二子山公園(折返)~(←味美/味美駅前→)~美濃町 |
現ルート |
中央公民館前~妙慶町~大和通~勝川駅~追進町~二子山公園~(←味美/味美駅前→)~美濃町 |
北部線
- (6→)市役所~八田~春日井市民病院~総合体育館前~辻山橋東~西部中学校~新開町~郷中公会堂~名鉄牛山駅(←5)
市中心部と前並・牛山地区、
名鉄小牧線牛山駅を結ぶ路線。市役所~西部中学校間は、八田・高山地区を通るルートとなっており、概ね市役所~市民病院間を最短で結ぶ。
2014年10月の改正で、北野池を通るようになり八田~市民病院間に郷前バス停が新設された。
南部線
- (8→)春日井市民病院~総合体育館前~朝宮公園北~市役所~春日井駅南口~南部ふれあいセンター~道風記念館~勝川駅(←7)
市中心部と上条・松河戸地区、
JR中央本線勝川駅を結ぶ路線。市民病院~市役所間は朝宮地区を通る。
2011年5月以前は終点の勝川駅は南口ロータリーに乗り入れていた他、2014年10月以前は総合体育館前からそのまま南下して市役所に向かい、王子町は経由していなかった。
2009年再編以前の路線
2002年11月に運行を開始し、2009年10月に現在の路線に再編される前は以下の3種7路線で運行されていた。
地域連絡線
JR中央本線に並行し、熊野・大留・気噴地区を結んでいた路線。現在の東環状線の一部。
病院循環線
東部線
- 春日井市民病院~六軒屋公民館~グリーンパレス春日井~坂下公民館~中央台~藤山台~白山南~高蔵寺駅北口
市民病院から東野・高蔵寺ニュータウンを通り高蔵寺駅に至る路線。現在の東環状線の一部。
西部線
- 春日井市民病院~総合体育館前~西部ふれあいセンター~(←味美駅前/味美→)~二子山公園
市民病院から高山・味美を通り二子山公園に至る路線。現在の西環状線の一部。
北部線
桃山町から市民病院・篠木を通り春日井駅に至る路線。病院循環線では唯一市民病院が起終点ではなかった。現在の東環状線の一部。
勝川線
- 春日井市民病院~六軒屋公民館~市役所~中央公民館前~勝川駅~(←味美駅前/味美→)~二子山公園
市民病院から柏原・勝川を通り二子山公園に至る路線。西部線と起終点が同じだが経由は異なる。現在の西環状線の一部。
施設連絡線
この路線のみ大人も一乗車100円であった。また、記載の停留所以外には停車しなかった。
東西線
- 味美ふれあいセンター~中央公民館~青少年女性センター~市役所~総合福祉センター~勤労福祉会館~東部市民センター
南北線
- 道風記念館~南部ふれあいセンター~青少年女性センター~市役所~総合体育館前~春日井市民病院~福祉の里
かすがいシティバス運行開始以前の路線
2002年11月の運行開始以前は、病院循環線に相当する路線を名鉄バスの直営路線として、施設連絡線は無料の施設連絡バスとして運行していた。また同年10月以前にはJR東海バスも地域連絡線の経路を通る路線を運行していた。
春日井市内循環線(名鉄バス)
1998年11月の市民病院移転に伴う再編以降は上記「病院循環線」と同様のルートであったが、それ以前は以下のようなルートであった。
経路 |
備考 |
桃山町~下原町~東山住宅前~篠木~春日井駅~春日井高校北口~勝川駅前~(←味美駅前/味美→)~二子山公園 |
春日井駅起終点の便あり |
春日井駅~鳥居松~春日井市民病院前~東野町~グリーンパレス春日井~坂下公民館~中央台~藤山台~白山南~高蔵寺駅北口 |
|
瀬戸西線(JR東海バス)
廃止直前には休日運休、片道のみの運行となっていた。なお、瀬戸西線という路線名はこの他に、現在の名鉄バス東野線・玉野台循環線やかつてあった高蔵寺~瀬戸市・瀬戸追分・品野及び小幡・名古屋方面への路線などの総称であった。詳しくは
瀬戸西線を参照。
2021年10月予定の再編以降の路線
2021年1月現在、市の地域公共交通会議において路線の見直しが行われており、以下の4路線と1オンデマンドバスに再編される見込みである。
東北部線
- 高蔵寺駅~白山南~庄名~藤山台~中央台~坂下公民館(~福祉の里)~グリーンパレス春日井~西山町~春日井市民病院~東野新町~篠木~市役所~春日井駅~篠木~(逆回りルート)~高蔵寺駅
現在の東環状線を分割した北側の路線。庄名経由となる他、六軒屋を通らずに西山経由で市民病院に向かうルートとなり、鳥居松付近のルートも変更となる。
東南部線
- 高蔵寺駅~神領駅~春日井駅~市役所~朝宮公園北~総合体育館前~市民病院
現在の東環状線を分割した南側の路線。春日井駅~市民病院間は現在南部線が通る朝宮経由のルートとなる。
西環状線
- 春日井市民病院~東野町~八田町二丁目~市役所~中央公民館前~勝川駅~二子山公園~味美駅前~西部ふれあいセンター~総合体育館前~春日井市民病院
現在の西環状線。再編後は唯一の環状路線となる。南下原町を通らずに東野町経由とし、方向に関係なく味美駅前に乗り入れることとなる。
南部線
- 春日井市民病院~八田~市役所~春日井駅南口~南部ふれあいセンター~道風記念館~勝川駅
現在の南部線。市役所~市民病院間は現在北部線が通る八田経由のルートとなる。
北部オンデマンドバス
現在の北部線。下記の実証実験の状況を鑑み、現状の路線バスでの運行を取りやめ、予約制のオンデマンドバスとして運行する予定。それに伴い、平日のみ運行となる。
市民病院や総合体育館などの公共施設、商業施設、医療施設から牛山・田楽地区の各乗降所を結ぶ。
実証実験
この見直しに際して、2020年に「はあとふるライナーミニ」として各種実証実験が行われた。
牛山・鷹来地区
北部線の見直しに伴うもので、8月から9月にかけて従来の路線バスタイプの、10月から11月にかけてオンデマンドタイプのバスがワゴン車により運行された。結果、オンデマンドバスの導入が決定された。
- 路線バス(定時定路線型)
- 期間 : 8/3 - 8/16(無料) / 8/17 - 9/18(有料)の月・水及び火・金
- 経路
- 月・水 : 春日井市民病院~総合体育館前~辻山橋東~西部中学校~新栄児童遊園~新開町~若草~名鉄牛山駅(概ね北部線と同ルート)
- 火・金 : 春日井市民病院~総合体育館前~町屋~上田楽~牛山運動広場北~TISM前~ひかり台~間内駅
- 本数 : 牛山ルート4本、間内ルート5本
- オンデマンド(予約型)
- 期間 : 10/5 - 10/16(無料) / 10/19 - 11/20(有料)の平日
- 乗車方法 : 電話(7:30-15:30)またはインターネット(24時間)で予約
出川・下市場地区
当該地区より市民病院への移動需要調査のため、8月から11月にかけてタクシー車両による運行実験がされた。結果、利用が芳しくなかったため正式な新設は見送られることとなった模様。
- 期間 : 8/3 - 11/20の平日
- 経路 : 出川~不二小学校前~出川町八丁目~神領駅北口~下市場公民館前~篠木七丁目~春日井市民病院
- 本数 : 4本
関連項目
外部リンク
最終更新:2021年01月17日 11:59