シナリオ 7月22日(日曜日)・その8c
頭の中まで飛ばされて
真緒「ぅ……」[pcm]
せえら「目が覚めたようですわね」[pcm]
真緒「こ、ここは?」[pcm]
せえら「保健室ですわ」[pcm]
真緒「え? なんで? あうッ……」[pcm]
たしかぼくは……プールサイドにいたはず。[lr]
なのに、なんで保健室にいるんだ[pcm]
それに……全身が痛くてたまらない。[pcm]
せえら「寝てやがれですわ」[pcm]
真緒「……ぼくはいったい?」[pcm]
せえら「………」[pcm]
真緒「八十記? 顔が赤いぞ?」[pcm]
せえら「う、うるさいですわ!」[pcm]
真緒「な、なんだよ。なんで怒るんだよ」[pcm]
せえら「え? 覚えてませんの?」[pcm]
真緒「え……何がだ?」[pcm]
せえら「……まさか」[pcm]
真緒「プールサイドで八十記と話してた所までは覚えてるんだけど、そこから……」[pcm]
せえら「まったく……記憶が飛んでますのね」[pcm]
真緒「記憶が?」[pcm]
せえら「ま、好都合ですわ」[pcm]
真緒「ぼくに何があったんだ?」[pcm]
せえら「センコーはプールサイドで派手に転びましたの」[pcm]
真緒「転んだ」[pcm]
せえら「それで、今まで寝ていたというわけですわ」[pcm]
真緒「そ、そうなのか……」[pcm]
転んだ時に全身を打ってしまったんだろうか。[pcm]
……よほど派手に転んだんだろうな。[lr]
頭の先から足の指までどこもかしこも痛い。[pcm]
せえら「ま、天罰ですわね」[pcm]
真緒「天罰? どういう意味だ?」[pcm]
せえら「な、なんでもにゃーです」[pcm]
真緒「……よく分からないけど、八十記が助けてくれたのか?」[pcm]
せえら「ええ」[pcm]
真緒「そうか、ありがとな」[pcm]
せえら「ほんと、世話の焼ける舎弟ですわ」[pcm]
真緒「はは」[pcm]
転んで怪我して保健室行き、か……[lr]
情けないったらありゃしない。[lr]
おまけに記憶が飛んでるときた。[pcm]
思い出そうとしても何一つ思い出せない。[lr]
そう、転んだ事すらも。[pcm]
というか本当に転んだんだろうか。[lr]
転んだような、そうでないような……[lr]
それと、この手に何かがこう……[pcm]
せえら「なにしてますの? 握力を鍛えてるんですの?」[pcm]
真緒「いや……」[pcm]
せえら「……なら止めるのですわ」[pcm]
真緒「なんで?」[pcm]
せえら「つべこべ言わず止めろです」[pcm]
真緒「何か思い出せそうなんだよ。こう、何か手にだな、感触が──」[pcm]
せえら「なななな!」[pcm]
真緒「どうした?」[pcm]
せえら「こ、この馬鹿センコー! いいから、そのいやらしい手の動きを止めろですわ!」[pcm]
真緒「わ、分かったよ」[pcm]
せえら「……分かればいいですわ」[pcm]
真緒「あ、対抗競技はどうなったんだ?」[pcm]
せえら「ビリですわ」[pcm]
真緒「ビリだったか」[pcm]
せえら「ええ」[pcm]
真緒「まぁ、しょうがないな。担任が転んでたんじゃあな」[pcm]
せえら「ま、一位でもビリでもどうでもいいですわ。
それより、起きたなら帰りますわよ」[pcm]
真緒「え? 学校終わってる?」[pcm]
せえら「ええ」[pcm]
真緒「まじか……」[pcm]
せえら「ほら、肩を貸してやるから立ち上がれですわ」[pcm]
真緒「あ、ああ、すまん」[pcm]
こうして、水泳大会という行事は終わった。[pcm]
転んで倒れ記憶に残らない残念なものになったが、
八十記の優しさを垣間見れただけでも今日の意義はあったかもしれない。[pcm]
最終更新:2010年07月19日 08:52