Cardinale(2012年3月訪問)
第2回ナパ・ソノマ旅行 6日目、
Napa Wine Company を後にして、次に向かったのがここ、Cardinale。ソノマの
Stone Street や
Verite と同様、Kendall Jackson系列のワイナリー。セントヘレナハイウェイ沿い、”WELCOME to this world famous wine growing region NAPA VALLEY”と書かれた有名な看板のちょうど向かいくらいに、このワイナリーの入口がある。(冒頭の写真の左上に、その有名な看板がチラッと写っている。)
ここは、その名も”Cardinale”という、カベルネ・ソーヴィニヨン主体のワイン1種類しか造っていないようだ。お値段は、2008年ヴィンテージが250ドル…。
Opus One を、さらに高級にした感じのコンセプトと言えようか。
ナパで訪問すべきワイナリーについてあれこれ調べているうちに、このワイナリーに関する情報に行き当たったわけだが、とにかくここを訪問した複数のブロガー達は皆が皆、このワイナリーでの体験を大絶賛していた。曰く、プライベートルームで、着席形式で、チーズ等の軽い食べ物とのペアリングについて色々とレクチャーしてくれるのだそうな。テイスティングは要予約で、1回50ドルと高いが、その価値アリ、との評判。
それでは、と自分も予約をしてみることに。メールをしてみたところ、返事が来るのに数日かかる等、おいおい大丈夫かとちょっと不安な面もあったが、とりあえず予約はできた。
しかし後になって気づいたことだが、2012年3月にワイナリーのウェブサイトで確認したところ、50ドルでできる試飲とは別途、食べ物とのペアリングをする75ドルのプランがあるとのこと。ということは、複数のブログが絶賛していた50ドルのテイスティングというのは、今や75ドルに値上げされてしまっていたということのようなのである。
しかし訪問当時はそこまで考えが及んでいなかった。当然にブログで褒められていた内容が体験できるものと期待しつつ、50ドルのテイスティングを予約していた結果、ブログで読んだ内容とはだいぶ異なる体験を味わうこととなった。
まず、試飲は着席形式ではなくスタンディングだった。実にオシャレなカウンターを独り占めすることにはなったが。
それから、食べ物は一切出なかった。当然ながら、ペアリングに関する講釈は全く聞けなかった。うーん残念。
テイスティングの内容は、2008~2006のCardinaleを垂直試飲するというもの。別々のグラスで同時に飲ませてくれて、かつ、それなりの量を注いでくれるので、ゆっくりとワインが開いていくのを感じつつ、3ヴィンテージを比較しながら飲める。
Cardinale 2008は、当初、3つの中で一番自分好みだと感じた。香りは鮮やかで、口当たりに軽やかな甘さがあり、豊かでエレガントな果実味。ボディは比較的軽い。しかし時間が経つにつれて、ちょっとうわついた感じがしてきた。
Cardinale 2007は、甘い樽の香りや、スモーク香が感じられた。時間が経つにつれて、2008よりグッと上品なバランスを呈してきた。最終的に、今飲んで一番好ましいと思ったのがコレ。
Cardinale 2006は、2007よりも甘く、なんというか一体感のある香り。複数の香りの要素が、それぞれ別々に感じられるというのではなくて、完全に一つにまとまっているというか。味も一体感があったが、しかし酸や苦味、渋みはかなりあった。ただ、その背後に実にエレガントな味も感じた。2007や2008が開いてきたなーと感じられた頃になってもなお、この2006はまだ固い印象が拭えなかった。まだまだ飲み頃は先なのだろうと思われた。3つの中で一番将来が楽しみだ。
やはり、大変高価なワインをゆっくり飲めるということで、
Opus One や、ここと同系列の
Verite での試飲に近い印象。決してお安くはないが、せっかくナパを訪れるのだからお金のことは気にせず素敵な体験をしたい、という人には良いかも。
ただ今回は、ブログで読んだような体験ができるものと思い込んでいただけに、正直なところガッカリしてしまった(自分の調査不足のせいなのだが)。思い切って75ドルのテイスティングを頼んでいたら、また違う印象だったかも知れない。
↑カウンターの向かいにあった、畑の土壌サンプル
↑天気の良い日にピクニックさせてもらえたら気分良さそう
最終更新:2013年05月19日 23:40